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北海道、アイヌについて考える

「お前は知らなくていい。お前は日本語を話し、日本の男性と結婚して、これから日本人として生きて行くんだ」
夜中、部屋隅でひそひそと話すアイヌ語を聞こうとした私の祖母に対して、祖母の両親が言った言葉でした。
    
    アイヌ資料館『ウポポイ』語り部より

こんにちわ!
実は今、私は約2か月、北海道に住んでいることから

北海道について知りたい

という思いから北海道の歴史を調べていた仮定で学んだ北海道にいる民族『アイヌ』についてや、北海道の簡単な歴史を書いていこうと思います❗

実は私、日本史の『幕末』が好きで、学生の頃は勉強嫌いだったのですが、その頃でも幕末の歴史の本を読んだり、1人京都を訪れて史跡を巡ったりしていました😶

中でも特に好きだったのが、『新撰組』でした。

さらにその中でも、今でも好きな小説の1つ、司馬遼太郎の『燃えよ剣』(映画化もされています)の主人公、新撰組副長の『土方歳三』。

撮影:五稜郭タワーのエレベーター



土方歳三が、最も活躍し、最後の地となるのが、まさに北海道なのです❗


実際、
北海道函館市にある『五稜郭跡

白老町にあるアイヌの資料館『ウポポイ
を訪れた感想等も含みつつ今回は、北海道、アイヌについて書いていこうと思います❗


それではいきます❗


北海道の歴史

続縄文時代~本州と違った時代の流れ~


私たちが習う日本史では紀元前、
縄文時代→弥生時代
と時代が続いていくと習います。

簡単に2つを比較しますと、
縄文時代は狩り、採集をしていたのに対し
弥生時代は農業が伝わったことで、保存がきくお米が食の中心となっていきます

ですが北海道の気候は本州と違い寒く、農業をするには適さない土地でした。
ですが別に農業をしなくても、鮭等の海産物がたくさん獲れたので、
本州とは違い
縄文時代→弥生時代という時代の移り変わりがありませんでした。

この本州が弥生時代の時の時代を、
続縄文時代といいます。

この後、続縄文時代の後にも擦文時代という時代が続き、本州とは少し違った文化、価値観を持ち、時代が進んでいきます。


擦文時代の土器、擦文土器
表面をヘラのようなもので擦った後があるのが特徴
本州の弥生時代と、北海道の続縄文時代の土器が相互に影響を及ぼしあって形成されたと言われている
               
                撮影:ウポポイ

 


アイヌの時代



アイヌは、もともと北海道にいた先住民という考え方や、縄文人と北海道北方のロシアよりの民族の混血だという考え方があるみたいです。

ですがここではそこについてはあまり深く掘り下げず、書いていこうと思います。


本州では鎌倉時代1185年~辺り、この頃に北海道ではアイヌ文化が成立していたと言われています。

アイヌ文化では、本州とは少し違う文化を進む中で、本州との交易が盛んに行われていました。

北海道からは主に鮭等の海産物
本州からはお米や酒等が交換されていました。

ですが、本州の和人とアイヌとの間で次第に力関係がはっきりしていき、和人とアイヌの仲はこじれていきます。


交易自体はずっと続くのですが、次第に和人との力関係が明確化していき、どんどんと交換レートを下げられていってしまいます

1457年 コシャマインの戦い

1669年 シャクシャインの戦い

1789年 クナシリ・メナシの戦い

こういった各時代の戦いを和人がアイヌを鎮圧していくことで、和人はアイヌを支配するような形になっていきます。


北海道誕生


ここまで北海道と書いてきましたが、まだこの時代は北海道とは呼ばれていなく、アイヌの住む地は蝦夷地と呼ばれていました。

蝦夷地の支配は当時、松前藩という藩が統制していました。
ですが時代が進むに連れ、政権を握っていた本州の幕府は北海道の重要性を再認識します。

それは北海道すぐ北のロシアをはじめとした諸外国からの脅威でした。
これまで1藩である松前藩に蝦夷地の統治を任せていた幕府ですが、危機感を感じ、蝦夷地を幕府直轄領として、外国からの日本の警備に本格的に力をいれはじめます。


さらに追い討ちをかけたのがペリー率いる黒船来航
この後、蝦夷地の防衛のため五稜郭がつくられるなど、さらに蝦夷地の防衛を固めます。

この流れの中、「尊皇攘夷」という言葉が生まれ、日本国内は幕末といわれる動乱の時代を迎え、江戸幕府が崩壊し、新政府が設立されます。
先述した新撰組副長土方歳三。かれは幕末側として京都から北海道まで、最後まで新政府に対抗し、この地で最期を向かえます。

