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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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2022年11月の記事一覧

大学受験のための映画講義#8

こんにちは。與那覇開です。 だいぶ期間が空いてしまいましたが、「大学受験のための映画講義#8」をお送りします。今回のテーマは、「家族」です。 皆さんは、家族という言葉にどういうイメージを持つでしょうか。「絆」、「愛情」、「支え合い」等々、おそらくこうした肯定的な言葉が出てくるものだと思われます。しかし一方で、家族の存在が息苦しいと感じることもあるのではないでしょうか。離婚、別居にはじまり、家庭内暴力、ネグレクト、孤食など、家族の問題は社会問題にもなっています。おそらくこう

過不足が双方乱立する国語のデザイン

 my note において、この頃は一層、《一緒くた》や《チグハグ》というワードがヘビーローテーション化しているのか?という様相です😵‍💫  世間に多くの「なんで、そうなっちゃうの?」が目白押しな感じなので、ネタが尽きませんね💧  という流れで、今回は《チグハグ》な一例を☝   ◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆    国語の話です。  『ら抜き言葉』ってご存知ですよね?詳しく解説しようとするまでもないですが、要は、 必要な語(文字)を欠落させて/端折ってしまう態度の一例です

第1回 あのゴキブリ狩りバチを飼ってみた

いろんなヘンテコいきものを飼育し展示する昆虫館。 そこにはいったいどんな工夫や苦労があるのでしょうか? 虫界で話題騒然・新進気鋭の虫のお兄さん、 そしてゴキブリストとしても知られる 磐田市竜洋昆虫自然観察公園の柳澤静磨さんが、 昆虫館のバックヤード(裏側)での奮闘を語ります! あのハチを飼うチャンスがやってきた エメラルドセナガアナバチ。エメラルドゴキブリバチとも呼ばれ全体が宝石のように輝く美しいこのハチは、「ゴキブリを狩り、幼虫のエサにする」という衝撃的な生態から、さ

伊能忠敬体験記

みなさんご機嫌いかがですか?日々何かを測量していますか?? そんな測量大好きな皆さんに朗報です() 今年は高校だけじゃなく、中高一貫校ということもあって中学校の社会の授業も少しばかり担当しております。先日、江戸時代の文化について授業をしていて、伊能忠敬による日本地図作成の話が出てきたわけでございます。 何を隠そうわたくし、学生時代は考古学に勤しんでおりまして、その中でも図面の作成と測量に関してはなぜかものすごく拘って修行をした経験があるのです。 すごくクラシカルかつアナ

現代思想は死んでません!――『試験に出る現代思想』刊行記念、斎藤哲也自作自演インタビュー

大学入学共通テスト(以前のセンター試験)「倫理」には、哲学・思想の重要なポイントが毎回出題されています。そして、この問題を手がかりに、哲学・思想に入門してしまおう!というのが、『試験に出る哲学』シリーズ。3冊目となる最新刊では、ついに「現代思想」が登場します。刊行を記念して、数々の哲学・思想本の構成と執筆を手掛け、インタビューの名手でもある斎藤哲也さんが、自らを取材しました! ⚫現代思想はどのくらい試験に出るのか? ――10月に出された新著『試験に出る現代思想』で「試験に

【学校に行ってみた】トルコ、イスタンブールの伝統ある高校

世界周遊56日目:イスタンブール やってまいりましたトルコはイスタンブール!!コンスタンチノープルですね〜(映画『インフェルノ』で覚えた) トルコは親日で有名ですが、街の人々は半々です。笑 当たり前ですが、親切な人もそうでない人もいました。 そして美味しいケバブと素敵なモスクを今回はどうぞ! 🔶ジャールオウルアナルド高校についてさて、今回はそんなイスタンブールの旧市街にある長い歴史あるジャールオウルアナルド高校にお邪魔してまいりました。 こちらの学校はオスマン帝国の晩

もしも会議が参与観察になったら。

学生アシスタントの井潟が、2022年4月に合同会社として走り出したばかりのメッシュワークの日常を内側から伝えるマガジン「もしも人類学者の目がインストールされたら」。 2022年5月にメッシュワークとして初めて開催した全4回のオンラインセミナー「日常と出会いなおすレッスン①観る」は、身近なフィールドでの経験を言語化する訓練を通して参加者の皆さんに、人々の行動や場の状況を「観る」際の精度/解像度を高めてもらうことを目指しました。 「もしも会議が参与観察になったら。」と題した今

