見出し画像

三者懇談とプリクラの日

三者懇談の季節ですね。

娘の小学校時代から、なぜかこういう時必ず遅刻ギリギリ。仕事でバタバタしていたり、服が決まらなかったり。そろそろ改めよう、と決意していた数日前。娘に

「モナコ」連れてきて。

と言われました。モナコとは、身長は私と同じくらい。特大の犬のぬいぐるみです。16年連れ添った愛犬モコが亡くなった2年前の12月。おじいちゃんが連れてきてくれました。学校でクリスマス会をやるのに、なぜかそのぬいぐるみを持っていくことになったらしい。

朝からしっかり服も着て(簡易版でなく正式版)準備万端。仕事も早めに切り上げ、モナコを車の後部座席に押し込み出発。予定より数分早くつきました。上出来、上出来。

学校の駐車場に車をとめて、さあ入り口へ・・・とモナコをかついで歩き始めました。

校庭で準備体操中の陸上部。テニス部。私たちの姿に気づき、指をさして大笑い。

「ありえなーい!」

そうでしょう、そうでしょう。私も遠くから気づくがわの人間になりたかった。

中学校の校舎内でモナコをおんぶする私の不自然さに笑う娘と友達。

青春だねえ。いいねえ、あなたたち、楽しそうで。

10年前だったら恥ずかしいと思ったかもしれない。でも今の私にはなんの抵抗もなく、娘のためならなんでもできる、と誇りに充ちた顔をしていたことでしょう。(それが笑える原因か?)

無事に教室に到着。モナコと並んで座り、三者懇談が始まりました。成績のクラス順位の件を話しはじめた先生に

「楽しいことややりたいことが多過ぎて、勉強に身が入らないのはわかっています。でもそれに打ち込んでいる娘を応援しているのは親の私です。こんな家庭なのでよろしくお願いします。」

みたいなことを、モナコと一緒にヘラヘラと言ってのける私。先生の目にはどんな風に映っただろう。

さてその帰り。成績表は小さく小さく折りたたんでバッグの底へ。娘の希望を叶えるためにショッピングモールへGo。


プリクラの思い出は一番古くて23年前。呉服屋さんに就職したばかりの頃、帰りに着物姿で撮った記憶があります。調べてみると、どうやら誕生から約25年。私の記憶は正しかった。今でも若い子たちに人気だなんてすごいですね。

中学生の娘が友達と遊びに行くと必ずその予定に組み込まれる「プリクラで写真を撮る」。最近の口癖は「いつかお母さんと撮りたい」でした。そんなに言われたんじゃ、仕方ない。

ようやく息子抜きの2人きりの時間が取れたこの日、行ってきました。

まずびっくりしたのはゲームセンターという場所。これも私は人生で数回しか足を踏み入れたことがありませんが、なんと60代〜70代と思われるおじさま・おばさまの多いこと。

音が気になるし、このコロナ全盛期、家で息子とマリオゲーム・・・の方がいいなと素直に思いましたが、何か「とりこ」になってしまう魔物が潜んでいるのでしょうか。

さて、本題のプリクラ。全部娘にまかせっきり。

どの機械(?)がいいの?
いったいどこから入るの?
まず何からするの?
写真は何枚?
そのうちどれがもらえるの?

悲しいことに、自分の「おばさん化」をひしひしと実感した数分間。

「盛れる」という言葉を連発する娘。そんな言葉も初めて知りました。

写真を撮りながら、「目が大きすぎる!!普通の写真がいい!」とか、「肌だけ綺麗になればあとはそのままでいいのに」とか、「いつも顔(娘のね)の方が可愛いのに!」と散々文句をいう私。

何やらお絵描きをしている時も、娘と記念に「普通の写真が撮りたかった」とダダをこねる。あきれる娘。

そしていよいよプリントされたものが出てきました。

小さい!

目が大き過ぎても、肌が綺麗でも、写真が小さ過ぎて老眼の私にはさっぱり見えないのでした。

まずは老眼を携帯すべきことを思い知りました。モナコをかついで歩いたことよりも、娘の成績よりも、「おばさん化」した自分の発見にドッと疲れが出た、平和な午後なのでした。

サポート頂けたら嬉しいです!自分の世界をどんどん広げ、シェアしていきたいです。コツコツ階段を登り続け、人生を楽しみ尽くします。