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STAY KOBE《23》元町・三宮で本屋めぐり

街と人の絵を描くイラスト作家・こもりあやみが「色々あって神戸に住むのは難しいけど、それでも時間さえあれば神戸を歩きたい」という気持ちで始めたnoteマガジン「STAY KOBE」です。神戸にいる人、神戸にいた人、神戸に行きたいけど行けない人に「今の神戸」をお届けします。(不定期更新)

神戸は本屋めぐりができる街です。
本屋というと、かつて賑わった海文堂書店のような老舗を思い浮かべる人も多いかもしれませんね。海文堂さんは惜しまれつつ2013年に閉店しました。本屋を取り巻く状況はここ10年で大きく変わっています。
でも新進気鋭のお店もいくつかあるんです。神戸は今も「本の街」。
ということで今回は神戸の中心である元町と三宮の本屋さんをピックアップして紹介します。
すべて駅から徒歩圏内なのでよかったら立ち寄ってみてください。

①1003

「センサン」と読む本屋さん。栄町エリアにあります。元町駅から徒歩10分弱。
2015年に元町の西側でオープン、2020年の年末に今の場所に移転しました。

東方ビルと書かれた建物が目印
看板のあるドアから入ります
エレベーターで上がれば到着

取扱商品は古本と新刊とリトルプレス(自費出版)。旅、文学、社会……多彩なラインナップで気軽に入れる雰囲気です。

今回買った本はこちら。
「新・神戸の残り香」成田一徹 2013年 神戸新聞総合出版センター

2012年に逝去された切り絵作家・成田一徹さんの作品集。
神戸のノスタルジックな風景が繊細な切り絵で表現されています。海文堂書店のことも書かれてました。

②古本 荒野

黄色いビルが目印
看板はこんな感じ。

2019年オープン。実は入るのは初めてです。
2階のお店なので「どんな店かな……?」と緊張しますが大丈夫。こちらも入りやすい雰囲気です。
さくっと読める文庫本や児童文学などがメインです。

買った本はこちら。
「神戸謎解き散歩」大国正美 2014年 新人物文庫

神戸にまつわる雑学本。
著者の方は神戸新聞の勤務歴があって、神戸深江生活文化資料館の館長さんなのだそうです。(この資料館も初めて知った)

③花森書林

路地の入口に看板あり
外にも中にも本がたくさん

かつて神戸の本屋文化を牽引してこられた「トンカ書店」が2019年にリニューアル。「花森書林」として新たなスタートを切りました。先ほどの荒野さんからすぐ近くにあります。

トンカさんだった頃から何回も行きましたし、自分のペンネームが決まる前からずっと店主さんに「あやみさん~!」と迎えてくださって、個人的に思い入れの深いお店です。
常連さんが入れ替わり立ち替わり、移転した後も本当に愛されてるのが伝わります。もちろん初めての方も好きになるはず。
古本がメインで、話題作の新刊も少しあります。

買った本はこちら。
「みちくさ神戸 ぶらり歩いてみませんか?」潮崎孝代 2022年 シーズ・プランニング

JR三宮駅前の案内所「神戸市総合インフォメーションセンター」センター長による名所紹介。さすが神戸観光のプロ、東西南北の隅から隅まで丁寧な解説。読んでるともうね、背筋が伸びるんですよ。とても詳しく書かれてるのにすらすらと読みやすい。
かわいらしい表紙ですがぎっしり250ページ以上。しっかりと勉強させていただきます。

④本の栞

お洒落な雑貨店のような入口

阪急花隈と地下鉄海岸線みなと元町の間にある商店街横のお店。こちらは2020年オープン。
店主さんについて元町映画館さんがインタビューした記事がありました。
古本はもちろん、新刊のセンスが素敵でそっくりそのまま自分の本棚になればいいのに!と思います。

ふらっと立ち寄りたくなりますね

買った本はこちら。
「ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ」香山哲 2021年 イースト・プレス

ご存知の方も多い香山さんのベルリン移住記最新作。
香山さんにはご本人主催の出版イベントでお世話になりました。
香山さんの繊細な感性……といっても何かを強く非難するんじゃなくて、基本的には受け入れながら自分の「ちょうどいいところ」を探っていく生き方に学ぶところが多いです。

以上、4つのお店でした。
他の区の本屋さんもまたご紹介しますね。

12月に入っていよいよ寒くなってきました。
もうすぐこの連載開始から一年。
ようやく街歩きをする時間が取れたので冬の神戸をゆっくりと楽しみたいと思います。

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ではまた神戸で会いましょう。