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アラサーが受精卵凍結をした話

こんにちは。せいなといいます☀️

タイトルの通り、受精卵凍結をしたので、その時の体験をここに書き連ねてみたいと思います。



前置き


私については、先日自己紹介の記事を書いてみたので、もしよかったら読んでみてくれると嬉しいです💐

補足情報として、私は去年日本で結婚し、現在パートナーのいる米国へ引っ越すためのビザ(CR-1ビザ)を申請して承認待ち中です。

受精卵凍結自体は、去年2022年の10月頃に行いました。

そもそも受精卵凍結とは?ということについてざっくり説明なのですが、子供を授かる時には卵子・精子が受精する必要がありますが、それらを人工的に受精させ、ある程度発育した受精卵を凍結して保管することです🐣

ちなみに受精前の状態凍結する場合はそれぞれ卵子凍結、精子凍結ということになります。

この辺の詳しい説明は生物の成績万年3だった私が説明するより、「受精卵凍結」等でググっていただいた方がわかりやすい説明がヒットするかと思います。

記載することにした目的としては、シンプルに自分にとって貴重な体験だったので、備忘録という形として残しておけたらと考えたのと、もし受精卵凍結等に興味があるという方がいれば、何かしらの参考になるかもしれないと考えた為です🧐

ちなみに、保管期間が違うのみで、大体の流れのほとんどは体外受精と同じだそうなので、そちらに興味がある方にも、もしかすると何かしら参考にしていただける部分があるかもしれないです。


受精卵凍結をすることにした理由


何故私達が受精卵凍結をすることになったかというと、一つに私達の年齢差がありました。私は現在31、パートナーは5歳下で26になります。

将来的に、出来れば子供を授かれたらな…と漠然と考えてはいるものの、今すぐ欲しいか?ということを考えると、答えはNoでした。

ビザが無事下りたとして、しばらくは環境にもなれるのも大変だし、今ある仕事を続けることになるか、アメリカで別に探すことになるかもわからないし、それとは別に旅行に行ったりもしたいし…と、まだまだ腰を据えて子供をしっかり産んで育てる覚悟が出来ている状態とは言えません。

また、これからアメリカに引っ越すということもあり、式も落ち着いたタイミングで挙げたいと考えている為、これからまだまだ色々な出費が多くなることが予想されます。

パートナーも、まだまだやりたいことが沢山あるようで、あと数年は考えられないということで意見が一致しました。

精神的?にも経済的にもまだまだ準備が出来ていない中、少なくとも3~5年先になるのではないかというのが現状でした。

とはいえ、もし仮に5年後となると私は36歳。
勿論妊娠が不可能ではないものの、やはり、年を重ねるごとに妊娠が出来る確率が下降傾向にあったり、妊娠に伴う健康上のリスクが上がったりといったデータもあります。

今すぐ子供を授かりたい訳ではない。けれど、どんどん歳を重ねるごとに、子供が授かれるのかな…と不安に思うことが増えたら、自分のやりたいことを心から楽しめなくなるのでは?という考えが浮かびました。

もしくは、私の方が先に本格的に子供を授かりたいと考え始めた時に、パートナーの心の準備が出来ていなかったとしたら…出産に伴う年齢的な部分を気にしすぎて、イライラをパートナーにぶつけてしまうのでは?と考えるようになりました。

また、それとは別に、実はもう一つ受精卵凍結を決意した大きな理由があるのですが、こちらはまた追々何かの形で発信出来ればな~と思っています。

兎にも角にも、結婚するにあたり、上記のことを二人で話し合った結果、先に受精卵凍結という方法をとるのが良いのでは?という結論に至りました。

受精卵凍結であれば、採卵当時の卵子を保存しておくことが出来るため、妊娠確率の面では、妊娠する時の年齢ではなく、卵子を保存した際の年齢での妊娠確率と同等程度になります。

つまり、36歳で妊娠するとしても、凍結した受精卵が31歳の時のものであれば、妊娠の確率は31歳での妊娠とほぼ同等の確率が期待出来るそうです。
(勿論、出産という点では、年齢と共に体力も低下する傾向があるのでそこは別途考慮しなければいけませんが…)

アメリカでは日本より卵子凍結や精子凍結といったことがもっとカジュアルに行われているということもあり、二人で「凍結する」という選択を決断するにはあまり時間を要しませんでした。


実際の凍結までの流れ


準備段階

前置きが長くなりましたが、覚えている限りで実際の凍結の流れを記載してみたいと思います。

パートナー側(身体が男性側)は、比較的やることがシンプルでしたが、複数回クリニックに来院する必要がありました。

流れとしてはざっくり、必要書類の準備と必要事項にサインをした上で、血液検査等々を行い、問題がなければ相談して決めた日にクリニック内で精子を採択します。

(鮮度が損なわれないよう、適切な方法で運ぶことが出来る場合は自宅等で採取したものを持ち込むことも出来るようです。ただしこの辺はクリニックによっても違います)

