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#364 唐辛子の発祥は唐ではない?

日本人にとってなじみの深い香辛料である唐辛子。
「唐」とついているので遣唐使によって中国から伝えられたものだと思いがちだが、唐辛子の発祥は唐(中国)ではない。

唐辛子の発祥は中南米のメキシコやペルーだ。
それを大航海時代にコロンブスがヨーロッパに持ち帰り、世界中に広がるきっかけとなった。

胡椒を求めて航海をしていたコロンブスは、唐辛子をこしょうの一種だと思っていたようだ。
唐辛子を英語で「ホットペッパー」や「レッドペッパー」と呼ぶのもそれが原因である。

日本でも九州では唐辛子のことを「こしょう」と呼ぶ。
九州名産の「柚子胡椒」(唐辛子・柚子・塩が原材料)が胡椒を使っていないのに「柚子胡椒」と呼ばれるのはこのためである。

日本に唐辛子が伝来したのは1500年代中頃。
ポルトガル人が日本に持ち込んだと言われている。

「唐」という言葉は、当時はヨーロッパも含めて広く「海外」を指す言葉として使われていたようで、外国から入ってきた辛子ということで「唐辛子」と名付けられたそうだ。

ちなみに、キムチやチゲなど韓国料理と言えば唐辛子をたくさん使っているイメージがあるだろう。

しかし、韓国(朝鮮半島)に唐辛子を持ち込んだのは日本人という説が有力だ。
一説には、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に持ち込んだのがきっかけとされている。(他にも倭寇によって持ち込まれた説や、朝鮮半島に自生していたという説もある)

【目次】

【参考】


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