心理カウンセラーになりたい人が学生時代に学ぶこと
みなさんこんにちは。臨床心理士公認心理師として昼間は精神科に勤務しながら夜な夜なSNS界隈で漫画化活動やライブ配信などをしております。白目みさえと申します。
普段の活動はこちらからご覧くださいませ。
ご相談
今回は心理士を目指す学生の方からご相談をいただきました。
よく似た内容で何人かの方からご質問を頂戴しましたので、まとめてお答えしたいと思います。
専門的な話や現場の話も多くなりますので、質問への答えは有料にて公開させていただきます。
相談内容
・今大学の心理学部で勉強をしている
・自分も心の問題で悩んだことがあった
(不登校、パニック障害、うつなど)
・その経験を経て心理士になろうと思った
・大学4年間では自分の学びたい心理の勉強があまりできない
・思っていたこととは違う内容であった
・このまま心理カウンセラーになって良いのだろうかと悩む
相談へのお答え
■自分も当事者だったという方へ
自分も鬱になりました。
自分は虐待の被害者でした。
自分も不登校になったことがありました。
自分の家族にも精神的な病を抱える方がいました。
自分の家族には発達障害の人がいました。
同じように悩んだ人の力になりたいと思う。
そうおっしゃる方はたくさんいます。
自分がなぜそんな風に悩んだのか、自分がどうしてあんなことになったのか…などなどを知りたくなるのは当然ですし、乗り越えた経験があるからこそ、それを同じように悩む人に還元したいと思うこと自体は素晴らしいことです。
ただ私はそのような方に必ず伝えることがあります。
加害者へのカウンセリングはできますか?
人間関係によって鬱になった場合、そのストレスを与えてきたような人もカウンセリングにはいらっしゃいます。そして過去のあなたのような人の悪いところや気に入らないところをカウンセリングで話されます。
その際にその方の味方をできますか?
お話を否定せずに聞けますか?
いじめでも虐待でも、加害者が来る場合があります。
カウンセリングを受ける人はいつもいつも被害者であるとは限りません。
資格を取るということは、基本的に「どんな方へのカウンセリングもやります」という証明にもなります。
そういった方がいらっしゃった場合、あなたのトラウマは脅かされませんか?
もし脅かされてしまいそうなのであれば。
まずはご自身がカウンセリングを受けてください。
受けたことがあってもなくても。一度受けてみてください。
そしてカウンセリングでどんな効果があったのかを体感してきてください。
多少の質の差はあれ「こういう風に楽になれた」と思ったその感覚を患者様に味わってもらうことを目指します。
それが加害者であったとしても。
あなたと同じくらい楽になったと思えることを目指してカウンセリングをします。
もしまだそのための心の準備ができていないのだとすれば。
加害者の気持ちなんて考えたくもないという思いがあるのだとすれば。
まずは自分の傷をしっかりと癒すことが必要です。
それはプロになってからではできません。
学生である今しかできないことだと思います。
「カウンセリングってどこでやってるの?」と思われますよね。
患者様も同じ気持ちでカウンセリングを探しています。
「高いな…」と感じられますよね。
「学生なのに…」と感じられますよね。
患者様も同じ気持ちで必要性を考えておられます。
だとしたら自分はどんなカウンセリングを目指すべきなのか。
なんとなく見えてくるのではないでしょうか。
ラーメンを食べたことのない人がラーメン屋はできません。
まずいラーメンと美味しいラーメンの差がわからない人は美味しいラーメン屋を作ることはできません。
■大学のカリキュラムの実際
大学の授業で習うことは「基礎の基礎」です。
教科書を買えば全部書いてあります。
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