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【前編】Q. SNSの年齢制限はどのようにチェックされているのでしょうか?実際の安全性、危険な事例なども知りたいです。

こんにちは!セキュスタ 子ども安全情報局です。
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子どものインターネットやSNSなどの利用に関する保護者のお悩みに、専門家の先生方が回答する「教えて先生!」に寄せられたご相談の中から、今回はこちらのご質問にお答えいただきました。

Q.SNSの年齢制限はどのようにチェックされているのでしょうか?実際の安全性、危険な事例なども知りたいです。

A:アプリ・サービスの年齢制限については保護者の方の関心も高いのか、たくさんのご質問をいただいています。よく「すべてのSNSは13歳以上じゃないと使えない」という説明を見かけますが、厳密に言うとこれは正確ではありません。年齢制限には様々な要素が関係しており、内容をひと言で表現するのが非常に難しいのです。
 
そこで今回は、年齢制限における法律と各アプリ・サービスでの規制、ペアレンタルコントロールとの関係性について、「前・後編」に分けて解説していきます。
少し複雑な仕組みですが、SNSを安全に使う上で非常に重要な要素です。これまで年齢制限に関することで個々に寄せられたご質問にお答えするかたちでそれぞれの仕組みを解説していきますので、ぜひご一読いただければと思います。

 Q.日本の法律にSNSの年齢制限はあるんですか?  

SNSの年齢制限は、日本の法律で決められています。
よく言われる「13歳」という年齢は法律上ではあまり関係がなく、18歳以上であるかが焦点となっています。

 日本では、青少年インターネット環境整備法(青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律)が平成22年に制定されています。この法律では、18歳未満の児童がインターネットを利用する場合、事業者(サービスを提供する企業)はフィルタリング等、安全対策の提供が必要となり、保護者側もフィルタリング等を用いた安全管理を行うことが求められています。
多くのSNSは「13歳以上であれば利用可能」としていますが、厳密に言えば「利用者が18歳未満の場合は、事業者・保護者が安全な運用について管理しなければならない」という決まりがあるのです。 

また、お住まいの各地域で定められている「青少年保護育成条例」や「青少年愛護条例」などの条例によっては、フィルタリングの適用に加えて、CEROレーティングのR18(18歳未満の利用禁止)による規制がかけられている場合があります。
日本の法律(および条例)では18歳未満の子どもはCEROレーティングのR18アプリを利用できませんので、R18に該当するSNSについても利用はNGとなります。
TwitterやYouTubeなど多くのSNSはR18ではありませんので、こちらは“法律上”利用が可能ということになりますが、前述の通り、お子さんが18歳未満の場合は保護者が安全について管理をする必要がありますので覚えておきましょう。

Q.保護者が管理をしていれば、年齢に関係なくSNSを使わせても良いですか?

SNSにはそれぞれ利用規約が定められており、サービスの開始にあたり、その利用規約に同意を求められます。
多くのSNSは、【同意する】というボタンをクリック(タップ)した時点で利用規約に全面同意したとみなす、コンピュータシステム独特の契約方式をとっています。(一般的にこれをクリックラップ契約と言います)SNSの利用規約には必ず年齢制限に関する内容が含まれており、そこに記載してある年齢に満たないユーザーが利用することは契約違反となります。

例えば、Twitterの場合は、Twitterサービス利用規約の最初の部分に「いかなる場合においても、本サービスを利用するためには少なくとも13歳(Periscopeの場合には16歳)以上でなければならないものとします。」となっていますので、13歳未満の子どもがアカウントを作成しサービス利用規約に同意することは契約違反です。契約違反が発覚した場合、サービス提供者側は一方的にサービスの停止やアカウントの削除などが可能となり、ユーザーはSNSを利用できない状況になるので注意しておきましょう。

Q.主なSNSの年齢制限を教えてください

日本国内と他国では法律の関係で異なるため、日本国内に限定してお答えします。

Q.どうやって年齢制限をかけているのですか?

サービスごとに対応方法は異なりますが、利用者の生年月日を入力させて判定するという方法が採られています。サービスによっては、年齢を確認することのできる証明書の写真等を提出するということも行われています。

Q.子どもが年齢を偽ってSNSを利用することを防ぐにはどうしたらいいですか?

スマートフォン等のペアレンタルコントロールを設定し、利用してください。ペアレンタルコントロールは、アプリのインストールと利用について制限をかけることが可能です。特にインストールについては、保護者アカウント側での承認制を取っておくと良いでしょう。
ほとんどのSNSアプリは年齢制限に合わせた形でアプリの年齢制限も設定されていますので、あらかじめペアレンタルコントロールを設定しておけば勝手にインストールされるのを防ぐことができます。
年齢制限上問題のない年齢に達した場合もすぐに解除せず、インストールとアカウントの設定については一緒に操作するのがおすすめです。利用規約にも目を通し、禁止事項などを確認させた上で、利用規約に同意(クリックラップ契約)するようにしましょう。

また、危険な事例については、セキュスタ公式LINEでお届けする「気になるニュース」もチェックしてみてくださいね!

 いかがでしたか?年齢制限については、気になりながらも個々のサービスについてご存じなかった方も多いのではないでしょうか。後編でも引き続き違うパターンの年齢制限に関するご質問への回答をご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに!

このnoteでは、今後も「教えて先生!」にお寄せいただいたご質問に専門家の先生方が回答した記事をご紹介していきます。ふと思った疑問や質問にもお答えいたしますので、どうぞお気軽にご質問ください。
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