オープンなひと
自分のことを誤解されやすい人間だと思っていた。
まわりからは、大人しそう、神経質そう、真面目そうと言われる。
でも本当は大雑把だし、喧嘩っ早いし、真面目な人が苦手。
仲良くなると、意外と面白いんだね、と言われることが多い。
見た目が大人しそうだから、誤解されやすいのかな、とこれまで漠然と思っていた。
わたしは、理解されるのに時間がかかるタチなんだと。
でも半年前、いまの部署に異動してきた一個年上の女性を見て、
あれ、なんか違うかも?と思い始めた。
その女性は、見た目がわたし以上に大人しそう。
わたし憧れのザ・文学少女といったかんじで、実際に文学部を卒業している。
その女性は、大人しそうな見た目の割に周りの人にガンガン話しかけ仲良くなり、
すぐに上司と山に登りに行き、
後輩のわたしにも分からないことはすぐにアドバイスを求めてくれる。
一言でいうと、「開かれている」のだ。
大人しそう、という印象はすぐに吹き飛び、オープンで人なつこい女性だとすぐに理解した。
そして、私が人から誤解されやすい、
わかってもらえるのに時間がかかる原因は、
私の見た目でも、周りの理解でもなく、
私が周りに「自分を開いて」いなかったからだと気づいた。
なにも出さない、なにも知られようとしてないのに、自分を理解してもらおうなんて無理なことだ。
それに気づいてから、人を傷つけない程度に「素直になる」こと
人の為になることなら、自分をアピールすることを惜しまないように気をつけている。
オープンになることで、周りもオープンになってくれる
一度、存在を無視されていると感じてしまうくらい私に無関心だった他部署の先輩(男性)がいた。
偶然、年一回開催される会社の事業アイデアのプレゼン大会で同じチームになり、発表資料を作ることになった。
当初同じチームに割り振られた時は、
「なんでこの人となんだよ〜」と嫌な気持ちになった。
初回ミーティングでも私に無関心そうな先輩を前に、私は意を決して言った。
「私、パワーポイントの資料作るのが好きで、得意だと思っています。役に立てれば嬉しいです。」
先輩は、「ふーん」といったかんじだった。
実際、資料を作るのが好きで、よく褒められていたので自信はあったのだけど、自分からアピールするのは初めてで、心臓がバクバクした。
言ってしまった…アピールしてしまった…
発表する内容の原案(アイデア)はその先輩に決まった。
その後、私はこれまで以上に真剣にプレゼン資料を作った。
先輩に声をかけ、素直にアドバイスを求め、アイデアに関する思いをぶつけた。
「先輩の事業アイデアは素晴らしいから、ベストな方法で、偉い人に伝えたい!」
出来上がった資料を前に先輩は素直に褒めてくれた。
嬉しかった!
そこから色々と話しかけてくれるようになったのも、また嬉しかった。
これまでの私であれば、
得意なことは隠し、
できる範囲のことだけをやり、
ぶつかっていこうとはしなかっただろう。
先輩からすると、なにを考えているのか分からない私は、不気味に写っていたことだろう。
この人はなにを考えている?
なにが好き?
なにが嫌い?
自分のことはどう思ってる?
一度ネガティブな印象になってしまったら、その人にほんとうの自分を開いていくしか方法は無い。
「私こんな人間です」を口で言うだけじゃなく、行動でも証明しないといけない。
自分を開いていく。
できることも、できないことも。
好きなことも、苦手なことも。
そうすると好きなものには同志が
苦手なことには助けてくれる人が
ほんとうの自分に心を寄せてくれる人が、必ず現れる。
なんて心強いんだろう。
自分をオープンにする。
たったそれだけのことで!!
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