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40代こうちゃん

ペテ子がマッチングアプリで知り合った男。
「こうちゃん」

この人はパッと見40代の、元気な男だった。
明るく爽やかチックで、

とてもお互いご縁の無さそうな感じに見えたが、何をどう血迷ったのかマッチングしたようだ。


でもだいたい私の勘は当たってしまう。
こりゃすぐ終わる。


予想通り、こうちゃんは2回来たかどうか。という感じで来なくなった。


こうちゃんが来る前のペテ子のテンションの上りようは異常だった。


おそらく過去一と言ってもいいくらい、テンションが上がりまくっていた。


よほど若い普通の男性が来たので、嬉しかったのかタイプだったのかは知らんが、


ドッグラン(駐車場)で犬を放牧したり、抱きかかえたりして、
ペテ子自身がピョンピョン跳ねて、おかしなテンションで遊んでいる。


声なんていつものキンキンを通り超えて、もう超音波か?モスキート音か
というくらい上がっちゃってる。

まさしくそれは、「女」だった。

ネタ集めのため、私はカーテンの隙間からその姿を見ていた。
気持ち悪いと思いながらも、これも恒例の行事になっている。

そして、いよいよこうちゃん登場。


白い車が入ってくる。やっぱりこいつも一山超えたところからくる車のナンバーだ。


どうやらこっちで、相手家族と鉢合わせしないような人間を選んでいるのだろう。
というのがわかる。


そしてペテ子はこうちゃんに、こういった。


「パパ~おかえり~~」


キモ。


え?いきなりパパ?
いやその前におかえり?
ある程度やり取りしているとはいえ、
始めて会うんですよねぇ?
私、一回見逃してます?一回来てるんですか?


と言わんばかりのバカっぷり発言で、笑い声を出さぬよう、必死で笑いをこらえた。


そして、2人でどこかへ出かけて行った。

こうちゃんとは、その後もう一回約束を取り付けていたようだった。

そこで私は震えあがるような恐怖体験をする。



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