本愛で不思議につながった二つのもの

先日とある読書会で知った本がある。「本は読めないものだから心配するな」菅啓次郎著

速読・超読系の本でよくある読み方リコメンド「本は作者の意図や内容に関わらず好きなところだけ好きに解釈して何かを得ればいいんだ」という話とは全然違う。
その本は読めても読めなくてもいいが、ひたすら読んでいるうちに自分の血肉になる、と、たくさんの本を引用しながら語りかける本。(超読と同じじゃ?ーいや全然違う。読めばわかる。真性に楽しいのはこちら)
詩人でもある作者の語り口と、多様でしかも興味深い本からの引用で、とにかく本を読みたくなる本だ。本を読みたい人、読みたくない人、偏愛的な人、誰にとってもお薦めできる一冊だ。

そういう「本愛」を感じている頭で、たまたま観た映画がつながった。こういうつながりが生まれる、のも先の本のような本愛を語るものに触発されているから。

ストーリーはミステリー系だ。が背景に「本愛」が通底していて、それが先の書籍と響き合う。併せて読んで観ると楽しさが指数関数的に倍化する、思いがけない組み合わせ。

お薦めしておきます。

ちなみに、この映画の中で出てくる「新刊」の表紙ビジュアルが、ジャズ好きなら知っているこのアルバムと似ているのも面白い。


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