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シキミ
2017年12月31日 00:54
どんよりとした雲の合間から炭のような黒い手が伸び私の胸に爪を立てたつうと皮膚を引き裂き肉を押し退け骨を避けて進む先に心臓脈打つそれをぐっと掴みそのまま宙吊りあははははどくどくどく鼓動の早さで震える身体どくどくどく手足を縮めどくどくどく恥ずかしいああ恥ずかしいあはははは人びとはやさしいから宙ぶらりんの私の下を早足で通り過ぎて
2017年12月29日 00:30
大事に大事に抱えてる金色に輝くその箱の中身を誰もが夢想したある日から鍵が掛けられある日から鎖が巻かれ中身を誰もが幻想した時が経ちぽろりぽろりとメッキが剥げる鍵は壊れて鎖は錆びつきそれでも箱は開かない誰もが錯覚したその箱の中身は一体なんだろう誰もが想像に飽きた頃1人で箱を開けてみる指は錆びに汚れひしゃげた鍵穴に手子摺ったその箱に入っ