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私だけが選ぶ アクション映画グランドチャンピオン大会 予選 2000~2009年

2000年代、つい最近でございます。

これまで、1970~1999年までの作品を審査してきて感じた事が1つあります。それは、私の審査基準で最も重要視される部分は、激しいアクションや斬新なアクションではなく、いかに格好よくアクションシーンをこなしているか、そこが一番のポイントでございます。

ひっちゃかめっちゃかなアクションも良いですが、速やかに黙々とこなす、といったこなし系アクションの方が、どちらかといえば、時と場合にもよったりしますが、どっちが好みか、と聞かれたらこなし系アクションがいいかなって、答えたりするかもしれません。

そういった意味で、今回選び抜かれた2000年代の10作品はどれも甲乙つけがたい、という感じより、もうあれで決まりだろう、とか思ってしまったりしてしまっていますが、こればっかりは私の気分次第ですので、この後私がどういった決断を下すのかは、今現在の私にも分かりません、としか言いようがありません。まったくもってドキドキしますよね。

ノミネート作品

グラディエーター
イップマン 序章
トム・ヤム・クン
X-MEN:ファイナル ディシジョン
007/カジノ・ロワイヤル
レッドクリフ
ウォンテッド
孫文の義士団
ダークナイト
チョコレート・ファイター




グラディエーター

何度も観たい、という感じはしないけど中世の血生臭い汚れ闘いに圧倒され、凄いド迫力やぜ、と内なる物を持っていかれる。汗臭そうな筋肉ムキムキのぶつかり合いは、ひたすら脂っこい揚げ物を食べさせられてる気分になるが、どんどん召し上がって下さい、というラッセル・クロウの危なっかしい勢いに呑まれて喉が渇いて仕方がない。爽やかさゼロ映画。



イップマン 序章

ドニー・イェンが繰り出す殴る速度が異常に速いイップマン百烈拳の印象が目に焼き付いてしまい、次の百烈拳を、また百烈拳を見せて下さい、あと一回、もっともっと、と憑りつかれる。こんな人に勝てる奴いないよ絶対、な達人感も心地よいく、イップマン師匠この無礼者たちを徹底的に懲らしめてやりましょう、とすっかりお弟子になった気分で高みの見物を楽しめる。



トム・ヤム・クン

象を取り戻すだけ、というシンプルな物語が潔く、その分トニー・ジャーの危険肘膝ムエタイに集中できる。そして問題の、敵アジトビルを上りながらの前人未到の長回し格闘シーン。無数の敵をなぎ倒しながら延々終わらない過酷極まるヘトヘトアクションに最後の方はやけくそトニー・ジャー。そんな演者を見れるのはこの映画だけ。馬鹿じゃないのを感動に変える力あり。


X-MEN:ファイナル ディシジョン

やっぱりこのシリーズはマグニートーのお爺さんのダイナミックさにつきるね。他のミュータントの特殊能力者なんてのは前ふりみたいなもので、俺が来たちゅうことは絶対的クライマックス、みたいな感じが醍醐味。変な帽子の怖いお爺ちゃん来たよ、は唯一無二であり、力の入り方が他とはだいぶ違う。演出する人もさぞかし楽しかろう。


007/カジノ・ロワイヤル

賛否両論あったが、この新ジェームス・ボンドは割りとすぐに気に入った。007らしからぬ激しい生傷肉弾戦も良い。世界最高基準だろうが我がアクションシーンは、といった出来栄えで隙がない。あとは、007恒例敵のボスが賢い。これがアクション映画では本当に大事なのだとしみじみ感ずる。今回のボス、マッツ・ミケルセンは特に良いと思う。


レッドクリフ

関羽や趙雲の激烈戦闘シーンや陣形を動かしながらの大迫力の合戦、張飛のヤーイ!というかけ声付き体当り、赤壁での船上大決戦、燃え盛る船、とこの映画を選んだ理由は多々あるけれど、決め手は金城武。全ては金城演じる諸葛孔明の、「風よ吹けーい」の決めポーズ、これに尽きる。これは世界中の映画の中でも3本の指に入る格好良しシーン。この格好よシーンがあったからこそ私はレッドクリフを選んだのだ。


ウォンテッド

フレッシュ感がいいね。これは初めて見る技だな、みたいな見せ場がたくさんあるね。カーアクション素晴らしいね、激しくオシャレ、そしてフレッシュだね。ほんとフレッシュだよ。銃弾曲がるからね、凄いよ。アクション映画界のマンネリ感を払拭したね、フレッシュでね。


孫文の義士団

あえて言いませんが、すっごい格好良いシーンがね、あるんですよ。どこかは言いませんけどね、あの光景を見た瞬間、こんな良い見せ場30年に1度しか訪れませんぜー、キュキー!!(歯ぎしり音)。香港中国映画の、キメッ、というポーズの格好良さがビタッと決まった壮絶カンフーアクション。


ダークナイト

シンプルで無駄を削ぎ落とした2時間32分は決して長く感じない至福の一時。バットマンの耳以外は全部リアルで実用的な道具の数々。そして最先端科学で敵を追い詰めるあのやり方。最初から最後まで全部面白い。合間合間のマイケル・ケインが玉露のお茶のような味わい。これがオレ流バットマンじゃい、という監督のセンスが大放出。


チョコレート・ファイター

主役の女の子ジージャーのキレが全ての映画。女の子にしては、ではなく、全アクションスターの中でもトップクラスの動きで、私でさえ5秒でうずくまる事態になるでしょうね。クライマックスの極悪スタントシーンが花を添えてくれますが、あの危なさは今のところ映画史上No.1。


それでは、さっさと発表しましょう。

2000~2009年までのベストアクション映画は、











見事わたくしに選ばれた作品は、

『ダークナイト』です。致し方無い。

おめでとうございます、監督のクリストファー・ノーラン、主演のクリスチャン・ベイル。そして、見事なジョーカーでしたヒース・レジャー。モーガン・フリーマンとマイケル・ケインの知的お爺さんコンビにも拍手を贈りたいです。

アジア勢の風が吹き荒れた今回でしたが、『ダークナイト』は年に2回はすっごく観たくなるんですよ、先週も観ました。

残念なのは、『レッドクリフ』が動画配信してないのですのよ、NetflixもAmazonプライムも。
Blu-ray買おうか迷ったんですがね。いやでも、それでもダークナイトが勝ってたと思いますけどね。

残念だった武・金城には最優秀かっこ良いシーン賞をあげようかと思ったんですが、『孫文の義士団』のレオン・ライにもあげたい気分。

では、また次回。

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