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ぽん太の東海道五十三次歩き旅

 2022年1月から2023年10月にかけて、東海道五十三次を自分の足で歩いてみました。

 大昔の話になりますが、学生時代に京都から御殿場まで1号線沿いに自転車で走ったことはありました。

 その後社会人になって忙しくなり、自転車からもすっかり遠ざかってしまいましたが、ある日、鉄道系YouTuberのスーツ君の「東海道自転車旅」を見て、急に昔の記憶がよみがえり、今度は東海道を自分の足で歩いてみたいと思うようになりました。ちょうどコロナ禍で趣味の郊外ウォーキングを自粛していてフラストレーションがたまっていたこともあったのかもしれません。

 本当は日本橋からぶっ通しで歩きたかったのですが、まだまだ働かねばならぬ身であるので、主に週末を使って、暇を見つけて少しずつ歩きつなぎ、結果的に京都三条大橋まで37日かかりました。総歩数は寄り道も含め、約108万歩、距離数で約650km。

前半の行程(出典:ミスモ「東海道五十三次を往く」の地図に筆者加工)
後半の行程(出典:前半の行程と同じ)

 目的地目指してまっしぐらに歩けばもっと日数は少なくて済んだのかもしれません。しかし、せっかくの機会なので、「寄り道してでもじっくり見どころを押さえて、美味しいものを食べて歩こう」というお気楽な旅であったので、結構日数はかかってしまいました。逆にそのような「ゆるい」感じだったからこそ続けられたのかもしれません。 

 さて、実際に東京から京都まで自分の足で歩いてみて、意外と昔の風情が結構残っているなと感じました。宿場町、松並木、昔の家屋、橋、常夜燈など。保存活動の熱心さももちろん地域によって温度差はありますが、その地域の努力の賜物なのだと感じました。ありがたいことです。 

関宿の街並み

 また、各地域の生活様式の相違などにも気づくこともできました。
 たとえば、風がきつい遠州灘沿いの地域などには、防風林・防火林として槇の生垣を植えていたりします。

槇の生垣(磐田市長森近辺)

 また、静岡県から愛知県にかけては、火防の神様を祀る秋葉山の常夜燈が多くみられ、各家にもそのミニチュア版が置かれ大切に祀られています。一方、三重県に入ると今度は伊勢神宮に関連する常夜燈や神社などがみられるようになります。原・吉原・白須賀など宿場が地震や津波で引っ越した地域もあり、その痕跡がうかがえます。自分の足で歩いてみて気づくことができたと思います。

秋葉山常夜燈(静岡県・愛知県各地にみられる)


 コロナや円安のため海外旅行は難しくなりましたが、日本には東海道以外にも歴史的な遺産はいっぱいあります。最近特に歳のせいか、このような懐かしいものに郷愁を覚え、歴史と地理を体感しながら、今後も歩き旅を続けていければと考えています。

 では、これから、37日間の旅日記を順次アップしていきますので、ご笑覧くださいませ。

#わたしの旅行記


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