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2022年に読んで好きだった本

今年もまとめておきます、2022年に読んで好きだった本、印象的だった本。
(2022年に出版された本に限らず、あくまで私が2022年に読んだ本です)

「何卒よろしくお願いいたします」
著 イ・ラン  いがらしみきお 訳 甘栗舎

今年のナンバーワン。最高最高最高。めちゃくちゃ良い。
お二人のお人柄のさらにファンになる。
ずっと続けていただきたいと思った。
真摯な本当の言葉同士がきちんとキャッチボールされて呼応し合っているのって、なんて幸せな気持ちになるのだろう。
誰かと言葉を交わしたくなる。



「話し足りなかった日」
著 イ・ラン   訳  オ・ヨンア

イ・ランさんのこちらもとてもよかった。
最近音楽も聴いています。


「言葉を失ったあとで」
信田さよ子  上間陽子

物凄かった。
特に第5章「言葉を禁じて残るもの」の凄みと重みが。
これも言葉と言葉ががっぷり四つだなあ。


「山羊と水葬」
くぼたのぞみ

「日本語再学習から「世界文学」まで」という一遍が特に素晴らしいと思った。



小説はこのあたり

「大丈夫な人」
著 カン・ファギル 訳 小山内園子 


人間の怖さをこういう風にすくい上げて表現されたのってあまりない気がして
印象に残った作品。身近にいておかしくない人たち。


「年年歳歳」
著 ファン・ジョンウン 訳 斎藤真理子

翻訳をされた斎藤さんの解説を読むとぐっと解像度が上がってよかった。
ひたひたと淡々と哀しい物語。


「赤い魚の夫婦」
著 グアダルーペ・ネッテル 訳 宇野和美

表題作にぐっと心を掴まれた短編集。
それぞれ魚や虫が印象的なモチーフ。



ああそして今年も安定の愛しのクレストブックス作品たち


「冬」「春」

著 アリ・スミス 訳 木原 善彦

4部作が完結。
もう一度「秋」から読み返したい。



「ハムネット」
著 マギー・オファーレル 訳 小竹由美子

登場人物それぞれの悲しみの乗り越え方に胸がギリギリと締め付けられる。
最初はとっつき難いかと思ったけれど気付いたらどっぷり没入してしまう文体も
素晴らしかった。


「マザリング・サンデー」
著 グレアム・スウィフト 訳 真野泰

なぜだろう、私の物語だと思ってしまった。
この悲しさを痛みを私は知っていると思った。



国内の作品はこちらが

「らんたん」
柚木麻子

読み終えたくない、でも止まらない、という読書時間だった。
エンパワーされる物語。


「ジュリアン・バトラーの真実の生涯」
川本直

現実と虚構が入り混じり、幾重にも重なっている。
史実を正確に理解したうえでバラバラにして組み立て直しているんだろうなと
想像するとその過程の途方もなさと執念というか狂気が素晴らしいと思った作品。


ああもっと読みたい。
来年もたくさん本が読めますように。

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