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映画に“出演する” 8つのブランド

ビジネスに使えるデザインの話

ビジネスにデザインの知識はけっこう使えます。苦手な人も多いから1つ知るだけでもその分アドバンテージになることもあります。noteは毎日午前7時に更新しています


映画に商品を出演させる「プロダクト・プレイスメント」

プロダクト・プレイスメント(Product placement)という広告手法があります。映画やテレビ番組のなかに商品を“登場”させて、広告効果を期待するというものです。ソーシャルメディアが発達し、ユーザーが広告を嫌うようになってもまだ高い効果が期待できる手法です。

エドゥアール・マネの「フォリー・ベルジェールの酒場」は、プロダクト・プレイスメントの初期の例といえるかも。それとわかるバス・ペールエール(ビール)が描かれています。
By Édouard Manet - The Yorck Project (2002) 10.000 Meisterwerke der Malerei (DVD-ROM), distributed by DIRECTMEDIA Publishing GmbH. ISBN: 3936122202., Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=154386
日本では2018年に国内販売が終了してしまった英国のビール、パスペールエール。
Image source: drizly.com

これは論拠を調べていないのですが、映画ではやたらにタバコを吸うシーンが多くはないでしょうか。主人公や魅力的なキャラクターたちがタバコを劇中で吸うシーンは、タバコ業界においては強い影響力を持つのは確かです。

いずれにしろ、素敵な(または楽しい、またはかっこいい)映画にいい感じである商品が出てきたら、真似して所有したくなるものです。今回は、そんなプロダクト・プレイスメントの例をいくつか紹介していきます。なかでも『007』シリーズはいくつものプロダクト・プレイスメントが登場しています。


『007』とアストンマーチン

映画『007 スペクター』に登場するジェームズ・ボンドカー、アストンマーティン DB10。
By DeFacto - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=44880942

英国のハイブランドカー、アストンマーチンは『007』に長きにわたって出演し続けています。新作が出るたびに新しい(または懐かしい)アストンマーチンが登場します。DB10に至っては、映画のためにのみ作られています。


『007』とシャンパン「ボランジェ」

映画ではそれとわからないように登場することもあるボランジェ
Image source: vinepair.com

何度かテタンジェやドン・ペリニヨンが登場するも、ほとんどすべての『007』シリーズに登場するシャンパンは「ボランジェ」です。もちろん映画公開のたびにコラボレーションしたスペシャル・キュベが販売されています。車のアストンマーチン、シャンパンのボランジェ以外にも『007』には、腕時計のオメガ、デンマークの照明ブランド、ルイスポールセンなど、プロダクト・プレイスメントで登場しています。


映画『インターステラ』と腕時計ハミルトン

『インターステラ』劇中に登場する腕時計ハミルトン
Image source: Swiss Design Watches

クリストファー・ノーラン監督の映画『インターステラ』では、重要な役割を担った腕時計が登場します。その腕時計はハミルトンというブランド。映画用に作られたものと実際に購入できるものの2種類が登場します。ハミルトンは、クリストファー・ノーラン監督の別の映画『TENET』、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』、リーアム・ニーソン主演、『トレイン・ミッション』、『MIB』にも登場する、プロダクト・プレイスメントに長けたブランドです。プロダクト・プレイスメントとしてのハミルトンについては、こちらの記事にも書きました。


『トランスポーター』と腕時計パネライ

映画『トランスポーター2』より

映画『トランスポーター』では、主演のジェイソン・ステイサム氏がイタリアの腕時計ブランド、パネライを身に着けています。主演はもと軍人であり、闇商売で稼いでいることもあり、軍用腕時計を製作してきたのち、高級ブランドになったパネライを身につける必然性があります。この映画では、フランスの炭酸飲料オランジーナも出てきます。


『ブレードランナー2049』とプジョー

『ブレードランナー2049』
An incredible lucid dream ... Blade Runner 2049. Photograph: Allstar/Warner Bros
via The Guardian

のちに映画側がプジョーを訴訟する問題にまでなってしまいますが、『ブレードランナー2049』に出てくる空飛ぶ車“スピナー(Spinner)”は、プジョー製です。わたし個人はこの映画を観ていこうプジョーのイメージがガラリと良い方向に変わりました。


『ワールド・ウォーZ』とペプシ

映画『ワールド・ウォーZ』
By The poster art can or could be obtained from Paramount Pictures., Fair use, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=37563636

ブラッド・ピット主演の映画『ワールド・ウォーZ』には、ラストに近いところであからさまなほど目立ってペプシが登場します。ネット上では評判が悪いようですが、わたしはこのシーンがわりかし好きです。


『アイアンマン』とアウディ

映画『アイアンマン』の主人公トニー・スタークは『アイアンマン』のシリーズ全3作品すべてに加え、『アヴェンジャーズ』でもアウディのR8に乗っています。スタークは、アイアンマンのスーツと同様に、オリジナルモデルから現在よく見かける電気自動車バージョンまで、様々なR8をガレージに保管しています。アウディってどことなくアイアンマンに似ていますよね。

Audi R8
image source: BBC TopGear


『バック・トゥー・ザ・フューチャー』とナイキ

image source: Manofmany

マイケル・J・フォックス主演の映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー2』には、近未来の進化したナイキのスニーカーが登場します。ボタンを押すだけで靴紐が締まるというもの。映画のあと、ナイキは実際にこのスニーカーを1500足作っています。その他に『フォレスト・ガンプ』にもナイキのスニーカーは登場します。

まとめ



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参照


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