高齢者が水を飲んでくれない6つの理由
「水分を摂って欲しいけど、全然飲んでくれない。どうしたらいいのだろう。」
高齢者の介護に関わる人は、一度は悩んだことがあるでしょう。
お茶を勧めても、ジュースを勧めても、「いらない」「飲みたくない」と言われ、何度も勧めているうちに「しつこいなぁ!」なんて怒られてしまう・・・
そんな経験はありませんか?
必要な水分摂取量
高齢者に必要な水分摂取量は、1日あたり2500mlです。
食事の中にも水分は入っていて、そこからも水分摂取はしているので、それ以外で飲み物を飲むのでは、1000〜1500ml程度必要です。
コップ1杯200ml程度で6〜8杯、朝起きてから夜寝るまでに飲んで頂く必要がある、ということです。
なぜ水分を摂らないのか?
飲んでくれない理由
①そもそも喉が乾いていない
正確にいえば、「喉が乾いていることに気づいていない」「喉が乾いた感覚が低下している」という感じです。
一般的に高齢者は五感が若い人よりも低下しているので、喉がかわいていないと思っているのです。ですので、高齢者が「喉が乾いた」と感じてからでは水分摂取のタイミングとしては遅く、脱水が始まっているとされています。
②トイレが億劫、トイレの失敗が怖い
水分を摂らなければトイレに行く必要がない、という物理的な発想です。日中もそうですが、夜間の頻尿に悩まされているケースもあります。
そして、家族や介護者から「おもらしするから、水分は控えてね。」と言われたことがある人もいて、そういったことを気にして飲まない人もいるようです。
③ムセてしまう
ムセて苦しく、苦々しい失敗した経験として刷り込まれている人も多いようです。
④水分をあまり摂らない生活をしていた
高齢者になっていきなり「水分を摂ってください」と言われても、そうそう生活は変えられません。
⑤体調が悪い
口の中や喉の違和感、胸焼け、胃の重さ、お腹が張っているというような、消化器症状以外でも、頭痛、腰痛などの痛みや、なにか悩みがあるときに飲み物を飲もう、とはなかなかなれないものです。
⑥「飲む」という行為の障害・失行
飲むという行為自体がなんであるかがわからなくなってしまうケースです。
お茶を飲むには、「コップを持って、口へ近づけ、口の中へ吸い込み、飲み込む」という一連の動作が必要です。そのどれができなくなっても、わからなくなっても、飲み物は飲めません。
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