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[エッセイ?]流行病とメダカと年賀状とトイレットペーパーと電子レンジ

備忘録として、残しておこうと思う


2022年の大晦日 流行病陽性が判明した

急に熱が上がったので そうだろうなあとは思っていた

1人暮らしだったので 誰かに移すリスクが無いのは幸いだった

が 

問題もあった

大晦日 病院は開いてない

明日も明後日も明々後日も
病院は 開いていない

仕方がないので 市販薬を飲んで様子見をする
熱は上がったが 体調は悪くない
年末は メダカの大掃除をすると決めていた

39度のホカホカした身体で紅白歌合戦を聴きながら
120匹分の水槽を洗った

20リットル入りの水槽をちゃんと担ぐことができた
水がひんやりと気持ち良かった

一夜明け 元旦
母親から電話がかかってきた

内容は
食料を送るよ!何がいい? 
というありがたい問い合わせだった
ウーバーイーツの対象外地域だったので助かった

翌日 また母親から電話がかかってきた
今度は 年賀状はいつになる? という耳の痛い問い合わせだった
年賀状は毎年私の係だったが 12月は慌ただしく
年末に作ろうと思った私の過ちにより
作れないまま年を越してしまった

熱が37度台まで下がっていたので描く力はあった
アナログは面倒に感じたので初めてデジタルで描いてみた

作りながら思った
強く思った
この定型文についての反論を
これほど強く思ったことはない
「おめでたくない!」
しかし母はとても喜んでくれたので、良かったことにする

今まで時間をかけてイラストを手描きで作っていたけれど
Apple Pencilでサラサラ描いた所要時間2時間のデジタル絵と
リアクションが一緒だったと気づいてしまった
これで良いんだ・・・次からこれで行こう

流行病は 季節性のものと比べて症状がおとなしく
身体も脳も自由に動かすことができた
疲れ切った平日より割と思い通りに動くって 何だろう

年末年始なので 
仕事を休む罪悪感が伴わないのはよても良かった

自宅待機5日目
初めての緊急事態
トイレットペーパーが切れた
自宅待機期間だけどコンビニに走る

自宅待機7日目
2度目の緊急事態
電子レンジが壊れた
冷凍物のご飯が解凍不能になり 無理やりガスで解凍した

何が起こっても 家族の支えがあって
身体さえ動けば何とかなるものだなあと思った


幸いにも ウイルス本体の脅威は ほとんど訪れなかった
一つあるとしたら 体重が4キロ落ちた
キツかったはずのズボンが 今はゆるい
身体が軽くて歩きやすくなった

三年の歳月をかけて蓄えた4キロもの重量を
流行病があっという間に消し去った事を思うと
何事もなかったとはいえないだろう

学ぶことは多かった
いつも何の気無しに使っているものや
いつも当たり前にあるものに支えられて
生きている事を実感した

ありがとう 家族
ありがとう トイレットペーパー
ありがとう 電子レンジ

ありがとう 私を休ませてくれた全てに


休みに休んだことで 人間に戻った気がした


この感覚を忘れずにいたい














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