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兼業で、健康と自信を取り戻す。

私は現在、長らく務める企業でSDGs関連の事業を担いつつ、兼業で士業事務所を運営しています。兼業については、過去にも「兼業がもたらす効果」という記事を掲載しました。

日本の就業者の85%超を占める「サラリーマン」。サラリーマンが副業(兼業)を始める目的は様々だと思います。
・収入の為
・自己実現の為
・社会貢献の為 等々

ではありますが、この記事では上記のような通常の兼業の目的や効果は、ちょっと横に置かせて頂きます。。
そして、原体験に基づき、またSDGsの基本的な考えである「健康で活動する権利」に絡めて「リワークとしての兼業」という切り口で綴りたいと思います。

リワークとしての兼業

不幸にも過労や病気等で倒れ、なんとか職場に戻っても、以前のパフォーマンスが出せずに辛い想いをしている方々が世の中に数多くいます。私もその一人でした。
そのような窮地に立たされた人々が這い上がる手法としての「兼業」を、私は勧めたいと思っています。

私自身、内臓疾患に長期間苦しめられました。出勤するだけで体力の大半が奪われ、仕事のパフォーマンスが著しく低下しました。
その間は、担当プロジェクトも上手くいかず、過去に培ったノウハウも直ぐに陳腐化し、周囲からの信頼も人脈も失ってしまいました。

そして、長らく企業人として働き続けてきたからこそ、今の自分に不甲斐なさや、同僚や家族に対する罪悪感を感じました。自分にはもう価値がないのではないか?という・・・ おそらく、このような考えに陥るのは私だけではないと思います。

そこから復活するのは大変でした。

病気から職場に復帰する人間の孤独

私の場合は、一旦、職場の仕事は思うような成果が出なくても仕方がないと考え、諦めることにしました。もちろん仕事にベストは尽くしますが、内臓疾患を抱えて、元のパフォーマンスを出すなんて不可能です。

当然、職場での私の評価が著しく下がりますし、チームメンバーの私に対する風当たりも強くなります。
私が疾患でパフォーマンスが上がらないことなんて、同僚達には関係ありません。
内臓の痛みで打合せを途中退席した時などは、若者達から「ちゃんと働いてくださいよ!」と叱責をうけることもありました。当然です。

不甲斐なさや罪悪感から自分には価値がないのではないか?と感じてしまう。それでも簡単に仕事を辞めるわけにはいきません。我々には家族がいますし、仕事で成し遂げたい夢もあります。

兼業をコミュニティでスモールスタート

心が折れそうな時期ですが、今まさに、そんな思いをしている方には聞いてほしいのです。是非、自分の出来る範囲で、小さく、自分のコミュニティで「兼業」を始めて欲しいと思います!

兼業といっても大それたものではありません。何かしら、自分が知人や家族や社会に貢献できる小さな取組みからスタートすれば良いのです。

私の場合は、地元のコミュニティの中で、知人の事業の相談相手から開始しました。ささやかなコンサルティングです。

健康を失い、職場では結果が出せない私にとって、地元の知人から感謝されることは、非常に嬉しいことでした。達成感や承認欲求を満たしてくれました。自分は十分、人に社会に役立つ人間なんだと再認識しました。

また家族に対しても、収入も減り、いつも不健康な顔で、家の中を暗くしている自分が不甲斐ないと思っていました。特に子育てや家事とパートを掛け持ちしていた妻には申し訳ない気持ちで一杯でした。

そんな話を、地元のコミュニティで話していたら、私より少し上の女性のかたから「じゃあ奥さんとあなたで家事を分担したら?喜ぶわよ」とアドバイスを頂きました。

そこから、週末の土日の家事は全て私が行うことにしました。病気で辛い時は手を抜きましたが(笑)、ベストは尽くすようにしました。はじめはカレーライスしか作れなかった私が、今では50メニュー以上もささっと食卓に並べることができます!

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自分も、そして誰もが価値ある人間

私の場合は、そんなささやかな成功体験を積むことを心掛けました。

職場では、病気前のような質と量の仕事はこなせないがベストをつくす。
家族に対しての罪悪感は、家事をすることで軽減する。
自分のコミュニティで小さな「兼業」を始める。いまの自分が貢献できるささやかなことから。そして自分が価値ある存在であることを再認識する。

私のように病気で心が折れかけている方がいたら、参考にしてみて下さい。

もし、あなたが職場や家庭以外で、自分が所属しているコミュニティがないなら、今からでも遅くないです。
昔の趣味やスポーツでの交流、近所の知人達との交流を深めてコミュニティに入る又は新しく作る。また既存の地域活動やボランティア活動に参加しても良いと思います。

私は、この兼業を続けたお陰で、少しずつ自信を取り戻し、その間も治療に専念し体力をつけ、不甲斐なさを感じつつも職場ではベストを尽くしました。そうすれは、職場でも少しずつ結果を出せるようになり、周囲の同僚からの信頼も少しずつですが回復していきました。
その積み重ねのお陰で、今の自分の方が、内臓疾患前の自分より、格段にパフォーマンスが上がりました。加えて兼業が発展して、今では個人事業(士業事務所運営)に発展しています。

以上、私が、コミュニティの中でスモールスタートした「兼業」で健康と自信を取り戻したプロセスです。
最近、このプロセスは、既にオリィ研究所のオリィさんと番田さんが「自信5段階説」という形で、既にロジカルに説明されていることをしりました。

自信5段階説

とても共感できました。「絶望からの復帰と、自信を得るに至る段階」
我々みな自信をもって生きる必要があると思います。

疾患をバネに人間力を上げ、マルチキャリアを得る

病気で辛い思いをした皆さんは、逆にその経験があるからこそ、自分の視野は広がり、多様な経験をした人間力が上がったと心の底から思えるようになってもらえたらなと思います。
そして、その経験は、兼業という具現的な形で残り、皆さんの新しいキャリアになるのです。ようこそ、マルチキャリアの世界へ!

皆さんのような方々を、今の時代は更に必要とするかもしれません。

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