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かまち 《詩》

「かまち」

ただ書きたいから書いている

書く事自体には何の効力も無く

それに付随した
何かの救いがある訳でも無い


文章を書く事で

心の安定を図るだとか

自己表現をする事で

精神を解放するだとか

誰かの心 
精神の安定や解放に寄与するだとか


馬鹿げてる 

事柄を細分化して

文字に置き換えているだけだ

単なる吐き出しの様な文字の羅列

意味のわからない文脈

何の結論も生まない
物語が其処にある 


その文字が詩になり
僕自身の分身となる

その詩は何処にも辿り着く事も無く

何かをひとつ

終わらせる事が出来たと 

そう僕に錯覚させる 

そして埋もれて消えてゆく


善人の主張や名言を

引用したスタイルで

そつなく無害で
違和感の無い色の風を見た


悪くない 君は素敵だよ 

だけど…

それが奇妙で不自然に映るのは

きっと僕が汚れているからだと思う


詩として成立しているか

どうかなんて問題じゃない

其処に真実があるか想いがあるか 
それだけだ

僕は ただ書きたいから書いている


おびえることはない。 
書けばいい。

ためらうこと? ない。
おびえること? ない。
ただ、書けばいい。

山田かまちが
そう書き残していたのを思い出した

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