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【R06 粘る27問】ITパスポートの合格を確実にブーストアップする

このNoteには、ITパスポート最新問題(R06)で「合格点以上に高める」問題だけを選びました。

ITパスポートは今回のR06から大きく性質が変わりました。

今までの「確実に正解する47問、残りは勘」の戦略・「問題と答えを覚える」学習法の時代は終わりました。

今回の私のNoteは3部作となりました。


今回は第三弾「粘る27問」です。

今までの「必ず答える問題」では、出題頻度と正解再現性が高い問題だけを選んできました。

今回は、毎回同じ問題がでるとは限らないけど「その場でどうにかなる」問題を選んでいます。(言葉を選ばないなら)いわゆる「地頭」「対応力」にあたります。

ITパスポートが「問題と答えを覚える」戦法ではどんどん合格できなくなっている以上、鍛えるしかありません。


27問の構成は以下の通り。

  • 挑戦して)簡単な計算問題:5問

  • 学習を深める個別テーマ:6問

  • これから)2回目だから今後もでると判断:2問

  • 覚えない)言葉から推測する:5問

  • 覚えない)その場で理解できる:4問

  • 常識に)難しそうな言葉を簡単に:2問

  • 自信ない)消去法でもダブルチェック:2問

  • 分からない)知らない用語は消去法:1問


なお、Noteは、ITパスポート970点独学合格した経験と、IT専門学校での授業実績を詰め込んで作っています。


それでは始めましょう!





合格を確実にする27問




問05 | 2回目なので今後も出る新用語

ベンチャーキャピタルの記述はどれか。
ア:新しい技術の獲得などのために、他の企業と共同出資会社を設立する
イ:新規参入企業に出資し、後に株式売却益を得ようとする企業
ウ:技術革新の創出を目的に、国や学術機関・他社などの外部組織と共創関係を結んで、技術や資源を自社に取り込む手法
エ:特定の目的のために一定期間だけ立ち上げられ、目的が達成された時点で解散する組織

ITパスポートR06問05より

正答はイ。

  • ア:ジョイントベンチャー

  • イ:ベンチャーキャピタル(VC)

  • ウ:オープンイノベーション

  • エ:プロジェクト組織


ITパスポート100問のうち8問は採点されず、「残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われます。」とあります。

「新しい用語が出たけど、もう一度出たら覚えようかな」と思っている用語があります。今回の会社関係も「ITと関係あるかなぁ」とまた出るのを待っていた用語です。

今回の出題で今後も出題されると判断できます。


オープンシリーズをまとめます。

  • オープンイノベーション:技術革新(イノベーション)のために外部組織と連携するので「オープン」

  • オープンソースソフトウェア(OSS):プログラムを公開(オープン)しているソフト。Linux、androidなど具体的にも出題されます

  • オープンAPI:システムを外部から操作できる仕組み「API」を公開(オープン)




問07 | 難しそうな言葉は簡単に考える(モデリング)

業務プロセスのモデリングを行う目的はどれか。
ア:業務で扱った大量のデータを、統計やAIによって分析して、データ間の相関関係や隠れたパターンを見出すため。
イ:業務プロセスを可視化し、関係者間で解釈を共有するため。
ウ:個々の従業員が持っている知識・経験などを社内全体で共有するため。
エ:プロジェクトに必要な要員を調達して、チームとして組織化して、プロジェクトの目的達成に向けて一致団結させるため。

ITパスポートR06問07より

正答はイ。

モデリングの意味は、「現実を文章や図解で簡単に表現する」こと。

DFD(データフローダイアグラム)UML(統一モデリング言語)などの記法で、業務・データ・プログラムの流れや構造を分かり易く表現します。

  • ア:データマニング。「隠れたパターン」は「新しい知見」とも書かれます。

  • イ:正解。可視化とは図解などで表すことなので。

  • ウ:KM(ナレッジマネジメント)。社内wikiなどを使って共有します。

  • エ:プロジェクトマネジメント, キックオフミーティング




問08 | 簡単な計算問題「方程式で解く」

ITパスポートR06問08より

正答はウ。

収益か支出かを考えれば解ける問題です。

計算したい「販売費および一般管理費」を「a」と置いて、方程式を立てて解いてみます。

$$
800 = 8,000 - 6,000 - a + 150 - 50 + 60 - 10 - 350\\
800 = 2,000 - a - 200\\
800 = 1,800 - a\\   
a = 1,800 - 800\\
a = 1,000
$$


立式をして解く計算問題は3パターンです
1:公式一発で算出する
2:求めたい変数をおいて、方程式で解く
3:連立方程式で解く(線形計画法など)

