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◆作品解説:「余命の仮宣告」の真実 〜死の宣告へカウントダウン〜

命の限る日が、もしもわかっているならば
わたしは今この瞬間、何をしたいと思うのかしら

「余命の仮宣告」*うみゆりぃ*
本編は無料記事 下のリンクより↓


「桜は好きよ、生まれが四月だから」

そう答えたけれど、特段に桜の花が好きなわけでもなかった

毎日の生活に忙殺されていても、
実らぬ恋にうつつを抜かしていても、
痛ましい事故に自分を見失いかけていても、

ひとつ、またひとつ
散りゆく桜の花びらに年を重ねたことを思い知らされる

暖かなそよ風にヒラリ弄ばされ
掴み取れないキラめく願望

今年もまた、
強くならなきゃいけないの

幹を一層太くして、大地に根を伸ばし続ける
大きく両手を広げて、春風に向かい立つように

今年もまた、
命の限りを思い出して


***


わたしの場合は 自分に ”死の宣告” をかけた
つまり それは 「余命の仮宣告」

「余命の仮宣告」*うみゆりぃ*


先日、わたしにとって大切な人がまた一人亡くなりました。
不惑にもなれば、いい加減お焼香の作法も身につくもので、美しい立ち居振る舞いであればあるほどに、幾たび故人を見送ってきたのかしらと同情を誘います。

すらっとした背丈のある若い男性が、ぎこちなく焼香台の前に立ち、キョロキョロと周囲の様子を伺いながら、香炉の中へ抹香を落とす
祭壇上の遺影に向かって合掌するものの、一礼もせずそそくさと自席へ戻っていった

わずかにくすんだ香りが鼻について顔を上げると、男性の違和感に気づいた
着なれない喪服には不自然なシワが入り、ジャケットのボタンは全部外して、中途半端な長さのネクタイがぶらりと垂れ下がっている

若い男性と言っても、よわいはわたしとさほど変わらない

奥様に指摘され、身なりを整えたのか
再び焼香台に立つ彼の姿からは、悲しみしか漂わなかった

ー 死 ー

これを意識して「生」を嗜んでいる人は
強い輝きがすりガラスを通してもれあふれ出ているよう

「生」を選択するために
その光が欲しくて欲しくて

「死」=余命の仮宣告を下す

そうして手に入れた限られた強さが今のわたしを創り上げるのです。

今回はnoteを描き始めた二年前の作品から当時の想いを振り返り
現在の想いを昇華させていきます。


▶︎わたしは幸せの不感症

”死の宣告” をかけたのは、数年も前の話だけれど
今年に入りそれはあと十年もないとわかった
その時に大病してるのか自ら終わりにするのかはっきり決めてはいないけれど
余命を仮宣告することでわたしは 今を生きることができている

「余命の仮宣告」*うみゆりぃ*

一生において大成を遂げるためには、明確な目標とともに「罰」が必要なのです。

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2,385字
今まで小説を読んでくださった方、女性の生き方として興味を持ってくださっている方、作品を通してnoteに来てくださった方に、自分の気持ちに向き合いながら正直に感じる思いをエッセイに込めて描き続けていきます。 生き方や愛に思い惑うときにも、エンターテイメントとして楽しみたいときにも、喜んでいただけるような内容を届けられたら、嬉しいです。 新しいスタートを切った*うみゆりぃ*をよろしくお願いいたします

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