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ニール・サイモン初挑戦の劇団民藝が洗練された演技であちこちに仕掛けられた人生の機微を花開かせることに成功…★劇評★【舞台=ローズのジレンマ(2023)】


 スランプと浪費でピンチに陥っている作家ローズに訪れた奇跡のような出来事。幽霊まで登場させる禁じ手の変化球のように見せて、その実、クリエイティブの神髄と家族や人間関係の再生を描き出すしみじみとした深みのある人生観がにじんだ舞台「ローズのジレンマ」という物語は、ウィットやユーモアにあふれた全盛期の作品とは趣きを異にした酸いも甘いも経験しつくした時期のニール・サイモン戯曲の到達点とも言える作品。意外にも初めてサイモン作品に挑戦した劇団民藝は洗練された演技でサイモンが戯曲のあちこちに仕掛けた人生の機微を花開かせることに成功し、この戯曲にさらなる魅力を付け加えていた。(写真は舞台「ローズのジレンマ」とは関係ありません。単なるイメージです)
 
 舞台「ローズのジレンマ」は、9月22日~10月1日に東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演された。公演はすべて終了しています。
 
★序文は阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でも無料でお読みいただけます。舞台写真はブログにのみ掲載しています


★無料のブログでの劇評は序文のみ掲載し、それ以降の続きを含む劇評の全体像はクリエイターのための作品発表型SNS「阪 清和note」で有料(300円)公開しています。なお劇評の続きには作品の魅力や前提となる設定の説明。樫山文江さん、篠田三郎さん、桜井明美さん、神敏将さんの演技に関する批評や、田中麻衣子さんの演出や舞台表現に対する評価などが掲載されています。場合によっては、スタッフワークについて言及することもあります。

 
【注】劇評など一部のコンテンツの全体像を無条件に無料でお読みいただけるサービスは原則として2018年4月7日をもって終了いたしました。「有料化お知らせ記事」をお読みいただき、ご理解を賜れば幸いです。


  
★舞台「ローズのジレンマ」公式サイト

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