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そのSNS、スマホで見る必要ありますか? ”能動的インターネット”のススメ

今回はデジタルデトックスしたい…!けどできない…と思っていた私が、インターネット(主にSNS)と過多になっていた付き合いを見直したお話です。2024年の抱負として書こうと思ってたら2月に突入してしまいましたが、まぁそこは愛嬌で😊

このNoteの想定読者

・やりたいことややるべきことを置いておいて、ついついSNSを見てしまう
・日中が忙しければ忙しいほど、帰宅後にソファーやベットでダラーっとSNSを見ることで自分時間を取り戻そうとしてしまう(いわゆるリベンジ夜更かし)
・SNSを「楽しくて見ている」というより「なんとなく見ている」に近い
・そしてそんな自分に罪悪感を感じている、もしくは変えたいと思っている

見直す前の私の症状

  • パートナーが飲みに行ったり、旅行で家にいなかったりで仕事後に一人で家にいる時間が増えるとSNS視聴時間が跳ね上がる。Twitterやインスタ、TikTokに合計2~3時間費やすこともザラ。

  • そしてそれを繰り返すことでどんどん睡眠の質が悪化。(Oura Ringの睡眠スコアも急降下)減らすべきだと分かっているのになんとなくアプリを開いてしまう

  • iPhoneの機能で各SNSアプリごとにスクリーンタイムの制限時間をつけるも、制限時間に達する→「+15分追加」を何度もしてしまう→2-3時間経っている→「私何やってんだっけ…」という自己嫌悪に陥るという無限ループ

  • 昔2週間の完全なるデジタルデトックスをやったことがあるものの、仕事の都合上インターネットもスマホも不可避。自然に籠もるためのまとまった休みをいきなりとるのも難しい…
    (本気のデジタルデトックスについて興味のある人はこちらの過去Noteをどうぞ👇)

きっかけはあるポッドキャスト

21歳なのにいつも話が示唆深いかつ、Z世代の感覚を知っておきたいと思って聞いてるPod Castがあるのですが、そこで”ドーパミンデトックス”たるものが取り上げられていました。

ドーパミンデトックス=インターネットを含めてのあらゆる刺激を断つこと(読書、動画、音楽、人と会うこと、飲酒、外食、セックスなど全て)らしく、はじめて聞いたときは「マジか、無理やろ」以外の感想がなかったのですが、そのあとの専門家との対談の回で重要なのは
・自分と対象物
(SNSだけでなくアルコール、ギャンブルなどすべての中毒性のあるもの)との心地いい関係性(Relationship)を定義すること、そもそもドーパミンはコントロールできるものではないので、厳格なルールを設定して無理に従う必要はない、というのを聞き、自分でもやってみようかなという気になりました。

続けてみたNetflixのSNSに関する下記ドキュメンタリーでも、SNSのタイムラインはスロットと同じで"当たり"=ドーパミンが高まる情報を発見するまでスクロールし続けてしまうので、脳の報酬系がギャンブルしているときと同じように働く→なかなかやめられないという説明は非常に納得感が高く、簡単にはこの症状から抜け出せないのかもという危機感もありました。

さらにその後Youtubeショートにハマっていた同僚がそれらをやめた結果いかに生産性が上がったか、人生がいい方向に動いたかを力説され「流れが来てる、ずっと悩まされているSNSとの付き合い方を再定義するなら今だ!」となり、下記の実験を実施するに至ります。

私が自分なりに設定したルール👇

ベースの考え方:
SNSは素晴らしいセレンディピティ(たまにあるめちゃくちゃ有益な情報との出会い)を生むのでゼロにはしない、が付き合い方を大幅に見直す
具体ルール:
1️⃣寝起きですぐにスマホ開くのやめる、起きてすぐ開く端末はPCにする
2️⃣Twitter / Instagram/ TiktokといったSNSの閲覧はPCからのみOKとする
3️⃣スマホでSNSアプリ開いていいのは投稿するときだけ、投稿終わったら速攻閉じる。スマホホーム画面でSNSアプリは非表示にしておく。
4️⃣寝室にはスマホを持ち込まない、持ち込んでいいのはKindleのみ

なぜ上記のルールにしたのか?

  • iPhoneやスマホが誕生するはるか以前の小学生の頃からオンライン上で多くの時間を費やしていたが、デジタルデトックスの必要性は感じなかった。よってオンラインそのものではなく、端末:スマホ×アプリ:SNSの組み合わせが悪循環を生んでいると予想。

  • スキマ時間になんとなくスマホでSNSアプリを開き、時間を溶かしてしまうのが問題であり、PCだけで見れば平日がメインなので、そもそもそんなに見る時間がない(MTGの合間や一息つきたいくらい)

  • 完全にSNSアプリを消去しなかったのは投稿はアプリのほうが圧倒的にやりやすいから(写真の添付とかね)、発信は私にとってストレス発散かつマーケティングの勉強でもあるので続ける。