2まで、できるようになれば良いですよ。数学レベルでは小学校高学年~中学校1年生です。




問11 | 知らないときは消去法(ISO 9001)

品質に関するマネジメントが記述されたものはどれか。
ア:ISMS
イ:ISO 9001
ウ:ITIL
エ:プライバシーマーク

ITパスポートR06問11より

正答はイ。

  • ア:ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)。ISO27000

  • イ:ISO9001は品質マネジメントの国際規格

  • ウ:ITILはITサービスマネジメントの実践集(ベストプラクティス)が書かれた文書。イギリス発祥です。

  • エ:個人情報を適切に取り扱う事業者だと認定されると使えるマークです。

消去法で良いですね。ア、ウは必ず、エは日常常識として。


ITパスポートで覚えて置きたい国際規格(ISO)をまとめます。

私は暗記が苦手なので、正直ISO27000しか覚えてないです。逆にISO27000だけは絶対に忘れてはダメです。

  • ISO27000:組織のISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)

  • ISO14000:組織の環境マネジメント(エコマーク)

  • ISO15408:機器のセキュリティ設計

  • ISO15001:個人情報の管理(プライバシーマーク)

  • ISO9000:組織の品質マネジメント




問17 | 難しそうな言葉は簡単に考える(ロードマップ)

技術開発戦略において作成されるロードマップを説明しているものはどれか。
ア:技術の競争力レベルとと技術ライフサイクルの2軸で、自社の技術をプロットする。
イ:研究開発への投資と成果を2軸とし、技術の成長過程をグラフ化する。
ウ:市場面からと技術面からの有望度を2軸として、技術開発プロジェクトをプロットする。
エ:横軸に時間・縦軸に市場, 商品, 技術などを示し、研究開発成果の商品化や事業化の方向性を示す。

ITパスポートR06問17より

正答はエ。

ロードマップとは、大まかな計画・計画を図示したものです。

横軸に時間を取って、事業やサービスの進捗の目安を図示します。段階(フェーズ)や中間目標(マイルストーン)を設定しても良いです。

  • ア:技術ポートフォリオ

  • イ:技術のS字カーブ

  • ウ:アイゾフの成長マトリクス(技術市場マトリックスという解説サイトも)

  • エ:ロードマップ

かなりはっきりしない問題です。


ポートフォリオが何種類か出るようになったのでまとめます。

ポートフォリオは「書類入れ」の意味があり、転じて「構成(内訳)」や「立ち位置」、さらに「作品集」の意味でも使われます。

例えば金融資産で現金・株式・金(ゴールド)の構成(内訳)、ゲーム企業への応募で提出する作品を「ポートフォリオ」と云います。

ITパスポートでは、自社製品の市場での立ち位置を示す「PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)」だけが出ていたのですが、最近他のポートフォリオも登場し始めました。




問19 | 言葉から推測できる(オープンAPI)

銀行システムの接続仕様を外部に公開し、利便性の高いサービスを展開しやすくする取組はどれか。
ア:BPO
イ:RPA
ウ:オープンAPI
エ:技術経営(MOT)

ITパスポートR06問19より

正答はウ。

  • ア:BPO業務を外部企業に委託。Bがビジネス、Oがアウトソーシング(委託)と知っておくと良いです。

  • イ:RPAソフトウェアのロボットによって、定型業務(単純作業)の自動化や効率化をする技術

  • ウ:オープンAPI外部へ公開しているAPI(システムの機能を利用できる仕組み、プログラムの呼び出し)。

  • エ:技術経営(MOT)技術革新を継続的に行って利益を得ていく経営


「オープン~」の用語は問1にまとめたので今回は割愛。オープンソースソフトウェア(OSS)、オープンイノベション、オープンAPI)


今回はAPIをまとめます。

「API」はシステムの機能を外側から利用する仕組みです。例えばTwitterAPIを使えば、自分で作ったプログラムでTwitter(現X)に投稿(ポスト)できます。

APIの用語も幾つか出題されています。

  • API:システムの機能を外部から使える技術

  • オープンAPI:APIを外部に広く公開すること

  • WebAPI:インターネットを経由して公開しているAPI

  • APIエコノミー:APIを広く公開して、利用者数を増やしたり使用量を得ること(R03問31




問20 | その場で理解できる(投資と回収)

A社では1000万円を投資して新システムを構築することを検討している。現システムの運用費が500万円/年だが、新システムの運用費は400万円/年で,
新システムによって利益が200万円/年だけ増加と予測される。投資の回収期間は何年か。小数点以下第2位を四捨五入して答えよ。
ア:2.5
イ:3.3
ウ:6.0
エ:10.0

