パラダイムの変化に投資していますか?
僕たちが大事にしている“ものの見方”は、あっさり変わってしまうかもしれません。そんなパラダイムの変化に適応できる、自分でいるためには?
歴史を語るポッドキャスト番組『コテンラジオ』7/20配信回で、MCの深井龍之介氏が終盤にこう語っていたのが印象的でした。
「世界の見方を変えるための投資をしよう」
常識の変化に、一生のうちに何度も立ち会う時代
「世界の見方」について補足をしておくと、深井氏が別番組で話されていた「各時代の常識」という言葉がしっくりくると思います。神話ベースで物事を解釈する時代があれば、(西洋に限っては)キリスト教ベースで物事を解釈する時代もありました。
これらの常識は数百年は維持されるのがスタンダードだったのに、近現代は数十年単位で変化が起きています。
インターネット革命がその最たる例で、Webで世界中の人が接続されることによって、多様な価値観にすぐに触れることができるようになりました。
また、コロナ禍の到来で「仕事は会って話すのが当たり前」から「会わなくてもリモートで」(会うには強い理由が必要)というあり方に変わりましたよね。
こんなドラスティックな変化に、人は一生で3〜4回立ち会うのではないか? 常識が変わる瞬間を、人はニュートラルに受け入れることができるのか?
それに対し、繰り返しますが深井氏は「世界の見方を変えるための投資をしよう」「準備をしよう」と発信しています。これには僕も納得で。
もっとかみ砕くと、「変化することに慣れようね」ということだと思います。
変化に適応できる耐性をつくるしかない
よく「変化に強い会社になろう」というようなキャッチコピーとともにプロダクトやサービスの宣伝文句が流れたりしますが、組織の“ガワ”だけが変わっても肝心要のソフト、つまり人間が順応するのには時間がかかります。
なぜかというと、多くの人は現状維持が心地いいから。
たとえば「スキルアップをすることはあなたの人生を豊かなものにします」と一見正しいように発信しても、それで動くのはほんの一部の人間だけだったりします。
風潮や国の施策が人の進歩を促しても、です。(当事者に目線が落ちきっていないというのも原因としてあるけれど)
勢いよく旗を振っても、いきなり、人は変われない。しかし、常識の変化のほうも待ってはくれない。
だから高所の酸素濃度に適応するように、徐々に慣れていくしかないのです。
偏りなく、誰かの常識に耳を傾けよう
以前の僕はこんなこと考えたこともなかったのですが、「今目の前にある現実はすべてそれまでの自分が起こした結果だ」という考え方がインストールされて、自分の常識がガラリと書き替わりました。
物事がうまくいかないのには、絶対に自分のあり方・行動に問題があるということですね。それゆえに、課題解決の答えはだいたい自分の中にあったりします。
それからかな。
もともと傾向はあったのですが「人の考え方に触れる」ことが趣味みたいになりました(笑)。職業的にもニュートラルな感性が求められるので、自分に合っている資質だと思います。
逆に、「こう」と決めつけたらその考えに支配されてしまう人ときたら…相手を打ち負かそうとすることを楽しみかのように振る舞うから手に負えません。
あなたも周りにもいませんか? 無自覚な“決めつけ”さん。きっとこのような人が、パラダイムの変化に適応できないわけです。そうはなりたくないですよね。
常識を変える準備をするからには、たいそうな情報を頭にぶち込まなければいけないと思われたかもしれませんが、そんなに小難しく考える必要はないと思います。
偏りなく、人の考え方に耳を傾けること。もっとも、それだけでは限られた村社会の常識を破れないから、自分にとっての新世界へ臆することなく飛び出すことが大事です。
それは不快なことかもしれません。だから、ウンとスモールステップでいいので、少しずつパラダイムの変化に投資をしませんか?
大丈夫です。変化に弱い無自覚な“決めつけ”さんより、一歩でも踏み出した僕たちのほうがよっぽどフロンティアですから。
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