  • リベンジ夜更かしで睡眠時間を削るのが一番の問題のため、そもそも寝室にスマホを持ち込まない以外の解決法はないと判断。

実施後に起きた変化

開始1週間後
・PCでのSNSアプリのUIに慣れていないため、違和感はある
・Kindleのほうが圧倒的に眠くなるスピードが早いことに気づく。基本ベッドに入って15分以内に眠くなる
・本もマンガも読書量が明らかに増え、積読がどんどん消化されるのがきもちよい
・寝れない夜や急に予定が空いたときなどたまにスマホでSNSを開きたくなるが耐える

開始2週間後
結果圧倒的に眠りが深くなり、Oura Ringの睡眠スコアも劇的に上昇。
・PCでSNSを見ていても「おもんな!」と思うことが増える。たまに開いてもつまらない→開く時間が減るの好循環が回り始める。
友人からたまに聞くSNSでバスってたXXがわからないことが増える。がみんな説明してくれるのでとくに課題を感じないw
集中力が明らかに上がり始め、仕事のパフォーマンスが上がる。集中力が続かないので細切れに処理するタイプだったが、1-2時間ぶっ通しで資料作成とかできるようになる。

開始1ヶ月後
・料理やヨガなど趣味に割ける時間が明らかに増え、QOLおよび幸福度が上がった
のを感じる。
・1日2-3回くらいはSNSを開くも「これ見てて何が面白かったんだっけ?」と冷静になることが増える。そしてそんな自分に驚く。
・これまで苦手だった長尺の映画や分厚い本などにも挑戦しはじめる。
・カフェやレストランで”なんとなく"SNS開いて見ている人たちが滑稽に見える(スマホに支配されているように見える)
・私の睡眠と集中力の変化に感化されてパートナーが同じ取り組みをはじめる

"能動的インターネット"のススメ

この取り組みによって、以前の私の問題は"受動的"にインターネットからコンテンツを摂取していたことなのだと気づきました。

いわゆるタイムライン方式のサービス(SNSは基本これ、あとSlackとかチャットサービスも)は何が出てくるかわからない偶発性という面白さがある一方で、その期待を餌に無駄にスクロールをくりかえすという"受け身のインターネット利用"です。

一方で、「Kindleで本を読む」「GoogleやChat-GPTで調べ物をする」といった行為は、自ら選んで利用している”能動的インターネット”利用だといえます。この"能動的インターネット"をいかに増やせるかが、仕事の効率性とや生産性はもちろん、人生に対する幸福度にも大きく影響するのだと気づきました。

FOMOとJOMO

FOMO vs JOMO: https://medium.com/@rajeshkrisbgr/fomo-vs-jomo-173c3acdbafb

聞いたことある人も多いのではと思いますが、それぞれ下記のような意味があります。

FOMO:
Fear of Missing Outの略で「取り残されることや見逃すことへの恐れ」を指し、SNSの発達によって「常に周囲の最新情報に触れ続けていなければ置いていかれる」、「他者と継続的な関係を維持できなくなる」、「成功へのチャンスを逃してしまう」といった焦燥感や不安感を意味する。

JOMO:
Joy of Missing Outの略で常にインターネットやソーシャルメディアとつながっていなければならないという不安から解放されて、目の前にあることを楽しむことで自分を取り戻そうという考え方。

参照: https://staseon.com/library/article_701/

面白いコンテンツを引き当てるまでスクロールやクリックを繰り返すことを求めてくるタイムラインや24時間で消えるストーリーなどの受動的インターネットはFOMOを煽ってきます。しかもそういった機能を開発しているのは世界でもトップレベルで行動心理学に精通している人たちなので、それらをユーザー側である私たちが自らの意思でコントロールするのは簡単ではありません。

ただそれらの受動性による不安を乗り越えたときにある、SNSやスマホに生活を振り回されたり時間を溶かすことがなくなる"JOMO"のよさ伝わればと思い、このNoteを書きました。私の2024年の抱負はこの能動的インターネットを続けること、受動的インターネット利用に戻らないことです🥺

もちろん受動的インターネット利用にも利点はあるので、ゼロにする必要はありませんが、私と同じ悩みを持つ人は「自分なりのルールを設定すること」からぜひ”能動的インターネット”を試してみては? 設定するルールや手法はそれぞれのライフスタイルによって違うと思うので、みなさんがうまくいったものがあれば教えてもらえると嬉しいです!

さいごに:「アホな顔して見てるものはアホになる」 by父

私の父はテレビを恨みでもあるのかというくらい嫌ってていて、とにかく私や兄のテレビ視聴時間を制限しようと頑張っていました。(本や映画はいくらでもOKでしたが)

一方テレビっ子だった私はこれにかなり反発していたのですが、口論になると父はよく「バラエティ番組見ているときの人の顔見てみ!?みんなアホな顔しているやろ。逆に読書している人や映画見ている人でアホな顔している人見たことあるか?おらんやろ。テレビみたいにアホな顔して見るものをやり続けたらそいつもアホになんねん。」と言っていました。

当時の私は「そんな主観的な指標で語られても…w」という感想だったのですが、これは上記の受動性と能動性の話だったのかもしれません。私の世代でテレビを見ている人はほとんどいなくなった印象ですが、同じことが現代のYoutubeやTiktok、インスタやXに言えるなと思う今日この頃です😌

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