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女性性とは「女性らしさ」ではなく「●●らしさ」

女性性の時代と言われて久しいが、「女性が活躍する時代」とか、「女性らしさが大切にされる」といった意味合いで捉えると本質を見誤ることになりかねない。

たしかにそういう一面はあるが一部に過ぎず、それで分かったつもりなのは矮小化というもの。

「本質的な意味でいう『女性性』が豊かな人」とは、男女問わず「人として大きな徳のある人」のことだ。
「徳」を平たく言えば「人の悲しみに共感し寄り添える慈悲心」であり、人が動物と最も異なる性質だ。
だから、女性性が豊かな人は「人間らしい人」なのである。

では、女性性はどんな性質なのか。たくさんあるうち一つ挙げるなら、「自分より他人を立てる」こと。だから、他を思いやる慈悲の心につながる。

磨かれた女性性は寛容で相手と争うことなく包み込み融和するように働く。

他を立てるとはいっても、単なる屈服ではない。より高い視点から、自も他も双方がよくなるように取り計らうのだ。

なぜそれが可能か。
もう一つ女性性の性質を挙げるなら、カミを感じる感受性だ。
現象の上流(カミ)にあるもので、生命の根源、大いなる存在と言ってもいい。
意識が大いなる存在の光を受けるので、このようなことが可能になる。

ちなみに、磨かれていない女性性は、この光が入らないので、屈服するばかりである。自己卑下、自己犠牲、自虐に陥りやすい。

男性性はこの逆の性質だが、女性性・男性性は性別関係なく、個人の内側で働くそれは人によりバランスが異なる。女性の方が高い割合で持つ性質だから女性性と言われるが、細かい話はおいおい。

本質的な女性性・男性性を理解すると、自己理解、他者理解が進み、人間関係をうまく構築しやすくなる。

また、子育て、教育にも非常に有効だ。女性性優位か、男性性優位かで導き方が真逆になるためだ。これを理解せず一律でやるとハマった時はいいが、逆目が出ると失敗する。

昔の日本人は、女性性という言葉こそ使わないが、この原理をよく理解し、上手く社会を回していた。

日本の精神性復活を図る上では欠かせない大事なエッセンスであり、個人にとっても幸せに生きるためにとても役立つ考え方だ。

女性性の本質が正しく理解され、「人間らしさ」「人間として最上の性質」を意味する時代がもうすぐそこまで来ている。

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