多言語社会の日本

世界はますます多言語になっている。世界の人口を見ると一つの言語を話すモノリンガルの人より二つ以上の言語を話すマルチリンガルの人が多い。英語圏の国も多言語になっている。アメリカでは約 2 割の家庭は、スペイン語をはじめ英語以外の言語を使用している。また、オーストラリアのおよそ四分の一世帯は、家庭内で英語以外の言語を話す。 日本は単一言語の国として知られているが実は日本も多言語社会である。一例を挙げれば北海道には昔からアイヌ語が存在し、アイヌ語の地名は多数ある。沖縄にも琉球諸語(

『自分が勉強すれば周りも勉強する仕組み』を構築しよう

 貴方は仕事以外で勉強されていることは何かありますか。  また、会社外で何か勉強していることをどなたか知っていますか? 毎日英会話などの努力やスキルは絶対上司や他部署、人事に言おう  私は下記のことを上長にも他部署にも人事にも伝えます。   結果、海外プロジェクトに抜擢されたので良かったと思います。英語の資料の翻訳なども任せていただけるようになりました。  極端ですがこれぐらい言えないと、日々訓練している意味はないと思っています。 「目標設定」を普段の英語の勉強に置

省察的実践の技術的熟達

英語科教育法で行う模擬授業の後には「対話型模擬授業検討会」を行うことが私の授業の恒例となっており,「8つの窓」(教師と生徒それぞれのDO/THINK/FEEL/WANT)をもとに授業を振り返る。 今回は授業の展開に合わせて2つの場面に分けて8つの窓を提示した。第1場面は生徒がペアでやり取りしている時間,第2場面は生徒が先生に(予め決められた)質問をし,それに先生が答える時間であった。 それぞれの場面に対する教師のFEELは,第1場面については「ひま」、第2場面については「楽

「おもしろい」で始まる失敗。「失敗」から増えるおもしろいがある。(吉松美穂:後編)

【COLEYO代表 川村より】 改めてですが、COLEYOもついに正式な採用を始めました。 うちの会社のリアルが少しでも伝わるように、今日から社員インタビュー記事がスタートします。最初のインタビューは今年、彗星の如く弊社に現れた、『タッチ』の講師の吉松(元教員)です。 座禅体験に食品サンプル作り、ボイスパーカッションに1人ピクニックなどなど。「やってみたいこと」が無数に出てくる、好奇心が服を着て、鼻歌混じりに歩いているような感じの彼女が、なんでCOLEYOに来たのか、COLE

【11/1】これがホントの哲学だ(戸田山和久『哲学入門』を読む①)《基礎ゼミレポート》

はじめに 本日から、基礎力向上ゼミ(@ソトのガクエン)のテキストは戸田山和久『哲学入門』(ちくま新書)になりました。今回は、ソトのガクエンの代表小林が「序 これがホントの哲学だ」についてまとめてきたものをもとに、新たにご参加いただいた3名の方を加えた計7名の皆さんといっしょに議論をいたしました。 戸田山和久とは? 戸田山和久氏は、高校生や大学入学初年度の学生を対象とした『論文の教室』(NHKブックス)や『教養の書』(筑摩書房)などでは、軽快な語り口とユーモアにあふれた文

【修論】 2.2. 求められる学力の変化

2.2.1. 知識を生み出し続けるスキル 既に述べたように、未だかつて無いほどに先行きが見通せない現代においては、専門家でさえ答えを持たない複雑で世界規模の問題が、一人ひとりの生活に影響を与えている。経済活動の中心が物の生産と消費から、知識・情報・サービスへと移行し、知識が果たす役割が増大したことにより、知識をいかに「創造」し、いかに「活用」できるかがこの社会を生きていく上での経済的な成功の基盤となっている(JAIST 知識科学研究科,2014)。そのため、市民一人ひと

アインシュタインの教育観〜学校教育とは何かを考えてみる〜【Aflevering.233】

 以前の投稿で書かせていただきましたが、私が初めてアインシュタインの教育観について触れたのは、大学生の頃に英語で著名人の名言集について学んでいる時でした。彼は“教育は学校で習ったすべてのことを忘れてしまった後に、 自分の中に残るもの”という言葉を遺したとされています。  最初私はその意味を理解することができませんでしたが、公立高校で働き、学校教育に関わる仕事をする中で次第にその意味に気づくようになりました。  彼の教育観についてもう少し詳しく調べたいと思い、寺田寅彦『科学知識