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夜空の花火を見上げるいっとき

 数日前に、BSフジで柏崎の花火大会「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」が生中継で放送されていました。

 はじめのほうは見逃してしまったのですが、後半は夫と一緒にテレビの前で楽しく花火を堪能しました。
 夜空に美しく花開き、はかなく散っていく大輪の数々。夫とおしゃべりしながら見ていても、その見事さにときどき息をのんで心を揺り動かされる瞬間がありました。
 現地の観客たちからも「おおーっ」「わ~!」などとしばしば歓声が上がっているのが聞こえ、おかげで臨場感がありました。

 暑い夏の夜。
 私自身もそうですが、集まっている人たちだって日々の生活の中で何かしらのわずらわしさや心配事、悩みや憂いを抱えているはず。
「なんてことない」という顔で生きていても、たとえはた目には幸せそうに見えたとしても、みんないろいろあるものです。
 でも、というかだからこそ、こうして花火を見上げて「おおー」と感動する瞬間を共有する。そのことの尊さを思いました。

 圧倒的なスケールで夜空を彩る大輪の花火は、非日常の芸術です。
 絢爛に輝いて、見ているそばから散っていく。いわゆる消えものでもあるがゆえに、強烈な印象を残してくれます。
 ほんの数秒でも、画面いっぱいの花火に無言で圧倒されていると、なんだか頭がリセットされて、心が洗われたような気分になれるから不思議です。
 それを何度も積み重ねていったせいか、花火大会が終わりに近づいたころにはどこかすっきりした心持ちになっていて、「いろいろあるけど、明日からもまあなんとかやっていこうよ」というすがすがしいエネルギーが自分の中に宿っているのに気がつきました。

 昔から、夏の花火はそうやって人の心を励ましてきたのかもしれません。

 今夜は隅田川の花火大会がテレビ東京で中継されるそう。

 楽しみです。 

◇見出しのイラストは、みんなのフォトギャラリーから
_kei_さんの作品を使わせていただきました。
ありがとうございます。

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