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イノベーションのための独断的思考のススメ

先日は、事業に成功するには「ブルー・オーシャン戦略」が重要だということをまとめましたが、それに引き続き、『イノベーションのDNA』を通じて、イノベーションを起こすためには何が必要かについて、考えてみました。


🕺イノベータは孤独に「スマートリスク」を取る決断をする

イノベーションを起こすためには、誰にも相談せずに独りで決断しなければなりません。自分のアイデアが正しいのか、どうすれば成功するのかを他人に相談してはいけません。

相談すればするほど、そのアイデアは平準化され、普通のものになってしまいます。研ぎすました爪を、わざわざ丸くしにいくようなものです。10人に相談して10人が賛成するようなアイデアはその時点ですでに陳腐なアイデアでしかありません。10人に相談して9人以上に反対されるぐらいがちょうどいいのです。


🧐リスクを認識したうえで、自らの責任で果敢にリスクをとる

これまでと違ったイノベーションを引き起こすには、独りで決断しなければなりません。誰かが自らの責任の元にリスクを取って行動しなければ、未来は現在の延長線でしかありません。

クレイトン・クリステンセン等による「破壊的イノベータ」の研究成果をまとめた『イノベーションのDNA』では、イノベータに共通する2つの姿勢として「現状を変えたいという意志に燃えている」ことと、「リスクを認識したうえで、自らの責任で果敢にリスクをとる」ことをあげており、後者におけるリスクのことを「スマートリスク」と呼んでいます。イノベータは「スマートリスク」を取るために孤独に決断しなければならないのです。


👨‍🔬豊富なアイデア成分を関連付けることで常識の壁を突破する

ただし、ひたすら部屋にこもって独りで考えなければならない訳ではありません。あくまでも“決断”は独りで行うべきですが、その“決断”を行ううえでの思考プロセスはむしろオープンであることが必要なのです。

今までにない斬新な発想をするためには、アイデアの元となる材料が豊富にあった方がいいからです。アイデア発想法の古典的名著である『アイデアのつくり方』いわく「すべてのアイデアは既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもない」のです。また「新しい組み合わせを導くためには物事の関連性を見つけ出す才能が必要である」とも述べています。


💪イノベータに共通する5つのスキル

同様に『イノベーションのDNA』ではイノベータに共通するスキルとして、斬新な発想を引き起こすため思考力として「関連付けの思考」、そのアイデアの元となるアイデア成分の在庫を増やすための発見力として「質問力」「観察力」「ネットワーク力」「実験力」の5つのスキルをあげ、それを「イノベータDNA」と呼んでいます。

イノベータは、物事の本質を見極めるための質問を投げかけ、新しい洞察を得るために周囲を注意深く観察し、幅広いネットワークから多様なアイデアや考え方を吸収し、自らのアイデアを実験により仮説検証を繰り返し磨き上げていくことが、他のひとよりも長けているのです。


✍最後にまとめ

イノベーションを起こすためにはアイデアの源泉を豊富に持っている必要があり、またそれを関連付ける必要がありますが、同時にそれを最終的に実行に移すためには独りで決断しなければならないのです。たとえ周囲の人に猛反対されようが、馬鹿にされようが、自らの信じた道を突き進むしかないのです。それこそが、成功への唯一の道なのです。

評価は何を考えたかではなく、結果によって決まります。もし失敗すれば「だから失敗すると言ったじゃないか」と批難の嵐にされますが、成功すれば「やはり彼には先見の明があった」と賞賛されるのです。そんな声に耳を傾けてはいけません。成功するためには、非常識に思考し、孤独に決断することが必要なのです。その時点では馬鹿にされるかもしれませんが、成功するためには自らの直感を信じるしかないのです。

なお、補足ですが、『イノベーションのDNA』では「イノベータDNA」は先天的なものではなく、後天的に習得することができるスキルとしており、それを個人として身に付ける方法と組織文化として根付かせる方法が記されています。イノベーションに興味のあるひとはぜひご一読をお勧めします。


本を読んで学んだこと感じたことをnoteでまとめてます。ぜひ他のnoteも読んでみて下さい😊

Top image:Photo by Clark Tibbs on Unsplash

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