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【開催レポート】第7回市民ゼロポイントブックトーク※当日レジュメあり

第7回市民ゼロポイントブックトーク

開催日:2021年10月17日(日) 於:松本市中央公民館
紹介した本:田中信一郎著『国家方針を転換する決定的十年—新自由主義から社会的共通資本へ』(現代書館、2021年)
紹介者:上原(企画運営委員)
参加者:9名(企画運営委員含む)

当日のレジュメはこちら↓

企画概要のわかるチラシはこちら↓

開催レポート

今回は、近いうちに衆議院選挙が必ずあるということで、選挙の選択に資する本を紹介したいと思い、田中信一郎著『国家方針を転換する決定的十年—新自由主義から社会的共通資本へ』(現代書館、2021年)を選びました。

そうしたところ、開催までの間に菅政権が退陣し、自民党総裁選を経て岸田政権が誕生、報道などで推測されていたよりも早い衆院選の日程が決まり、開催日が衆院選公示日の直前となりました。

そして、衆院選が終わり、その結果について様々な分析、論評がなされるなか、このレポートを書いています。選挙における各人の選択が何を意味するのか、今回学んだことを参考に、これからも考えていきたいと思いました。ぜひみなさんも考えたり、本会のように話し合ったりしてみてください。

以下、わたしの時間を取りすぎてしまった本書の紹介に対する参加者からのコメントを紹介し、まとめとしたいと思います。

著者は政治の実務が分かっている人なので、借り物のアイデア(脱成長のような)で話をしていない。日本の国の尺度に見合った国のあり方を歴史を通してみていると思う。また、供給サイド偏重から需要サイドへという対案を用意している。
著者の書かれていることを、ここ20~30年の個人の生活実感の変遷に照らして考える必要があるのではないかと思う。
高い建物が増えて嫌だ、野菜の廃棄物が多い、非正規雇用が増えて大変、物価だけが上がって大変、といったことを感じている。
今、働いていることの意味を感じている人がどれだけいるのだろうかと思う。自分が働くことで、公共が守られていると感じられることが大事なことだと思う。
高福祉高負担のデンマークに行ったことがあるが、人々がとても幸せそうだった。どうやってそんな国になったのか聞いてみると、ずっとみんなが様々な場所で話し合ってきたからだ、と言われた。どんな国にしたいかをみんなで話し合うことが重要だと思う。
使わないものを大量に作って使うような豊かさは間違いだと思う。成長だけを求めることの恐ろしさを考える。自然が豊かでささやかな生活を大事にする方向にシフトする方がよいと思う。
本書に書かれている与党ブロックの「国家重視・自己責任」の国家方針を見てこんなに酷いことが行われているの、と思うと同時に、野党ブロックの「個人重視・支え合い」の国家方針は理想的に見えるがうまくいくかどうかがわからない。夢物語に見えてしまう。

(上原)






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