はじまりは、人との縁

「なぜ、この4人が集まったのか？」という問いから始まった旅。10年程会っていなかったBostonの友人から、福井にいる彼女のソウルメイトを繋いでもらったのがほんの数か月前のこと。自分の内なる声に耳を傾け、深く繋がり、他者や社会に果たすべき使命に燃える、エネルギーの高い仲間たちとの会話はとても心地がよく、自然といいコミュニティができていく高揚感。あれよあれよという間に奇跡のめぐりあわせで、Boston、Niigata/Kanagawa、Fukui各地から4家族が福井で集うことになるとは！
これまでアメリカやニュージーランド、福岡、熊本、男木島、鎌倉にいる家族や友人を訪ねて、子どもが赤ん坊の頃から旅をしてきた中で、圧倒的な行動力で自分たちからみんなに何度でも会いに行ってきたわけだけど、同じ熱量でなかなか福井まで来てくれる人はいないわけで。高エネルギー体の仲間との出会いにより、同じ感覚でフットワーク軽く、それが実現したことに感動。

居心地のいい場

福井県永平寺町、吉峰というエリアは約50世帯が暮らす限界集落。主要な福井駅から車で30分程進むと、深い山にひっそりと存在する神聖な場所だ。その昔、曹洞宗の開祖道元禅師が、大本山永平寺に移る前に修行の場とした吉峰寺（きっぽうじ）がある。吉田酒造が新しい酒蔵をOPENさせ、今注目のエリアなので機会があればぜひ立ち寄って欲しい。

そんな吉峰に、夫婦で移住し、自分たちの手と足で汗をかき創りあげている、築140年かやぶき屋根の古民家に滞在させてもらった。古き良き時代にタイムスリップしたかのような威厳のあるたたずまい、たくさんの人が情熱をかけて大切に守ってきたぬくもりを感じる空間。
工務店に頼らず、自分たちや村の人たち、旅人みんなで創ってきたプロセスに思いを馳せる。自分たちの思いと元々住んでいた人たちとの間に、きっと大変な葛藤や衝突があったことだろう。
それでも、子どもたちが自由に走りまわり、平飼いの鶏たちや猫がいて、人間も動物もそれぞれがそれぞれのことを楽しんで、共存している。娘は保護猫活動に興味があり、ご夫婦へ色々と話を熱心に聞いていた。
静寂の中、五右衛門風呂につかる時間はとても贅沢で、まさにリトリート。村の人が作ってくださった美味しい田舎ごはんをみんなで食べている間に、顔色一つ変えず、雪ふる寒さの暗闇で薪を焚いてくれたYukiさんのあたたかさやもてなしには、グッとくるものがあった。
朝、無農薬で手塩にかけて育てた玄米に、鶏のぬくもり感じる朝採れ卵で、卵かけご飯をいただく幸せ。人の労力や愛情、命の大切さ、食への感謝、すべてを感じずにはいられない。よしざわご夫婦は、まったく押し付けることなく、ただそこに居る安心感があり、居心地のいい空間をつくっている。

魂が喜ぶ、仲間との対話

大人も子どもも総勢10人程集まり、大家族のような騒がしさが、子どもたちが寝静まった後過ぎた。ここからが私たちの本番。これだけエネルギーの高い女子たちが集まれば、当然話は尽きず、結局朝3時まで語り合った。
お互いの話を、ジャッジせずフラットに聞き合い、どんな状況も応援し合えることがどれだけ幸運なことか。考えや価値観が完成されている必要もなく、答えも正解もない。思考や感情が揺れ動かされ、行ったり来たりするのを味わいながら、一歩ずつ自分のペースで人生を彩っていけばいい。
今人生のどんなフェーズにいるのか？心が揺さぶられることはなにか？私は、その人本来の姿があらわになる瞬間が大好きだ。自分の言葉で言語化しては、過去と繋がり、まわりと繋がり、異次元に現在と未来へのストーリーを紡いでいく感覚。自分のタイミングで話したいことを話し、問いかけ、深める。変な遠慮とか気遣いは必要ない。まわりへの貢献より、自分の魂が喜ぶ、エネルギーがスパークするような、私はこう思う、こうしたい！と想いが溢れては確固たる意志になる。途轍もなく大きなインパクトのある、対話であり時間を仲間と共有できた。

家族の定義はなんなのか？という問いに対して、こうやってお互いをケアし、離れていても、どこにいても気にかけ合う、大切にし合えること。目をつぶって見えない目で見ればよくわかる、物理的なものや拘束力より、心で繋がれているかどうかなんだ。

また、関係性の中で、完成されることなく、あらゆる探求をしていく中で、自分という軸と、相手の軸、自分と相手の軸が交わる部分があって、それらがIN PROCESSつまり探求している過程にあることを、信じられるかどうかが大切なのではないだろうかと思い至った。

なぜ、この4人だったのか？YOU ARE BEAUTIFUL INSIDE OUT! 美しいから、ただそれだけ。内面から溢れでる美しさ、凛としたかっこよさ。自分たちが魅力的だから仕方ないと圧倒的に満たされ、自分たちを愛してやまないんだ。
心で繋がることができた仲間たちに、感謝を込めて。自分たちの再出発に、おめでとう！