不失花 〜うせざるはな〜
吸い込まれるように咲いた
失せざる花よ
晴れでも雨でもない暁降ち
なんて不恰好で不細工な
花びらなのでしょうか
緋色でも茜でもない朱殷
なぜ徒恋を繰り返す必要が
あったのでしょうか
まるで艶やかに残るための選択が
存在しえないというように
でもこれが
自分の花
どうぞ、微笑みかけて
紺青の寒空に舞い散る
山茶花の花よ
快でも不快でもない空風
なんと人のために生きる困難が
幸せなのでしょうか
純白でも潔白でもない真白
なぜ花びらを散らす必要が
あったのでしょうか
まるで美しく生きるため選択が
存在しえないというように
でもこれが
時分の花
どうか、微笑みかけて
もしも貴女が
不失花を咲かせられたのならば
かわいらしい笑顔は
ずっとずっとわたしのものだった
願わくば、微笑みかけて
「不失花 〜うせざるはな〜」
〜END
恋し続けるために顔晴ることの一つがnote。誰しも恋が出来なくなることなんてないのだから。恋しようとしなくなることがわたしにとっての最大の恐怖。いつも 支えていただき、ありがとうございます♪