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なんでもNOと否定する人からYESをもらう話法

今回は『なんでもNOと否定する人からYESをもらう話法』についてお話しします。

前回の記事では、相手からYESの返答を引き出す「YESセット」という話法を紹介しました。
心理療法家のミルトン・エリクソンという人が好んで患者さんの治療で使っていた話法です。

今回はそのYESセットの応用として、「NOセット」という話法を紹介します。

なんでもNOという否定的な返答をする、ちょっと扱いにくいアマノジャクな人からYESを引き出す話法です。



まず前回紹介した「YESセット」をおさらいします。

YESセットというのは、相手が必ず「はい」と答えるような質問を重ねて、最後に本題の質問をして「はい」と答えやすくするテクニックです。

小さなYESを繰り返して、最後に大きなYESをもらう流れにします。


前回の記事ではこのような例で説明しました。

外に出るのが億劫な出不精の人を外に出したいとき。

あなた「今日は見事な秋晴れだね?」
相手「そうだね」

あなた「窓の外、見てごらん。雲一つないよね」
相手「本当だね」

あなた「そういえば前から、新しいカバンに買い替えたいって言ってたよね?」
相手「うん」

あなた「そうだ。前から行きたかった街があるんだ。これから買い物に行かない?」
相手「いいよ」


小さなYESをもらう質問のポイント。
・3回以上重ねる
・必ずYESをもらえる内容
・なるべく相手に関係のある内容



NOセットでは、なんでもNOと返す相手にあえてNOと答える質問を3回以上繰り返します。
そして、最後にNOと答えてもらうことでこちらの望む返答をもらうというものです。


先ほどの外に出るのが億劫な人がカバンを一緒に買いに行こうと自分から言い出せない場合に使ってみます。

あなた「今日は見事な秋晴れだね?」
相手「そうかな、微妙じゃない」

あなた「こんな天気のいい日は外に出て散歩でもしない?」
相手「散歩っていう気分じゃないの」

あなた「そういえば、そのカバン長く使っているよね。お気に入りなんだね」
相手「別に気に入っているわけじゃないけど。なんとなく長く使っているだけだけど」

あなた「しばらく買い替えないで使うんでしょ?」
相手「そろそろ買い替えようと思っているところだけど」


最後のNOの返答はあなたにとっては相手を外出させるという望みが叶うYESの方向になっています。



NOセットにおいても、「一貫性の法則」という心理作用が働いています。
私たちには、行動や言動、態度や信念に対して「一貫していたい」と考える本能があります。
NOを重ねることで、一貫性してNOと言い続けなければならなくなる心理を利用しています。



今回はなんでもNOと否定する人にはNOセットを使うと、裏返してYESを引き出せるという話でした。


最後までお読みいただきありがとうございました。


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