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私は果たしてトランスジェンダーなのか?女装者なのか?

私は性別適合手術、
いわゆる性転換手術をしていません。
女性ホルモンの投与も行っていません。

ただ、決して趣味だとか一時的なものではなく
日常的に女性の格好をして生活しており、かつ、
メイクや美容はもちろん、所作や言葉遣い、
仕草、様々な物事の見方や考え方などなど、
様々な面で女性に近づくための努力は
継続しています。

以前のコラム
「私がどの様にしてトランスジェンダーとして生きる様になったか(前編・後編)」

でも書いたように、
私は苛烈な男子からのいじめと
男性からの性暴力被害
がきっかけで、
今の生き方にたどり着いています。
そのコラムの中で私は、

「女性に近づきたい、仲間になりたい」

と思ったという趣旨の事を書いています。

つまり私の場合は、
女性への敬意と憧れから
今の生き方を選んでいるのです。

こういうお話をすると、人によっては私の事を

「あなたはトランスジェンダーではない、女装者だ」

という方も一定数いらっしゃいます。

別にそう思われるのはその方の自由ですので
それで構わないです。
その方はそういう捉え方なのでしょう。

また逆に、

「いや、あなたはトランスジェンダーだと思う」

という方もいらっしゃいます。

この様に、私の事を「トランスジェンダー」と呼ぶ方と
「女装者」と呼ぶ方が、両方いらっしゃるので、
私は一体どっちがより自分を表しているのかな?と思い、
それを整理するため、今までを振り返りつつ
考えてみました。

そして出た結果は、シンプルに

「トランスジェンダーでも女装者でも、どっちでも、
その人が呼びたい方で呼んでもらえればいい。」

という事でした。

別に私はトランスジェンダーと呼ばれたいからとか、
そう言う意図で今の生き方をしていません。

第一、他人様に私をトランスジェンダーと呼ぶ様に
強制する事はもちろん一切できません。

私にとって、トランスジェンダーと呼ばれたいのか、
それとも女装者と呼ばれたいのか、という事は、
後述するように少々思う所は有るものの、
そこまで大きい問題じゃありません。

私が大事にしている事は、

自分がどう生きていきたいのか。

であり、ただこの1点が大事だと思うのです。
逆にそれ以外はそこまで重要ではないのかなと。

ですから、例えば誰かが私に

「あなたはトランスジェンダーですか?女装者ですか?」

と聞いてきたら、その答えは、

「私は、私です。」

これが一番の正解だと思うのです。
従って、本稿のタイトル

「私はトランスジェンダーなのか?女装者なのか?」

これに対する答えは

「私は、私以外の何者でもありません。」

となります。

ただ、世間的に「私は私」というのは
一番伝わりづらい表現でもあると思っています。

例えば私が書いたコラム
「私がどの様にしてトランスジェンダーとして生きる様になったか」
などは、タイトルで思いっきりトランスジェンダーと名乗っています。

また、私の個人的な捉え方になりますが、

「女装者」

という表現は、趣味の女装というニュアンスを
多く含んているように感じる
のです。

それから、女装を犯罪に悪用する男性もいる為、
あまり女装という単語そのものに
良い印象がありません。

私は趣味で女性の格好をしたり、
メイクしたりして暮らしている意図は
全くありません。

当然、犯罪を犯す目的も意図していませんし、

女性の仲間になりたい
女性と穏やかに共存共栄したい

という意識を持っています。

ですから、「トランスジェンダー」と名乗る事にしています。
これからも自分を見失わず、

「私は私」

という意識をしっかり持って
生きていきたいと思います。

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