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「あー…傘忘れた」
私は外に出ようとして、雨が降っているのを見て気付きました。
涙を手で拭って、教室に戻り、受付の人に傘を忘れたのを伝えました。
たった今、別れた先生と会うのはやっぱり気まずいので…
先生は半泣きの私を見ないようにして、困った様子で私の話を聞いてくれました。
帰宅すると、先生から長文のメールが届きました。
私を引き留める内容で少しやり取りしましたが、私の弱った心が動くことはありませんでした。
私は心身ともに疲れ果て、もう無理をするのはやめました。
つづく
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