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死月 《詩》

「死月」

明け方の白い月

記憶のドアは空いていた

反社会的なロマンス 

幕開けと幕引き


蒼い月が色を失い白く輝く時

季節はとっくに死んでいた


僕は
欠落した一部を探す為に君を抱き 

君もまたそれを望んでいた


雲が幾度も通り過ぎ

月の明かりをまだらに変える


そして 暁に焼かれて

僕等の代わりに月が死ぬ

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