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【UXD】ストーリーマッピングのすすめ(前半)

1.はじめに

お久しぶりです。シイナです。

最近スクールでは、実際にあるアプリに対するUX改善の実習を行なっていました。
課題と現状のリサーチ、ユーザージャーニー作成、コンセプト決め、プロトタイプ作成をグループワークで進めてきました。

実習を通して重要だと感じた「ストーリーマッピング」について、今回と次回の全2回でお話ししたいと思います!

ストーリーマッピングとは、
ユーザーに味わって欲しいプロダクトの利用体験をプロットごとに配置していくこと

参考文献p22

参考文献は「ストーリーマッピングをはじめよう」です。

2.ストーリーの重要性

プロダクトのストーリーの例として、iPhoneの物語を紹介します。

こちらのCMの切り抜きキャプチャを見て、何を思い浮かべますか?
少し考えてみてください。

iPhoneのCMより

私は、以下のようなストーリーが頭に浮かびました。
・孫とおじいちゃんおばあちゃんがビデオ通話をしている
・遠かったり、コロナや特別な事情でなかなか会いにくいのかな
・おじいちゃんもおばあちゃんもとっても笑顔で嬉しそう、孫も嬉しそう
・距離が離れていても、同じ時間を共有できるって素敵だな

キャプチャを数秒見ただけで、この場面のストーリーは伝わるようになっています。
さらに、このストーリーを見た時に、「自分もこんな体験をしてみたい」と思いませんでしたでしょうか。

このような体験について、参考文献では以下のように述べられています。

ストーリーは脳が「見た」ものを理解するのに使うツールというだけでなく、脳が「体験した」ものを理解するのに使うツールでもある。
つまりこの写真の場面から「見て取った」ものを理解する脳の機能と、自分がビデオ通話を「使う」ときの脳の機能は同じ。

参考文献p37~38を要約

つまり、CMを見て理解したストーリーを自分が使うときに当てはめ、「自分もこんなこと素敵なことができるiPhoneが欲しい」と思わせることがこのCMの目的と言えます。

このようにユーザをプロダクトの物語の「主人公」にする、という技法については参考文献で以下のように詳しく述べられています。

「プロダクトが成功を収めるのに必要なのは、機能ではなく、向こう側にいるユーザーにいかに”ものすごい”と感じさせるかなのだ」(キャシー・シエラの言葉)
大事なのは、「プロダクト」に何ができるかではなく、プロダクトを使った「ユーザ」に何ができるか。

ユーザーはプロダクトを使って何か新しいことをし、それに心地よさを感じた瞬間、プロダクトを愛する。そしてブランドを愛する、人に勧める。そして最高の気分を味わわせてくれる限り、ずっとプロダクトを使い続けるようになる。
消費者にとって大事なのは、プロダクトやブランドではなく自分自身。

ストーリーによって、プロダクトを使ったユーザを「主人公」にする。

参考文献p38~39を要約

つまり、プロダクトを使用しているときのストーリーを素晴らしいものにすれば、ストーリーの「主人公」であるユーザはプロダクトを好きになってくれるということです。

3.ストーリーとUX

プロダクトに物語が必要な理由について、参考文献の筆者は以下のように述べています。

webサイトやソフトウェア、サービスなどあらゆるプロダクトはどれも人間が「体験する」もの。
物語を体験して心を掴まれた人間は、それを記憶し、価値を見出し、「体験して良かった」「何度も体験したい」と思うようになる。
そのため、プロダクトのユーザの心を掴むには、味わってもらいたい体験のストーリーを練ることが重要。

参考文献p20~24を要約

プロダクトの物語を体験して心を掴まれた人間のその後の行動、つまり
体験を記憶し、価値を見出し、「体験して良かった」「何度も体験したい」と思うようになるは、まさに「良いUX」を味わったときのユーザの気持ちそのものだと思います。

つまり、プロダクトのストーリーをしっかりと練ってユーザの心を掴むことができれば、UXを良くすることができるということだと言えると思います。

良いUXの例(以下投稿より)

3.おわりに

今回は短いですが、ストーリーマッピングに関するストーリーの重要性とUXとの共通項についてお伝えしました。

次回はいよいよ、実際に企業のプロダクトの例を出して、ストーリーマッピングを具体的に説明したいと思います!

お楽しみにしててください。

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