函館戦争での土方の活躍の場
二股口での戦いのミニチュア
     五稜郭タワーより


1869年(明治2年)、明治政府は「蝦夷地」を「北海道」と呼ぶことを決定し、今に続く「北海道」が誕生しました。


明治時代~現在


明治維新後、明治政府はさらに日本の富国強兵につとめます。

その仮定でおこなわれたのが北海道に住んでいるアイヌ民族の「日本人化」です。
アイヌ語や風習等を禁止し、日本語習得を義務化し、名前も日本人風の名前を名乗らせました。

これ以降もアイヌ文化の否定政策は様々な形でおこなわれていきました。

それに、アイヌの民族のことを「旧土人」と明治政府によって区別されて「旧土人保護法」が設立される。
これがますますアイヌの差別に繋がっていくこととなります。


アイヌ民族初の国会議員とて知られる萱野茂
1994年、彼の活躍によりこの「旧土人保護法」は廃止され、アイヌ民族は権利を勝ち取り、現在に至ります。



ここまでが北海道、アイヌの簡単な歴史です。


簡単に箇条書きでまとめると

  • 北海道は本州と違い独自の時代を送っていた

  • 本州では鎌倉時代、北海道ではアイヌ文化が栄え、本州と交易を行っていた

  • 本州の『和人』とアイヌの間で数度の戦いが起こり、和人とアイヌの力関係が明確化してきた

  • 政府は外国から日本を守るため、北海道を日本化するためにアイヌの和人化を進めた

  • 「旧土人保護法」という法律ができ、日本人とアイヌの差別の原因となる

  • アイヌ民族初の国会議員、萱野茂により「旧土人保護法」は廃止され、共生の方向へ進みはじめる


おわりに


歴史を勉強しているとすごく、もやもやした気持ちになります。

何が正解で何が間違いなのか。
この北海道、アイヌについても学んでいく中で、同じ感情に何度もなりました。

アイヌについて知ろうと思ったきっかけは、北海道白老町にある
アイヌの資料館『ウポポイ』
を、訪れた事がきっかけです。

そこへ行く前、予備知識としてアイヌについての本を読み『ウポポイ』へ向かいました。

『ウポポイ』では、アイヌの人達の暮らしや文化、歴史等の資料がたくさん展示されていて、
祖父たちが、アイヌ系統の人達の語り部等も開催されていました。

ウポポイにあるアイヌ民族の家『チセ』
ここで、家系がアイヌ系統の方が口頭伝承の歌や語り部が披露される


そこで感じたことを正直に書くと、

「日本は昔、北海道を領土にする為、アイヌという民族の言葉や文化を奪うという酷いことをしたんだ。」

というように感じました。
現在、世界を見ると似たような事をしている国もありますが、それは昔日本も同じような事をしていたんだと感じました。


ですが、『ウポポイ』へいった後もアイヌや北海道の歴史について調べていく内に、その感情にも変化がおきてきます。

決め手となったのが、観光で行った
函館市にある『五稜郭跡』
『五稜郭』とは日本の鎖国後、外国から自国を守るためにつくられた西洋式の城郭です。

その跡地の近くにある五稜郭タワーでの展示を見たときでした。
もともと幕末の時代が好きだったので、そこに展示されていた史実等はある程度知っていたのですが、
実際、五稜郭跡をタワーから見ながら資料を読み、考えててみると少し違った角度から歴史を感じれたよな気がしました。

五稜郭タワーから見る五稜郭跡


そこで、『ウポポイ』で感じたものとは別に、北海道は日本を外国から守るための重要な場所だった。
日本を守るため、命をかけ戦っていた。
という側面を改めて感じました。


日本が開国し、外国の脅威が迫り、日本という国を守るため、日本は1つになり、強くなければなりませんでした。

そうするため、北海道にいたアイヌという民族の文化や歴史、言葉を奪ったことが正当化されるわけではもちろんありません。
ですが、そうしなければもしかしたら、日本は重要な北海道という地を他国に奪われ、
今の日本の形は変わってしまっていたかもしれません。


歴史を学んでいるとこうしたどっち付かずのもやもやを抱えます。
ですが、これでいいのかな、これが重要なんじゃないかなと私は思います。

何事も1つの方向から見るのではなく、他方からみて、もやもやを抱えながら今を考える。
このことが大切なんじゃないかなと考えます。


まだまだ知識不足で、間違った事を書いてしまったりする事が多々あるかもしれません。
ですが、今の自分の考え、知識を正直に書くことで、これからのし自身の学びに役立て、さらに少なくても見てくれた人に何か与えるきっかけになればなと思い、これからも書いていこうと思います。




読んでいただきありがとうございます🙇‍♂️🙇‍♂️

このnoteを通して皆さんと一緒に自身の教養も高めていきたいと考えているので、なにか間違った知識等ありましたら遠慮なくコメント欄までお願いします🙇‍♂️


このnoteはある目標に向かって日々、勉強したことについて更新しています。こちら↓にまとめてますので良かったらご覧くださいm(__)m


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