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Ex_Machinaタイムマシン紀行 - 音楽と出会った僕。

"21世紀"というフレーズもだいぶ板についてきた2002年の春、僕は当時住んでいた区内の中学校へ入学した。
この当時僕は地域の硬式野球チームに所属しており、同時に大のジャイアンツファンであった。(今も十分そうだが。)

休日は朝から夕方まで野球の練習。
余談だが、どうせやるならと小学校時代に所属していた軟式野球チームの紹介で、わざわざ硬式のチームへと加入したおかげで最初はついていくのに一苦労。
今まで軽々しく打っていた球は飛ばないし、芯を外すと手首がもげ落ちるんじゃないかという衝撃を喰らうし、イレギュラーの球が顔面にぶつかろうものなら、目の前はグラウンドではなくお花畑だ。
中学生は一気に体格の差も出始めるので余計だった。
(僕が今みたいに身長が大きくなるのは、もう少し先のこと。)

平日はもちろん学校へ通い、普通に授業を受け、普通の学校生活を送る。
ただ唯一普通と違うのは、放課後になると僕は部活ではなく東京ドームへ足を運ぶ。
そう、ただの大のジャイアンツファンではなく、アホほど球場が大好きな野球少年、もといジャイアンツフリークだったのだ。

当時のジャイアンツは全盛期の最晩年といったところ。(各世代で個々の全盛期があるだろうが、ここでは見逃してほしい。)
2019年シーズンから3期目の指揮を執ることになった原辰徳監督の就任初年度。
日本シリーズでは西武相手に無傷の4連勝で日本一。
そして何より、松井秀喜のヤンキース移籍前最後の1年であり、年間50本のホームランを放った年である。

実は、この松井秀喜という選手が、他でもない僕の音楽人生を作った人だ。

今でこそ珍しくはない、選手が打席やマウンドに立つ際のBGM。
その演出を始めたのは、2001年の東京ドームでのジャイアンツ主催試合であったように思う。(エレクトーン演奏や効果音等は以前からあったが。)

2001年、松井は自身のあだ名"ゴジラ"にちなんで、おなじみゴジラのテーマをシーズン通して使用していた。
(ちなみにその年の主力選手のBGMをオムニバス形式にし発売した「GIANTS MANIA」というCDが、記念すべき僕が初めて自分のお金で買ったCDだ。)
ところが2002年に入ってみると、聴き慣れたゴジラのテーマが流れてこない。
代わりに流れてきたのは、力強く高い声で、何某かの英語を美しい旋律に乗せて叫んでいる歌。
一体どういうことだろうと、保育園に通う頃からゴジラが大好きな僕は、少し寂しさを感じながら、しかし着実に松井が立つ毎打席、その力強く美しい英語の歌に触れていったのである。

そんな歌で打席に入る松井の姿にもすっかり慣れきったある日、僕はこの歌の正体が気になった。
いつも球場で一緒にいたお兄さんお姉さん、おっさんおばはん怖い人達(失礼)に、意を決してついに訊いてみたのだ。

「この歌は誰が歌ってるの?」
「さぁ...知らねぇなぁ」「知ってる?」
「いやぁわかんない」「洋楽でしょ洋楽」
「何かの有名な曲だよね」「曲は知ってるけど名前が出てこないなぁ」
「クイーンだろ、アメリカのグループの」



「イギリスだよっ!!」



と、当時の僕にはツッコめるわけもなく、
「へぇ、アメリカ人の曲かぁ」と納得し、その日もジャイアンツは快勝に終わった。
それにしても、クイーンという名前はよく忘れなかったと思う。
それ程までに印象的だった。

後日、母と、母の友人と3人でそんな会話をしていたら、その母の友人の旦那さんがなんとクイーンのCDを持っているという。
貸してくれることになり、僕は当時ステレオコンポを持っていなかったので、CDも聴けるラジカセを押し入れから引っ張り出し、クイーンのCDをセットしたのだった。


「Mama〜 Woo Woo」

印象的な歌声と美しいまでのサウンドが僕の心を虜にした。
聴くだけでは飽き足らず、ブックレットに目を通した。

表紙には黒い背景に4人のワイルドなアメリカ人。(違うっての。)
そしてタイトルには、

「Queen - Greatest Hits I」

この時からクイーンは、僕の中でもQueenとして存在するようになった。


「松井の曲は17曲目、最後のトラックに入ってるよ」
そう母の友人の旦那さんに教えてもらった。

その曲はやはり力強く美しいメロディで、何かの英語はこう叫ばれていることがわかった。

「We Are The Champions, My Friends」


. . . .


PS

Queenとも共作をしたことのある、同じく僕の敬愛するDavid Bowie。
彼のアルバム「The Man Who Sold The World」のアートワークをオマージュしたデザインのTシャツがこちらです。

ロングスリーブタイプについては、10/29(月)まで #Suzuri の企画によりセール中で、表示価格より700円引きです。


今でこそアメリカとイギリスの音楽性の違い、国民性の違いについて、僕は理解していますが、当時はいくら僕の父親がアメリカ人だと言っても、別に2歳から会っていないし、だから英語も全く使えなかったし、東京の下町に住む、お茶と都電モナカが大好きな少年でしたからね。

アメリカかイギリスか日本かなんて、僕にはどうでも良かった。笑

当初今回のコラムは、タイトルを「中学〜高校編」と銘打って書くつもりだったんですけど、段々とどうも長くなってしまうことがわかり…笑

執筆中に「中学生編」と改めた後に、その3年間すらこの1回では収まらないということで、再度「音楽と出会った僕。」というタイトルに変更し、一つのエピソードを少し深めに掘り下げる形で仕上げてみました。

多分、続き物でしばらく連載します。

直接ファッションの話に関わってくるのは、もう少し先の回かもなぁ。


Sho Kotani


SK x


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