ITパスポートR06問20より

正答はイ。覚えなくてOK。


回収とは、投資したお金を利益(得)で取り戻すことです。

まず運用費が、現システムは年間500万円のところ、新システムは年間400万円なので、100万円お得になりました。

次に新システムなら年間200万円の利益が出るとのこと。

以上より、年間300万円も得すると分かります。

投資は1000万円を、毎年300万円回収するので、1000 ÷ 300 = 3.3333。問題文より「小数点以下第2位を四捨五入」なので、3.3年。




問23 | 言葉から推測できる(RPA)

RPAソフトウェアは初めて導入するに当たり、計画策定フェーズ、先行導入フェーズ・本格導入フェーズの3段階で進める。次のうち、計画策定フェーズで実施するものを全て挙げたものはどれか。
a:RPAの適用可能性を見極めるための検証をする。
b:RPAの運用手順書を作成し、導入作業をして全社展開する
c:RPAを部門・業務を絞って導入し、効果を測定する。
ア:a
イ:a, c
ウ:b
エ:b, c

ITパスポートR06問23より

正答はア。

各フェーズを覚える必要はありません。計画して、ちょっと導入して試して、本格導入しましょうという話。

  • a:「可能性」から。計画だと判断します。

  • b:「全社展開」から、本格導入だと判断します。

  • c:使用範囲を限定して効果を測定している旨から、先行導入だと判断します。

以上から、問われている計画フェーズは、aだけなのでアとなります。




問24 | その場で理解できる(定期発注方式)

ITパスポートR06問24より改変

正答はウ。

その場で推測する問題。覚えなくてOK。


発注量は、使用量を下回ると在庫切れを落としてしまいますよね。

よって(a + 調達期間) × 毎日の使用予定量 のaには「発注間隔」が入ります。次発注するまでの間、発注品が届くまでの間に、減る在庫(使用量)という意味です。

次にb。発注量に加えるべき量は、「現在の発注残」か「安全在庫量」なのかを考えます。

「発注残」は、発注したけどまだ納品されていない量、つまり今から届きます。よって発注量から引けば良いので、cに入りますね。

よってbは「安全在庫量」でした。

以上より、aは「発注間隔」、bは「現在の発注残」、cは「安全在庫量」となりました。




問28 | 消去法でもタブルチェックする(AI)

AIの導入で業務の作業効率が向上したものを全て挙げたものはどれか。
a:取引先ごとに様式が異なる手書きの請求書に書き入れた文字を、自動で読み取ってデータ化することで、事務作業時間を削減した。
b:原材料を取引先に発注する定型的なPCの操作を自動化するツールを導入し、事務部門の人員を削減した。
c:自社のコールセンターにて、オペレータにつなげる前にチャットボットでヒアリングを行うようにし、オペレータの対応時間を短縮した。
d:配送する荷物を出荷する時に電子タグをつけて、配送時に確認することで誤配送を削減した。

ア:a, c
イ:b, c
ウ:b, d
エ:c, d

ITパスポートR06問28より改変

正答はア。

  • a:AIです。「様式が異なる」のに対応して「手書き」文字を読み取っているため。

  • b:AIとは限りません。RPAです。「定型的」な作業は単純作業なので、予めルールを決めた充分のプログラムで充分。

  • c:AIです。チャットボットは、言語を理解して応答するAIです。

  • d:ICタグ(RFIDなど)です。荷物につけていることからも分かりますね。

aの判断が難しかったと思いので、消去法でも確認します。

dは絶対にAIと無関係なので、アかイになります。あとはaを切るかbを切るかで、bのRPAが切れれば正解できます。


AIは複雑で「判断」な必要な処理、RPAは予め決めた「ルール」で対応できる単純な処理と考えてOKです。

AIは4部作で特集しています。ひとまずチャットボットから対策してみてください。>>チャットボットなどAIの自然言語処理特集Note

RPAは地味に1問でます。「定型業務」「ソフトウェアのロボット」をKWに解きます。>>RPAの特集Note


RFIDが出たので、無線通信もまとめておきます。

  • NFC:近接の電波通信。ICカードなど。

  • RFIDタグ。荷物の追尾など。

  • Bluetooth:NFCより少し長い電波通信。ワイヤレスイヤホンなど

  • IrDA赤外線通信。ガラケーでよく使われていました

また、IoTでの活用が期待されている無線通信もまとめますね。

  • BLEブルートゥースの発展版。最近すごく出題されてます

  • LWPA低電力長距離通信の定番。ちょっと昔まで流行り

  • ZigBee:マイコンでの無線通信の定番。ITパスポートではあまり出ない。ジグビーと読みます。

IoTは平均6問も絡んでくるので、3部作でまとめました。>>IoT特有の技術




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