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毎日コツコツ料理暮らし その27 『料理用語の「煮付け」って何?』

『魚の煮付け』の『煮付け』とは何かご存知でしょうか?

煮る漢字があるから、魚を煮るような捉え方をするかもしれませんし、私も最初はそう思っていました。「付ける」とは別々のものをくっつけるみたいな意味合いです。つまり煮て付けるの煮付けるは煮ることで魚を味のついた汁と一緒にすることです。ただ、煮るといっても煮物のように長時間煮るのではありません。


煮付け=短時間で『煮える』までで、

『煮える』という言葉があります。

食物などを水と共に加熱して、その熱が食物によく通る

魚の場合、煮えるまでの時間は煮物などに使う根菜野菜(じゃがいも、にんじんなど)に比べてすぐに煮えます。煮付けという言葉の料理の場合、魚のような熱がすぐに通って煮えるものに使う料理用語です。


魚の下ごしらえで出てくる料理用語『湯引き』、『湯通し』、『霜降り』とは?

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魚を調理する場合、よく出てくる料理用語が『湯引き』、『湯通し』と『霜降り』です。

『湯引き』、『湯通し』は魚の下ごしらえでは欠かせないと言ってもよい工程です。湯引きも湯通しも同じと言えば同じことですが、魚の場合は湯引きということが多い気がします。

湯引き(湯通し)とは、お湯を魚にかけて、冷水で冷やして臭みや血合いを取り除くことを言います。この時に、魚が薄っすらと色が白くなり霜が降り積もったような感じから『霜降り』というように呼ばれています。『魚を霜降りにする』っていう言い方をしているレシピもあるので、この場合は湯引き・湯通しと同じ意味として捉えてください。

お肉の霜降りの場合は、赤み肉の中に入っている脂肪が散らばって白くなっていることを言います。話はそれますが、A5ランクの牛肉というA5などのランクは霜降りの量が多いほどランクが上がります。牛肉の脂肪の脂身が苦手という方はA5ランクよりもA4やA3にすると赤身が多くなって、食べやすいというのもあり、通の人はA4ランクの牛肉が一番美味しいなんていう声もあります。

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話はそれましたが魚の『湯引き』について戻りまして、湯引きは魚の臭みをとって、煮付けの前には必要不可欠な下ごしらえです。ただ、鮮度が魚にはしなくても美味しい場合はあります。


料理用語『落し蓋』とは?

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そして煮付けに入りますが、煮付けは魚の大きさにあった鍋やフライパンに、味付け用の合わせ調味料を魚がつかるようにひたひたに(醤油と酒とみりんを2:1:2くらい)と、長ネギの刻んだものとショウガを薄く切ったものを入れて、煮たせたところに湯引きした魚を入れます。『落し蓋』をして2,3分で完成です。

また料理用語の『落し蓋』というのが出てきました。

これは昔なら木の薄い蓋をしていましたが、今はキッチンペーパーやアルミホイルに真ん中に穴をあけて鍋やフライパンの調理している魚などにかけます。これによって、魚が動いて煮崩れしないのを防ぐのと、味をコンロ側と魚の表側も両方に味がいきたわるようにします。これは、煮物でも使う料理用語なので、出てくればやってみてください。キッチンペーパーやアルミホイルに穴をあけるのは、沸騰して蒸気によって膨らんでしまい、落し蓋の効果が期待できなくなるために、穴を開けることで蒸気の逃げ道を作って膨らんでしまうのを防ぐためです。


魚の調理方法も色々とあります。煮付けないで焼いてから味を入れるなどの方法もありますが、また別の機会で紹介できたらと思います。


料理用語は今後シリーズで紹介していきますが、建築用語と同じものもあったりします。(『面取り』、『小口』、『背割り』など)こちらもまた説明していきますので、今後ともよろしくお願いします。


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