えびのブライト

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縁起物と他責思考

 2024年の2月という月を振り返ってみると、筆者にとっては精神的な浮き沈みの激しい月だった。前の月である1月から転職活動を開始し、色々な会社に応募を行い、履歴書や職務経歴書を書いては面接を受ける日々。しかし2月の中旬まで全く内定が得られず、転職市場のデビューから13連敗という不名誉な記録を樹立してしまった。13連敗なんて西武の隅田知一郎だって真っ青だ。  筆者としてはいわゆる”お祈りメール”が届いたところで、次の選考に向けた準備をするだけなのだが、4月以降の職場が無くなって

    • 矢澤にこという女に励まされた話

       頑張らなくちゃいけないけれど、なんとなくやる気にならない。そんな時には筆者お気に入りの応援ソングを聴くようにしている。例えば「人にやさしく」や「もっと遠くへ」…次は「やんちゃ坊主」あたりが似合いそうな選曲だね。  筆者の場合は高校・大学受験や、就職活動の頃はこの手の応援ソングにお世話になったことを覚えている。就職活動が終わって、仕事を始めてからも何かと頑張らなくてはいけない日々。それなりに満足を覚え、なおかつ充実していたと感じたのは大きな変化が無かったからだろう。  そんな

      • 底にある景色 4

         2018年の12月頃だっただろうか。筆者のもとに成人式の知らせがやって来た。そういえば来月にはそんなものがあるのか。この頃になると中学校までの同級生とは完全に交流を絶っていたので、全く消息がわからなかった。両親が「中学の同級生の○○くん。あそこの大学通っているんですって」と教えてくれるように、筆者は彼らに対する興味や関心を失っていたのだ。  先述した通り中学までは全く良い思い出が無かったので、参加するつもりは全く無かった。大学2年から3年への進級が懸かっている後期の試験の勉

        • 底にある景色 3

           2017年4月に苦難の船出を迎えた大学生活。学部やサークルを通して最低限の友人はできたものの、大多数の学生のノリについていけない。そして学生の本分と言える学力面には自信があったものの、GPAが3を切っていた。1年次通年でのGPAは…確か2017年に連続試合2ケタ奪三振の記録を打ち立てた、則本昂大の防御率とほぼ同じ数値。ここでも現実を見せつけられた。  いつしか両親からは「中学の頃のような表情をしている」と心配されるようになった。思い出にフタをしていた中学の頃…このままだとダ

        縁起物と他責思考

          底にある景色 2

           話を今から10年前。成人式からは5年前に戻そう。2014年の2月。中学3年生だった筆者は併願入試制度を利用して、都内にある私立の高校を受験した。当時の筆者は9科目評定で5段階評価の内申点が32。正直勉強ができる部類の生徒ではなかったと思う。この高校は学力別に松・竹・梅(仮称)のコースに分かれていた。筆者の内申点では梅コースでの受験となった。入試当日の夜、当時通っていた学習塾の先生から「君は竹コースに繰り上げ合格になった」と伝えられた。先述の通り、本命校だった公立高校の受験に

          底にある景色 1

           結論を申し上げると、筆者は成人式には参加した。「行かない」という選択肢を選ぶ理由はいくらでもあった。X(旧Twitter)のタイムラインをはじめ、ネット上では成人式での出来事を取り上げて「行くのは無駄だ」と声高に主張する人物は数多く存在するし、筆者自体も成人式に参加する意義を見出せなかったのである。成人式の翌日には試験も控えている中で試験勉強を行いたかったのは偽らざる本音だ。両親をはじめとした家族に「一生に一度の機会だから行ってこい」と言われるがまま参加することになった。成

          底にある景色 1