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Morocco6: お気楽姉妹、ジャマ・エル・フナ広場を満喫する

モロッコへ行くにあたり、モロッコ好きの友人より指南書をもらっていた。マラケシュではnomadというレストランに行くべし! トリップアドバイザーで調べると、モロッコ料理のお店とあり、評価も高い(このモロッコ旅行の後もいくつかの国に行って確信したが、トリップアドバイザーのレストラン評価は確度高い)。ランチはここへ妹を連れて行こう。ということで、他力本願にガイドのジェダイにお願いして連れて行ってもらった。

1階は厨房になっていて、2階から食べる場所になる。お店の感じは調度品含め、なかなかモダンなつくりだ。建築士の妹もうれしそう。私たちは上がってすぐの席に通された。そこでそれぞれタジンとカフェオレを頼んだ。とても美味しい。さすが指南書に書かれた場所であるなぁと思いながら、ありがたくいただく。この後、モロッコで何度となくタジンを食べ続けるのであるが、ここは1位2位を争う美味しいお店だった。ありがとうKさん!

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ご飯を食べている間、ジェダイは消えていたのだけれど、食べ終わる頃には戻ってきて奥の席でお店の方々と談笑していた。nomadでしばし、ジェダイとも歓談し、その後、宿に3人で戻ってきた。半日コースなので、ここでジェダイとはサヨナラだ。ジェダイ! ありがとう!

たどり着けないジャマ・エル・フナ広場

時はまだ16時。とても明るい。ここからは姉妹でもちろん冒険だ。目指すはジャマ・エル・フナ広場! そこでモロッコのビールであるカサブランカをゴクゴク飲むというのがミッションである。

宿の方角を一々ふり返りながら、慎重にジャマ・エル・フナ広場を目指す。旧市街地のなかは、よく似たお店が入り組んで存在し、正直いうとお店の人々もみな同じような感じに見える。途中曲がるところなどでは、慎重に振り返って写真を撮ったりしながら前に進んだ。

まるで走馬灯のように同じ風景が繰り返されているように感じるが、まだ明るいし、全然平気だ。しかし、なかなかジャマ・エル・フナ広場にたどり着かない。あっちだ、こっちだと携帯を見ながら進んでいるうちに、だんだん方向感覚も薄れていく。後方から来たことは確かだけれど、全体として方向はどっちだったのだか…。まるで迷宮だ。いつの間にか、振り返って写真も止めている。それでも、時折ジャマ・エル・フナ広場はこっち!みたいな看板が掲げられていて、概ね当たっているのかなと思ったりする。お気楽姉妹である。

一人だったら、かなりヤバいけど、妹と一緒だし、まだ明るいものなんとかなるに違いない。右に曲がり、左に曲がりしているうちに、なんてこともない、というか、どれもそっくりで本当によく分からない道を曲がったところで、広場に着いた。

階段の上に広がる天国

指南書には、有名なCafe de Franceの写真がある。私は一度、別のジェダイを伴ってジャマ・エル・フナ広場に来たことがあるので、この店の存在を知っている。そして、ジャマ・エル・フナ広場に面する建物の上の階の方のお店に上がると、広場が見渡すことができ、とても印象的な風景が広がることをすでに知っている! なので、その風景を妹にも体験させねばならないし、私はとにかくカサブランカビールが飲みたかった。

Cafe de Franceを目標にして進むと、お目当てのビールの飲める店がある。当初、目指すのはこのお店と勘違いしていて、ガンガンCafe de Franceの階段を上がって、テラスに入った。ところが、メニューを見ると肝心のビールがなかった。何かおかしい。モロッコはイスラム圏なので、ビールの置いてあるお店はあまりない。しかし、その貴重なお店を教えてもらったはずだ。

そこで再度、指令書を見直すと、Cafe de Franceの道を挟んだ向かい側が目指すべき場所だったことを知る。まだ、ウェイトレスさんたちがきていないことを良い事に、とっとと降りて別の店へと向かった。

指令書には、狭くてくらい階段はまるで高級レストランのよう雰囲気だが、躊躇せずに上へ上がれと書いてある。書いてあるとおりに上がると、そこには天国が広がっていた。窓際に座ると、ジャマ・エル・フナ広場が見下ろせる。もちろん、ビールもある!  指南書には高級レストランのようだが、躊躇なくビールだけを選択せよとある。正直、ご飯は食べたばかりで無理。カサブランカビールを早速お願いした。妹はソフトドリンクを頼んだ。

