(第14回)視覚障害者としての生活を確立・構築していく過程で遭遇する様々な壁について

前置き(今後待生じうる問題のリスト化する事の重要性について)

こんにちは
今回は、視覚障害者の生活として今後やるべき事を自分なりにリスト化及びタスク化してみた内容をお話ししたいと思います。
私が確定診断から現在までの自己の経験を踏まえ、今までに遭遇した様々な壁について振り返ると共に分解して整理してみました。
今後起こりうるであろう困難のリスト化と整理を行い、やる事をタスク化する事で今後の生活の変化への心構えを整えるのに役立てる事ができると思っています。
やるべきことがはっきりしていると多少は落ち着いてきます。実生活におけるQOLの向上にも強くつながります。不安に怯えて精神を病んで身体も動かなくなって生活が苦しくなっていく悪循環の加速を和らげたり、食い止めたりすることができます。
下記に記載した壁についての詳細な対策などは今後、項目別に改めて投稿したいと思いますが、まずは私なりに定義した壁のリストを参考にしてください。

今後生じる生活面での色々な壁を自分なりに定義づけてそれっぽい名前をつけてリスト化してみました。
壁の定義づけと.:、簡単な説明を以下に記載します。
それぞれの壁についての対策の詳細等は次回以降の投稿で一つずつ詳しく解説していきたいと思います。

・情報収集アンテナ構築の壁(自分にとって役立つ情報が集まる環境を構築しよう)

「何をしたらいいかわからない。何を調べたらいいのかがわからない」
不安が不安を呼んでしまうこの状態は精神衛生の観点からも避けたい状態の一つです。
自分にとって有益な情報のとっかかりが手元に集まりやすい環境を構築する、アンテナを広く張っておく作業はとても重要です。
具体的にはSNS等で視覚障害や網膜色素変性症に関する情報を発信しているアカウントをフォローする、LINEのオープンチャット「網膜色素変性症コミュニティ」に参加する。JRPSの会やタートルの回答の団体の存在を知っておく、YouTubeで情報収集する(日本ライトハウスのチャンネル等を登録する)などが有効だと思います。
AIの活用も有効です。調べ物の時間短縮に絶大的な効果を発揮します。

・社会保障・福祉制度等の申請の壁(障害年金や福祉制度の申請でつまづかないように事前調査や意識づけをしておこう)

ある意味障害年金申請の壁と言い換えてもいいかもしれません。
障害年金申請の煩雑さと複雑さが辛い精神状態に重くのしかかってきます。
社労士に依頼する事のメリットを知っておく事が有益だと思います。
その他障害手帳取得や障害者支援サービス制度の利用、税金等の優遇制度など知っておくと役立つ情報と利用方法について知ることも含まれます。

・心理的不安とメンタルケア構築の壁(自己の心理状況の把握に努めよう)

精神的に不安定な状況が続くと無意識に心が荒れます。
自分の精神状況を常に客観視して分析する意識を持つことが自己の精神安定に非常に大事です。
無意識を意識化する事でストレスを未然に防ぐ事ができるようになります。
私はメンタルケアについては全く専門ではなく、自己流で身につけた(意識するようにした)という感じです。
具体的にはYouTubeのテレフォン人生相談のチャンネルをひたすらみて、相談者と自分を重ね合わせて、回答者の指摘を自分にも当てはめて自分の心理状況と感情を客観視することを繰り返しました。
あとはYouTubeで精神科医の方のチャンネルなどを見たりして、知識や概念的なものを少しずつ自分の中に蓄積して都度、自己の精神状況の分析を行うことに努めました。

・経済的安定状況・資産形成構築の壁(経済的余裕を獲得しておこう)

ざっくばらんに言うとお金を稼ぐ、貯める事の意識付けです。
障害年金の受給、特別障害や普通障害による所得税の控除、医療費助成制度の利用、保険の見直しや生活における固定費(格安SIMの契約等による節約)の削減、新NISAの活用などが挙げられると思います。

・就労継続・就労環境構築の壁(なるべく今の雇用先で働き続けられるように準備しよう)

言葉の意味そのままですが、自身が継続して就労を続けられる環境の構築に努める時に遭遇する壁です。
雇用主への合理的配慮のお願い、拡大読書器や音声読み上げ機能によるPCの活用による就労継続可能な環境の構築等
今、自分にはどれくらいの事ができて、できないことは何なのか、周りの配慮や機器などの環境があればできる事などを一つずつ明確にしていく作業も必要になると思います。
自己の状態を正確に把握することと、雇用主側の働きかけそれぞれが必要な面もあるのでこれは当事者と雇用主側の相性や環境によるところも大きいかもしれません。

・日常生活環境・生活様式再構築の壁(歩行訓練や便利な機器の存在を知り、使えるように準備しよう)

歩行訓練を受けたり、白杖の購入や日常生活支援用具を揃えたり、視覚障害者に便利なアプリを導入したりする時に遭遇する壁です。
情報収集の壁と重複する部分もありますが、持っていると便利な道具の情報を知っておくことや福祉制度の利用による購入費の助成の活用などが挙げられると思います。
あとはスマホで便利なアプリを導入して使ってみたり、iPhoneの読み上げ機能であるボイスオーバーの使用方法の習得やアンドロイドスマホの読み上げ機能であるトークバックの使用方法習得、点字の習得などがあるかと思います。
個人的にはスマホ読み上げ機能の使用方習得や点字スキルの習得は後回しでいいと思います。他のタスクをこなしていって、ある程度生活が落ち着いて余裕ができてきてから1日5分程度少しずる練習していくくらいでも十分間に合うと思います。

・人間関係構築の壁(自分にとって心地いい人間関係を再構築しよう)

既存の友人や知人に病気をカミングアウトしたり、当事者同士のコミュニティーに参加したりして今までの人間関係を整理して再構築していく機会が自然発生的に生じてくると多みます。
人間関係を無理に整理したりする必要はないとは思いますが、病気を機に、自分にとって心地いい距離感の付き合い方を意識したり、当事者のコミュニティーに触れてみて悩みを共有したり相談したり、先輩方からアドバイスを得たりすると、とても心強いと思います。

あとがき

以上が私なりに過去の経験を自己分析して整理した困難を定義付してリスト化した内容になります。
分析漏れなどで洗い出しできていないものもあるかもしれません、あるいは皆さんなりに上記以外の面で壁だと感じる事柄があるかもしれません。
もし、皆さんなりに「こんな壁もあるんじゃないか」という面があったら教えてください。私もそのご意見を参考にしながらお伝えできそうな情報を改めてまとめてお伝えしたいと思います。
今回の投稿は以上になります。
次回以降で上記の各項目それぞれにフォーカスした記事を投稿したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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