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「笑顔なんて、何の役に立つんですか?」という問いに即答した忘れられない先生の一言。

忘れられない先生の一言。

今回は、そんな話をしてみようと思います。

「素敵な笑顔だね!」

小さな頃からそんな声かけをして頂くことが多くありました。

そのおかげで、周囲の大人や学校では先輩から可愛がってもらえるようなことも多く、中学生くらいまでの間は、良好な人間関係に恵まれていました。

ところが、高校に進学すると同級生が200名以上いるという環境に馴染めず(中学校は、2クラスしかなく全員が顔なじみという状態でした)、クラスでも大人しく過ごすようなことが多くなりました。

プライベートで遊ぶような友人は、おらず、部活のバレーボールをしている時間だけが、周囲に気をつかわずにいられる時間でした。
実際に、クラスメイトよりも部活の後輩と過ごす時間の方が多くなりました。

同時に段々と、クラス内で笑顔になる機会は少なくなっていきました。

知らない内に、笑うこと自体が怖くなっていくような感覚を持つようになりました。

そんな、高校3年生の頃です。

当時の僕は、部活動を引退し受験勉強に励む期間。しかし、部活でしか人間関係のよりどころが無かった僕は、クラスメイトとの人間関係が上手くいっておらず、少し浮いた存在として周りから少し距離があるような状態でした。

明確に何かをされたりすることはなかったのですが、何となく周りから避けられているような雰囲気を感じていて、僕だけが知らない共通の話題が出たりすると愛想笑いをして話を合わせたりと、毎日の過ごしにくさを感じていました。

「部活も無いし、クラスメイトには気を遣うし、早く卒業したいなぁ」

そんなことを、良く考えていました。

そんなある日、職員室に担任の先生を訪ねて行ったときのことです。あいにく、担任の先生が不在であった為に少し待つことにしました。

そんな時にある先生が、僕を見つけて次のような声をかけてくれました。

「○○君やんか、君はいつも良い笑顔をしてるな!その笑顔は、将来必ず役に立つよ!!」

生物の担当だったその先生は、クラス担任として人気があり「○○先生のクラスになりたい」と言われているような先生でした。
僕は、授業中での面識はあるものの、その先生にとって僕は「たくさんいる生徒のひとり」というような関係でした。

日常の生活で笑う機会も少なくなっていた僕は、「あぁ、はいはい。いつものね。誉める時がないときに一番使いやすいやつですね」って感じでした。

そして、ぶっきらぼうに「何の役に立つんですか?」と聞き返しました

するとその先生は、まっすぐに僕の目を見て即答しました。

「全てにおいてだよ!」 


「はぁ、、全てと言われましても、、」

意味がわからず、そんな返答をしたような覚えがあります。

と同時に、先生の目は真剣そのものでした。

それから年月がたち、社会人になるとその意味が少しずつわかるようになりました。

例えば、、、

先方にすぐに顔を覚えてもらえたり、同僚から頼まれごとや相談をよくされたり、職場で気難しいとされるような人と仲良くなることが出来たりと、笑顔でいることで自然とこうしたことが起きるようになっていきました。

安心感、信頼感、そんなものへと変わっていきました。

それに伴って、初対面の方に「素敵な笑顔だね!」と言われることに対する僕の答え方も段々と変化していきました。

当初は、「いやいや、そんなことないですよ、、、」と謙遜することが多かったのですが、今では、「よく言われます!ありがとうございます!笑」と冗談まじりに返せるようになりました。

今でも、ふとした時に先生の一言を思い出します。

「全てにおいてだよ!」

誰かの一言が、その後の大きな支えになる。

そんなお話でした。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。



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