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心を開いてもらいやすい視線の向け方

人と話すときには相手と視線を合わせたほうが良い印象を与え好感を持たれやすいと言います。
 
ただ、視線を合わせるのってお互いに緊張しますよね。
相手の目を見続けているのは、けっこうしんどく、挙動不審になってしまうものです。
 
そこで紹介したいのは、お互いの緊張を和らげ、なおかつ相手に心を開いてもらいやすい視線の向け方です。
 
今回お話する方法を知っておけば、人と話すときの視線合わせの負担が軽くなり、好印象も抱かれます。



どのようにするのかというと、「周辺視野で相手を見る」のです。
 
周辺視野という言葉は聞いたことがあるかと思います。
 
「中心視野」と「周辺視野」
 
中心視野…一点を中心とした上下30度くらいの狭い範囲を見る視野。
視野が狭いので目に入ってくる情報量は少ない。
 
周辺視野…上下130度、左右180度くらいの広い範囲の視野。
視野が広いので目に入ってくる情報量は多い。
     
 
中心視野ではなく周辺視野で相手を見るのです。
 
 
【周辺視野にするやり方】
①    左右の人差し指を立てて目の前で合わせる。(中心視野)
②    左右の指を見ながら、見えなくなるギリギリまで左右に広げていく。(周辺視野)
 
視界が少しぼやけて広範囲が見えているはずです。
これが周辺視野で見ている状態です。
 
 
なぜ周辺視野で相手を見るほうが印象を良くするのかについてです。
 
まず中心視野は視線が刺さるような緊張感を相手に与えます。
目をじっと直視される感じ。
 
一方先ほどのやり方で周辺視野にすると、ソフトな目になっているはずです。
そのようなソフトな目は相手に緊張を与えにくいです。
自分も相手の目を直視しなくて済むので、リラックスと余裕を持てます。
 
これだけでも好印象を与える効果があります。
 
さらに周辺視野は多くの情報が目に入ります。
自分に余裕がある状態で相手を観察することができます。
そして、相手を観察していると、相手に対する興味を持ちやすくなります。
 
興味や好意を持つと、人の目の瞳孔は大きくなると言われています。
 
瞳孔というのは、いわゆる「黒目」のさらに中央にある黒い部分です。
 
瞳孔は目に入る光の量を調節するために明るいと小さくなり、暗いと大きくなります。
それだけではなく、人の感情によっても大きさが変化するのです。
興味や好意を持つ人と対峙すると、瞳孔は大きくなり、興味がない人だと小さくなります。
 
それを理解したうえでここがポイントです。
 
人は瞳孔が大きくなっている目と小さくなっている目を無意識レベルで見分けています。
そして、自分に好意的かそうでないかという情報を受け取っているのです。
 
好意的な目をしている人に対して、安心して心を開きやすくなるというわけです。
 
ということは。
周辺視野で相手を見るということ、それで瞳孔が開き、無意識で好意を受け取った相手が心を開きやすくなるのです。
 
 
ついでに好印象を与える視線のそらし方も紹介します。
 
周辺視野で相手を見るとしても、ずっと見続けているわけにもいきません。
会話では視線を合わせたり外したりしながらコミュニケーションを取るものです。
 
 
【視線のそらし方】
 
真上にそらす…威圧感を与える。
斜め上にそらす…優越感を与える。
真横にそらす…無関心さを与える。
真下にそらす…萎縮や自信のなさを与える。
 
無難な視線のそらし方は。
斜め下にそらす…印象の良い角度。
 
 
 
今回は、会話で緊張を和らげ、心を開いてもらいやすくするために周辺視野で相手を見るということ、また視線を外すときには斜め下が無難という話をしました。
 
これでなるべく負担なく、時折視線を向けたり外したりしながら、コミュニケーションを取っていただければと思います。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。


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小林いさむ|公認心理師

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