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妹はソーダを頼み、ビールと合計で125dh(本日レートで1450円くらい)

広場にはたくさんの人がいる。屋台ももちろんたくさん出ている。たくさんの人々が集い、屋台から上がる煙が漂っているのがわかる。広場でぼーっと見ていると、しつこい勧誘に遭い、かもられるのが目に見えている。しかし、この高みの見物なら安全だ。広場の様子を無心に眺める。そのうちに、冷たいビールもやって来た。

ぼーっと広場を眺めていると、意外と家族連れできているんだな、とか、調理の煙がかっこいいなとか、景色を眺めながら、感想が心を流れていく。妹と二人だと、全く気を遣わない。話したいときに話し、黙りたいときに黙る。隣のカップルに第3の男が現れたり、遠くの席で綺麗な女の子が水タバコを一人で吸うのを見ながら、カサブランカを飲む。

二度目のジャマ・エル・フナ広場。ここに三度来て、カサブランカビールで乾杯する日が、来たりするのかな。難しいかな。

夕方に向けてお店が少しずつ混んできた。奥の席に団体さんが腰掛けている。窓際の席は満席だ。少し早めについて良かったなと思う。窓から入ってくる風がとても心地よい。あまり酔っ払うと、宿までの帰りが危険なので瓶ビール1本にとどめておく。カサブランカは真面目に美味しいビールだ。味わい深いビールが好きなので、日本のビールと並べても、日本のビールで一番好きなエビスと比べても、匹敵するくらい美味しいビールだと思う。もし、モロッコに行く機会があったら、是非お試しを。

夕焼けのジャマ・エル・フナ広場の様子を心置きなく、楽しんだ。遠くにミナレットも見える。風景全体が、サハラの乾いた砂で霞んでいるようだ。傾いた夕陽が砂の間をかすめていく。退廃的であり、熱を感じる風景。こんな風景を見ていても、モロッコはやはり生と死が近いように感じる。妹はどんな風に感じたのだろうか。

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そして、この後、かなり痛い目に遭うのだが、それはまた次回のお楽しみ。


p.s.気持ちが落ち着かない日は、何かしら書くことにしている。なぜ、自分がこういう気分なのかを日記に記す。そうすると、少し納得して、あとは寝れば収まったりする。原因がわかって、それがどうしようもないときには、そう簡単にはいかないけれど、それでも対処としてたくさん寝ると比較的気持ちは楽になる。小さい頃からの習慣だ。幼い頃は屋上にあった動力室小屋の屋根に上って空を眺める&屋根の上で歌う、というのもよくやってた。一度、別のマンションの住人さんより警察に通報され、警官の方々に囲まれたことがあり、その習慣はあきらめざるを得なくなった。自由に使える屋根は意外とないものだ。衝撃的だった。小学生だか、中学生の頃の話。大人になってからも、落ち着かない日の日記は続けていて、それから身体に良さげなものを食べて、しっかり寝る。できれば運動をする。

案外単純な繰り返しが自分を助けてくれているものだなって思う。

ここまで書いて、この文章に科学要素がないことに気付いた! 付け加えると、心、すなわち脳の働きに直接作用させるには、運動が手っ取り早い。あまりキツすぎない運動をするのが良い。筋肉から脳に働きかけるホルモンが出たりする。それだけではなく、確実に手足や感覚器からたくさんの刺激が脳へ届く。刺激を与えることは、大事だと思う。

それから寝るというのも、脳に効く。脳は夜、寝ている時間に脳の掃除をすると言われている。深い睡眠をしているときに、掃除が行われているという報告がある。睡眠不足が続くと脳の一部である海馬が小さくなったりといったことがおこり、記憶障害が生じる可能性も指摘されている。海馬は記憶をつくるための大切な場所。

記憶の整理も寝ている間に行われる。睡眠は脳にとってとても大切な時間であり、行為なのだ。それから、食事は、日々の私たちの身体をつくっている。

そんなわけで、寝る、食べる、運動するは脳に効くと考えている。書くっていうのはなんなんだろう…。書くのはとりあえず、私には効く。非科学的ですね。


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