徒然ならぬ草

"勝手に書く" を念頭に、気づいたことを日々のセーブポイントとして書いています。

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最近の記事

「もう遅い」は、命を奪わない

「もう遅い」と思いなさい。 ある人が、教えてくれた。 「もう遅い、諦めなさい」 これは決して、全て捨てろと言ってないぞと 注意書きを添えて。 何かを始めたり動きだしたりして 間違わないわけがない。 でも、 「間違えたくない」 「完璧にやりたい」 「完璧にやらなくちゃ」 いつ録音されたのか、 頭のテープからひっきりなしに聞こえてくる。 はいはい。 完璧にやりたいのはわかった。 でも、最初からは無理だって。 いつもそうやって無理強いしては 出来なければ全消去って してき

    • 自作の絵にまみれる

      この身体は誰のものなのか 筆を持つその手、 これを動かすのは誰だと思っているのか そのノートはあなたにとって何なのか 今あなたが口にしたその言葉、 それが意味するものは一体何なのか 自分のために、自分の絵を描く 自分の部屋に飾るべき絵を描いていく 自分宛の自作の絵だけが この部屋に飾られていく 1つまた1つと この絵達が放つもので この部屋は守られていく ここに相応しくない者を遠ざける だから1つ1つ 丁寧にこしらえていく その作業の中でじんじんと その絵に深

      • 死の祭典

        毎日が 死の祭典 鳴り響く 死へのファンファーレ 死装束のコーラス隊が 気持ち悪い歌 歌ってる 本当のところ呪いには 特別なまじないや道具は必要ない そこらじゅうであの死の歌が 共鳴し合い鳴り響いているから どうしてあなたは聴こえないの? あの風使いの子 秘密の地下室で泣いて突っ伏してた 清水が流れるあの場所だけが 唯一息が出来る場所だと知っていて ガスマスク外してた 地上でどんな歌が響いてるのか よくよく澄まして聴いてみなよ とっても綺麗に聞こえるよ 綺麗だから気

        • 「嬉しい」という言葉

          冨樫義博さんの作品 『ハンター×ハンター』が大好きです。 第32巻のあるシーン。 主人公ゴンは、仲間のカイトに 謝らなければいけないことがあり、 謝りに会いに来た。 そのシーンのある一コマ。 開口一番「ごめん!」と出向いたゴンに、 とても厳しい表情で「何にだ?」と 迎えるカイト。 話がひと段落ついたころ、 カイトはとても柔らかい表情でこう言います。 「わざわざ来てくれて嬉しいよ」 この言葉に、私は涙しました。 「嬉しい」 この言葉、私は大嫌いです。 多分、小さ

        「もう遅い」は、命を奪わない

          集中すればするほど

          集中すればするほど、 より鋭く、まっすぐな道になっていく。 この道の周りを囲む分厚い壁。 もっと厚く、もっと高くと 思いながら歩いていく。 そうして、 自分には関係ないもの、必要ないものに 入る隙を与えない。 そんなもの相手にしている暇はないし、 余裕もない。 自然とそうなってくる。 当然、そうなる。 むしろ見えないんだ。 不必要なものが、見えない。 必要あるものだけが見えてくる。 そういう鋭さと狭さの中で 生きていく。 不必要なものが見えていたら、 結局は自分が

          集中すればするほど

          "聞く" が違う

          嫌いなこと 真剣な眼差しの人を前に 品定めをするような目と耳で 舐めまわすように見て聞く人 人の話を聞くことが、まるでお買い物 何を買おうかしら? 私のお眼鏡に適うものはあるかしら? うんうんと簡単に頷き 人の話をきいている風。 人の真剣な言葉に、 すぐさまバンっと 頭ごなしな言葉を放ち 満足気な顔をしている あの人は、 人の話を聞いてるんじゃない。 私の"聞く" と、あの人の "聞く" は違う。 あの人はいつもお買い物気分。 楽しい楽しいお買い物。 何にしようか

          "聞く" が違う

          心臓が落ちる

          心臓が落ちる、そんな心地がした。 自分だけの世界に没頭しようとする、その時に。 目の前の嘘を暴こうとする、その時に。 本物の邪魔者って一体誰なのか。 簡単に、手を離す。 もういらないって、手を離す。 「使えないんだもん」って、簡単に。 あまりにさらりと吐き捨てる。 そこを、 音も立てず目にも見えない そんな速さでさっと差し出て 受け取める、手があった。 この手は "大事" を知っている。 真剣な時ほど見守って、 危ない時ほど口を出すその手。 心臓は、守られた。

          心臓が落ちる

          何ものにも勝る毒

          何ものにも勝る毒 他のものを寄せ付けない 壮大な物語の伏線回収 気づいたその瞬間に ぶぁっと広がってく無限の空間 その底知れない永遠さ そのあまりにもわずかな一瞬さ こんな涙を流したことがあったろうか こんな感覚を覚えたことあったろうか 何て言い表したらいいんだろう あまりにも偉大な物語 遠く深くに広がる物語 難解すぎるその物語 冷たく重い鋼鉄の表紙に 毒含有のシール付き 何度も何度も読み返すことになる その物語の中毒者 物語を閉じようとするその手が その手か

