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過ぎた行為は破滅への第一歩なのだ。

『新型コロナウイルス感染症はウイルスによる感染症だが、実は細菌による感染症もいま私たちの社会に深刻なダメージを与えようとしている。現存するどんな抗菌薬も効かないスーパー薬剤耐性菌が発生し、世界的にじわじわ広がっているのだ。また、日本国内では、ここ数年、細菌感染症の治療に使う基礎的な抗菌薬が不足し、医療現場が混乱するという事態がたびたび起こっている。スーパー耐性菌の発生は抗菌薬の使い過ぎが原因。一方、国内における抗菌薬の供給不安は、中国への原料依存が原因だが、いずれも「医療現場に治療薬がない」という危機的状況をもたらす由々しきことだ。猛威を振るう感染症を前にして治療薬がない――。それがどれほど社会を痛めつけるか。私たちはいま、その「おぞましき世界」を新型コロナウイルス感染症で嫌というほど味わっている。それに加えスーパー耐性菌の拡大、基礎的抗菌薬の供給不安が今以上に進行すれば、社会的ダメージはさらに深刻化する。解決に向け早急に手を打つべきだ。感染症は蔓延してからでは遅い。それが新型コロナの教訓でもあるはずだ。~結核や肺炎など細菌感染症を叩く抗菌薬は、適切な時に、適切な量を使えば効果が高い。しかし、どんな抗菌薬も長期間使うと、その薬の効果を削ぐ薬剤耐性菌が発生する。製薬企業の抗菌薬開発は「新薬を出す」→「耐性菌発生」→「新薬を出す」→「耐性菌発生」の繰り返しで、「いたちごっこ」と言われる。その中で、耐性菌は種類、強度を増していった。まったく効かないのに風邪などウイルス感染症の患者に投与したり、診断がはっきりしないまま医師が「念のため」に投与したり、どんな疾患にも“効果抜群”と思い込んだ患者が「抗生物質(抗菌薬)をください」と医師に要請したりするケースも多い。そういう誤った投与が耐性菌を増やしていった面もある。また、抗菌薬は肥満を誘発するのでブタ、ウシ、ニワトリなど家畜を太らせるために大量投与し、そこで発生した耐性菌が食肉を通じてヒトに移っていったとされる。』

新型コロナウイルスだけではなくスーパー耐性菌はヒトの欲を逆手に取った戦略で更に多くのヒトを死に至らしめる。過ぎた行為は破滅への第一歩なのだ。

治療薬がない…コロナ禍のウラで「悪夢の細菌」が増殖していた!
世界を襲う「スーパー薬剤耐性菌」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74721

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