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ジャニーズの問題を見て思ったこと

ジャニーズという組織の問題と、個々に生み出された作品や活動を混同して解釈している言説が多いなと思った。

たとえば、ある会社の製品が好きだとして、その会社が素晴らしい会社だと盲信する人は少ないと思う。どんなに大手だったり素晴らしいサービスを供給している会社だって、ブラック労働を強いられている場面があるし、自分が働きたいかと言ったら、そうは思わない。

それと同じで、ジャニーズの問題を、ジャニーズのすべての問題と捉えるのではなく、組織の体質が悪くて、こういう事件が起こってしまったと捉えることが重要だと思う。

だってメンバーは頑張ってるもん!とか、そういうことが問題なのではない。メンバーの活動やこれまでの生産物と、上層部やメディアが不祥事を黙認し、犯罪行為が平然と行われてきたことは別の問題なのである。

熱狂的なファンの一部の人が恐ろしいのは、その全部を肯定か否定するしか選択肢を持たないことだと考えている。どんなに好きなものでも長所も短所もあるし、どんなに好きな人でも、正しいこともすれば間違ったこともする。

好きだから正しいとか、嫌いだから間違っていると誘導するような思考回路は危険である。好き嫌いと善悪を混同することほど、恐ろしいことはない。

うちにはテレビもないし芸能人のことにも関心がない、子供を持つこともないので、まったく自分たちの人生に直接的な影響もないから、被害者が気の毒だという感想以外は特にないわけだけれども、冷静に物事をとらえることは重要だと痛感する出来事だった。

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