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12年。今年も、忘れないために。

今でも忘れられない、東日本大震災の記憶。時間が経ち、徐々に薄れることは確かだが、忘れたくないと願う気持ちは永遠に続く。

ChatGPTに「東日本大震災を忘れそうになる」と打ち込んだ時の回答

12年と言う月日は残酷で、ずっと「この日には更新しよう」と決めていても、年々自分の中で記憶が風化していっているのを感じる。
テレビ局にいた頃は毎年震災特集が組まれ、過去の映像や今を生きる人たちの姿を見て当時の自分の記憶を鮮明にすることもできたが、現場から離れて3年近くが経つと、それももう叶わない。

一年前の自分はどんな気持ちだっただろう。
二年前の自分は?
三年前は…

毎年決まった日に文章を書くという行為を通して、時を重ねることで新しく得たものと、忘れ失っていきそうなものを自覚する。

12年前、iPhoneが世界を変えてしまうなんて思いもしなかったし、顔半分を隠して生活するのが当たり前になるなんて誰が予想できただろう。
AIが冒頭のような文章を書ける未来はもっと先のはずが、今年に入ってから誰でも無料でPCを通して使えるようになってしまった。

東京に来てから感じる時間はどんどん加速して、その分、過去の自分を曖昧にさせていく。

「この震災が風化してしまうのが怖い」
東北の人たちがそう話す映像を、「私は忘れないから大丈夫」と編集していたかつての自分がいた。
今、同じだけの思いを持てている自信はない。

この文章を書きながら、”風化”という二文字が自分の中で本当に腑に落ちた。
ああ、こうやって人は忘れていくんだなと。

ーーーーーー
人の記憶は不確かなものだ。
だからこそ、今感じているものを忘れないために、留めるために、未来に残すために、表現し記録するのだと思う。

忘れたくないから、私は書く。
偽善でもいい。独善でもいい。
誰のためでもない、「忘れたくない」という自分の為に。

2023年3月11日。
東日本大震災に遭われた全ての方へ祈りを。
この先の未来に、同じような悲しみが二度と訪れないように。
私1人ができることなんて殆ど無いのかもしれないけれど。
忘れないことが、何かにつながると信じて。


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