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ぽん太の東海道五十三次歩き旅(31)四日市宿→亀山宿

こんにちは。ぽん太です。今日は四日市宿から、石薬師宿、庄野宿、亀山宿と一気に三宿を歩きます。


旅日記

 9月26日、7:45宿を出発し、旧道を歩く。今日も涼しくなかなか快適、快適。四日市市内にもかかわらず旧東海道沿いには古民家が多く、趣きがある。しかし、通勤ラッシュで、結構車の交通量は多く、歩くには十分注意が必要だ。
 8:30、日永の一里塚跡に到着。ここは江戸から百里(約400km)目の一里塚という記念すべき一里塚であるが、記念碑だけがポツリと残っているのはもったいない。もう少しPRしてもよさそうなのに。

古民家も点在し、赴きのある旧道
ところどころに一輪挿しなどアートが感じられる道
日本橋から百里目の日永一里塚跡

 日永の一本松を過ぎると、何やら大きな桶が出現。伊勢蔵という醤油・味噌屋さんが大正3年の創業以来、使い続けている木桶のようだ。旧道を歩いているとこういう出会いがうれしい。

日永の一本松
伊勢蔵さんの仕込桶

 8:45日永の追分に到着。ここは東海道と伊勢参宮道の分岐点で、江戸時代は茶屋や旅籠などが立ち並び賑わっていたとか。地元の人が湧水を汲みにきている。飲んでみたら冷たくてうまい。

日永の追分
湧水も出る出る
日永の追分の由来

 日永の追分で「右、東海道」の方に進み、住宅街を歩く。9:20四日市あすなろう鉄道の終点の内部(うつべ)駅で小休止。四日市あすなろう鉄道は、現在は近鉄が75%、四日市市が25%出資の第三セクターの路線だが、歴史は結構古く、1911年三重軌道によって設立されて以後、三重鉄道→近鉄→第三セクターと変遷をたどっている。どこもローカル鉄道は乗降者数が少なく、経営が厳しいのだろう。

内部駅
四日市あすなろう鉄道。割と小ぶりの感じがよい
秋を感じる(その1):彼岸花
秋を感じる(その2):銀杏

 10時頃杖衝坂を登る。地名の由来は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東国遠征の帰途負傷し、剣を杖の代わりにしてこの坂を登ったところから来ているようだ。また芭蕉の句碑もある。でも急坂は一部区間だけで、あっという間で頂上だ。

杖衝坂
坂の途中にある「うつべ町かど博物館」
芭蕉の句碑

 そして国道1号線に合流すると、采女(うねめ)というところで、東京から403kmの標識を発見。京都までいよいよ100km切ったなと思うと、感無量。采女とは、平安時代の頃朝廷において、天皇や皇后に近侍し、食事など身の回りの庶事を専門に行った女官のことをいい、ここから多くが采女として仕えたのだろうか。
 11時頃石薬師宿に入る。その名の通り、石薬師寺の門前町で小規模な宿場であるが、なかなか味わいがある。ここには、石薬師出身の歌人・国文学者の佐佐木信綱の生家や記念館などがあり、少し立ち寄る。

東京から400kmを超える。京都まであと100km弱だ
石薬師宿に入る
石薬師宿小澤本陣跡
佐佐木信綱記念館

 お腹がすいてきたので、近くのごえもんうどんでランチタイム(11:40-12:00)。冷たいうどんがうまかった。その後石薬師寺に立ち寄る。境内にはモミジが多く、紅葉の頃はとても綺麗なのだろうな。
 石薬師寺は、高富山瑠璃光院西福寺(たかとみさん るりこういん さいふくじ)と呼ばれていたが、1616年に東海道五十三次石薬師駅と呼ばれたので高富山石薬師寺に改称された。弘法大師ゆかりの薬師如来像が安置されているようだ。


おろしなめこうどん@ごえもんうどん
石薬師寺
もみじがいっぱい

 次の宿場庄野宿までは、田畑沿いの道で、とても歩きやすい道だ。そして13:00庄野宿に入る。気温も上がってきており、結構ヘトヘトなので、30分ほど休む。庄野宿資料館は残念ながらお休みで中に入ることができなかったが、立派な建物だ。庄野宿もこじんまりした宿場だ。

石薬師一里塚
庄野宿までの快適な道
秋らしい雲
庄野宿の入り口
庄野の街並み
庄野宿資料館

 庄野宿を抜けると、川沿いの田園風景の中を歩く。途中、古風な造りの公民館があったり、古民家があったり、飽きさせない。
 そして14:45 JR井田川駅に到着。駅前には日本武尊像があるが、この近くの能褒野(のぼの)で亡くなった所縁の地であるそうだ。かなり疲れていたので、ここから電車で亀山まで行こうかとも思ったが、もう少し頑張ることに。

鈴鹿山脈もだんだん近づいてきた
郷愁を誘う公民館(和泉公民館)
日本武尊像@JR井田川駅

石上寺和田一里塚を抜けるともう亀山だ。亀山では昔の屋号を木版で掲げており、なかなか面白い。(以後、関宿、土山宿、水口宿も同様)
 そして16:30本日の宿に到着。いやあ、今日は長距離を歩いたわ~

和田一里塚
昔の屋号を掲げるおうち多数あり
今夜は味噌カツ定食でパワーチャージ@サガミ

記録

  • 総歩数:38,759歩

  • 実際に歩いた距離:23.3km

  • 訪れた宿場:石薬師宿・庄野宿・亀山宿

  • 宿泊:Tabist亀山第一ホテル

本日の行程

四日市から亀山までのルート

広重の絵

石薬師

「石薬師 石薬師寺」   
晩秋の石薬師寺の風景。収穫を終え、稲藁が積まれた田圃が広がる。手前の縄手道を天秤棒をかつぐ2人が走る。その縄手道の奥には石薬師寺の山門が迎えている。

庄野

「庄野 白雨」
激しいにわか雨(白雨)に打たれて旅路を急ぐ旅人の様子を描いている。駕篭の中の旅人は振り落とされないように、籠をつかんでいる。

亀山

「亀山 雪晴」
 雪に覆われた急傾斜の坂道を、亀山城に向かって、大名行列が向かう。その奥には夕焼けの空。冬の晴れた風景が描かれている。



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