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レビューにおける直観を考える。

システム運用を含め、ITの仕事をしているとレビューはつきまといます。

アイデアを確認してもらいたくてレビューに出したのに、誤字脱字の指摘しかなかった時の違うそれじゃない感。
最終提出前にフォーマットや誤字脱字チェックのレビューを依頼したのに、「そもそも、これって考え方が違うんじゃない?」というちゃぶ台返しが来た時の今じゃないだろ感。
などなど、レビューについては色々なあるあるがあると思います。

そもそもレビューで定型的なチェックしかしていないなら、そんなレビューは自動化すべきです。

  • 提出すべきファイルがそろっている。

  • チェック項目が埋められている。

  • 上長の承認が取れている。

これぐらいしか確認していないなら、何とかしてレビューも承認も自動化できそうです。
逆にいうと、本当にレビューしてもらいたい時は、形式的で些末な内容を見てもらいたいわけではないということです。

例えば変更作業のレビューであれば、以下のようなことを確認してほしいはずです。

  • 対象システムに決めた時間に作業した場合、変な影響が出ないか?

  • 今までにやったことのない作業だが、有識者の経験から問題なさそうか?

  • このタイミングで作業を実施して、ビジネス的なリスクはないか?

漠然とした内容で、おおよそ定型化できそうにないレビュー観点です。
これらの定型化できないレビュー観点に対応する力は「直観」という能力だと思います。
直観はWikipediaでは以下と定義されています。

知識の持ち主が熟知している知の領域で持つ、推論、類推など論理操作を差し挾まない直接的かつ即時的な認識の形式

直観 - Wikipedia

要するに、直観とは「勘」ではないんです。
直観の鋭い人にレビューをしてもらうと、瞬時に問題点を指摘してもらえ、そのうえ対策まで一瞬で考えてくれたりして、不安が一気に解消します。
また、やり方で迷っている時にレビューを依頼すると、確度の高いやり方を選んでくれたりもします。

つまり、レビュアーは「直観」を持っている人が良いんです。
が、「直観」を身に着けるのはかなり難しいですッ!

「直観」を得るためには、ある特定の領域について熟知する必要があります。熟知するためには、一定数以上の経験が必要です。
一定数以上の経験を得るためには、地道な活動が必要です。

皆さんも自分の周りに「直観」の鋭い人がいたら、絶対に仲良くしておいた方が良いでしょう。
また、自分の「直観」を鍛えるためにも、さまざまな経験を地道に積んでいく必要があります。

こればかりは、千里の道も一歩よりを信じて歩み続けるしかないでしょう。


経験を得るためには、まず知識と体験が必要です。
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