採取が終わったら、後は卵子側の準備が出来るまで精子を保管するだけなので、男性側は最初に二人で相談しに行った時と採取時の来院のみでした。


私は最初の検査をした結果、AMHという数値が少なかったようなので、排卵誘発の注射を打つことになりました。

排卵誘発は通常妊娠率を上げるために、卵巣を刺激して、排卵を促す為のものだそうです。

要は今回の場合、保管するのに十分な卵子の数を確保して摘出出来るようにする為に行いました。

生理期間中の指定された日にちから約10日~2週間前後、自分で注射をしなければならないのですが、最初は自分に注射を打つという経験が初めてだったのでなかなか大変でした😵

注射自体は割と平気な方なのですが、自分で針を打つとなるとなかなか勇気がいるものだなと…

あとはシンプルに注射を打つのが下手くそで、上手く薬液を全て注入出来ず慣れるのに時間を要しました😅
(クリニックに期間内通院できる方は、クリニックで看護師さんに打ってもらう方法もあります)

大体1週間ぐらい自己注射をした後、再度クリニックに行き実際の摘出の日を決めます。

超音波検査で見てもらったところ、順調に育ってきているとのことで、問題なく摘出に入れそうとのことでした。

私の場合は注射開始後の13日目に採卵することになりました。

その後も当日まで注射は行い、前日分については、注射に加えて指定の時間に点鼻するようにと、点鼻薬も処方されました。

余談ですが自己注射期間が後半になるにつれてお腹が張ってきているような感覚が強くなってきて、お腹周りはゆとりのあるものボトムスじゃないと少し苦しかったです。

当日

当日は診断とは別の、小さなホテルの一室のようなお部屋に案内され、しばらく順番を待った後、手術室に案内されました。

肝心の当日部分の描写が短くてアレなのですが、ベッドに寝かされた後は麻酔がすぐに効いてきた為、次に意識がハッキリ戻った時にはもう採卵は完了していました。

多分いわゆる笑気麻酔というやつが効いていたせいで、フワフワとした浮遊感とちょっとした多福感のようなものが感じられて興味深かったです。

麻酔から目がさめる直前は、瞼を閉じた状態で、木漏れ日の下にいるような柔らかい光を感じて、「ファ〜これが天国か…👼」などと呑気に構えながら目を開けたところ、「もうすぐ全て完了しますよ」と声をかけられ、徐々に襲ってくる腹痛に気づいた、という感じでした。

摘出完了後はベッドに寝そべったまま、元々待機していたホテルのような部屋に戻され、1,2時間程度安静にするように指示がありました。

元々生理はあまり重い方ではなく、症状があったとしても生理前か生理中に軽く頭痛がある程度だったのですが、採卵後1時間はかなり強めの腹痛がありました🌚

お腹がくだっているのとは別の重い感じの腹痛で、生理が重い方だとおそらくこのような痛みと毎月戦っているのだなあと頭が上がりません…これでお仕事するのは無理だよ…

とは言え、私の場合は生理痛ではなく採卵後の反応によるものだったので、約1時間半後にはすっかり回復し当日ヒトカラを6時間エンジョイできる程度には元気になりました。

培養と凍結


注射を打ち続けた甲斐があり、最終的には22個の卵子が採取できました。
数としてはそこそこ多い方だったみたい方みたいです。

その後の培養の過程ではこちらでは特に何もすることが無く待つだけなのですが、クリニックからは採卵後から希望の数の受精卵の培養が完了するまで、定期的にお知らせが届きます。

未成熟卵が⚪︎個、正常受精が確認できているものが⚪︎個、という感じ🥚

保存したい個数は、採取した個数からさらに正常に受精が進んだものの個数の中で、何個今後保管したいか希望を伝える形で決めます。

私たちの場合は、最終的に半数が正常に受精出来たものとして残り、そのうち4つの受精卵を凍結保管することにしました。


もし検討している方がいたらおそらく金額的な部分が気になっているかと思うのですが、私たちのケースはこれは不妊治療とは別になってくる為、完全自費でした。

その為、採卵までのプロセスに検査等含めて総額約50万前後かかっています。

プラス受精卵を保管するのに1年ごとに保管料がかかるので、受精卵1つごとに約1万円前後 × 保管数分の料金がかかります。

※料金体系についてはクリニックよっても前後するかと思いますので、あくまでご参考程度でお考えいただければと思います。


感想


かかったお金の総額を考えてみると、私達にとって決して安いお金ではなかったです。し、ここまでしたとしても100%子供を授かれるということもありません。

そもそも保管した受精卵を使用する前に授かることもあり得るし、結婚生活だって何があるかわからないし、考えたくはないけど今後離婚も100%あり得ないとは言い切れないことを考えると、そこまで費用をかけて今後の為に保管したいのかということは十分にお互い話し合う必要があるとは思います。

でも私の場合は精神衛生上的にも、やはり凍結しておいてよかったなと思っています。

また、現在特定の相手との妊娠を考えていないという場合、先にも少し触れた卵子のみを凍結、精子のみを凍結といった手段もあるので、一つ選択肢としてはありなのではないかな、と思います。

特にキャリア形成と妊娠のタイミングというのは、妊娠を考えている女性が悩む課題の一つでもあると思うので、今後の選択肢としてもっと認知されてもいいのではないかと思いました。

自分の実現したいことを、諦めない為の選択肢が今後もっと広まるといいなと思います🌷

読んでくださってありがとうございました☀️

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