          何ものにも勝る毒

          丁寧な人の足取り

          一生懸命な人の足跡 辿ってく ただその人の歩みが 素敵だから ただその足取りが 丁寧だから 惑わしの森に 迷い込んで 勝手に ズレて行けた人 一生懸命歩いていて 真っ直ぐの道に 出ちゃった人 面白くって かわいい人 真っ直ぐの道を ズレてく人が 私をいくら けなしたって 私をいくら 汚そうとしたって 1ミリたりとも 関係ない 雑だから ズレていけるんだ 私はその雑さを 心から憎む その乱暴さが 人に傷を負わすから 真っ直ぐその道 歩いてく あの人の歩みが 強いから

          丁寧な人の足取り

          剣豪のように 美しい人

          その人は まるで剣豪のよう 著名な要人の 用心棒 不届き者の怪しい一瞬を 逃さずサッと 断ち切れる 要人の厚い信頼を得れるのは 必要を知り 必要のみをこなすから 動き一つに無駄がない 出立ち一つ 何一つ 無駄ない様が 美しい "必要を知れ" と諭してくれた "無駄が多すぎる" と怒ってくれた 無駄がないはずのその人が 人の為に泣けるのは その人が持つ唯一の 無駄なのもの なのかもしれない 人の為人の為と 謳いながら 蓋を開けて見りゃ己の為ばかりの 不届き者だらけの

          剣豪のように 美しい人

          死ぬ勝手、生きる勝手

          通じないものと、通じるものがある-。 何て軽くて雑なんだろう。 何て浅くて都合がいいんだろう。 人は暇なんだって、知っていた? 頑張っている人は驚くよな。 人がそんなにも暇だったと知ると。 でもね、暇なんだよ。 暇だから言える、人に「お前は暇だね」と。 それも遠回しに。 そして自分は違うと、 人に明かしてでももらおうとする 人任せっぷり。 さぞ楽しんでいることだろうよ、 人の重い足取りを。 人が苦しんでいないことが、嫌なんだよな。 信じられないが、これが、 暇な

          死ぬ勝手、生きる勝手

          笑えない、笑える話

          「よくもまぁ、いけしゃぁしゃぁと そんなことが言える」 以前は、とうていそんな風には、 思えなかったはずだ-。 矛盾だらけのロボットが動いてる。 だからこんなにも汚い世界なんだ。 矛盾って、すんごく汚いぜ。 お前、ちゃんと見てんのか? お前、ちゃんと聞いてんのか? あいつ、あんな風に言ってたのに、 こんな風に動いてるぜ。 こんな動きしてんのに、あんなこと言ってるぜ。 よく見てみろよ、ちゃんと見てみろよ。 「...この人は一体何がしたいんだろう?」 そうだろう?

          笑えない、笑える話

          大切な場所

          誰もいないこの空間 入口も出口もないこの空間 誰も入れないこの空間 閉じ切ってるのに テラスのように心地よい この空間で 今のことや これからのことについて話そう 給仕のいない喫茶店のような 貸切中の会議室のような 近代的な図書館の 広すぎる空間を持て余してる あの一角のような 勉強会なのか 相談室なのか 会議室なのか お茶会なのか この場所や時間を名づけようとしても どんな名前も相応しくない気がする いつもそこから始まり そこに帰る場所 私たちだけの 内緒の場所

          ギュっと口をつぐむ

          葉っぱ。 よく見かける形のあの葉っぱ。 そんな葉っぱが茂る道を歩いていて思った。 葉っぱって、人の口みたい。 ギュっとつぐんだ、人の口。 ベラベラと、 自分の大事なものを話したりしない 大切なものを守る口。 私のことを、 本当には大切になんか思っていない人に、 自分のことをベラベラ離したりなんか 絶対にしない口。 ひたすら黙り、何一つ渡さない口。 こんな風にギュッと、口を噤んでいないと... そんな風に思っていたら、 芯がクスッと緩んだ葉っぱに 笑われた気がした

          ギュっと口をつぐむ

          集中している人の静謐さに耳を傾ける。

          ある人が教えてくれた。 「本当に1人になってから、やっと分かり出す。」 本当に、その通りだった。 "できている人" って、 自分と戦い続けることができる。 当然のように、納得できないから。 どこか逃げ道作ってる、賢しい奴とはまるで違う。 やさしい人ほど、 本当に "できている人" を見ないといけない。 そもそも"できている" ってどういうことなのかも-。 私は、"できている人" と "できていない人" の 区別もついていなかった。 "できている" とは、なにも、

          集中している人の静謐さに耳を傾ける。

          "許さない"って、自分のものを持つこと。

          危ないところにいたのに 気づかなかったことが、とても危ない。 私は、人の「嬉しい」に弱い。 人に「こうしてくれると嬉しい」と言われると、 その人が喜んでくれるなら、恩があるし..とか、 返せるものを返さないとってなって すぐ反応してしまっていた。 これは、眠っている私の話。 半分起きてる目の私は、見てしまった。 その「嬉しい」に答える返事をした時の その人の口元を。 「ふふ..そうだよね、やっぱり思い通り」 そう言ってるかのような、 ほくそ笑む口元を。 初めてそ

          "許さない"って、自分のものを持つこと。