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論理的思考の基本は、自己の賛否にとらわれない複眼思考

学生時代に読んでよかった一冊が久々にamazonにあがってきているので紹介しておきます。

これは常識だと揺るぎないものだと主張する人は、自分の単一的な視点で物事をみている人に多いのだけど、そんな「常識なるもの」は世の中に存在しない。真理やら常識やら真実やらとかを自分で判断して持ってしまうことは極めて危険な話で、常に自分が今正しいと思っていることは、いつでも変化する、変わるものだと認識しておいたほうがいい。

君子豹変すというけど、賢い人は常に新たな考え方や知識などを吸収し、自分なりの意見、立ち位置も変わるということがあるのが当然だと理解すべき。新たな意見や知識を否定しているのは単なる頑固でしかなくなる。

◯ 論理的思考の基本は複眼思考

もっと自分の頭で考えるために必要なのが複眼的思考。
論理的思考ができる人は物事に対して賛成と反対を述べ目前に、その両方の思考を回せる。自分の賛成する意見だけで情報収集しない、考えない。この差が極めて大きい。

自分の頭で考え、論理的な思考に結果としてつながる思考方法は、この複眼的に物事をみる力。

自分でこれだ、と思いこんでしまうと、論理性は破綻していく。今見えている世界、正しいと思っていることにとらわれない複眼思考は常に重要なのです。これはあらゆる人において言えること。論理性が足りないと思う人は、簡単なことを信じてしまう人に多い。

◯ あえて自分の賛否とは別の立場で議論する価値

ディベートが論理思考に役立つのは、1つの物事を2つの立場から議論をし、片方からの見方だけでは見つけられないポイントを理解するため。ディベートでとても大切なのは「自分としては賛成」だと思う物事において、あえて反対側に立ってディベートに臨むようなトレーニング。

そうすると、自分の意見に左右されて考えていなかった視点が養われる。それは決して自分の賛否に対する意思を捨てるということではなく、自分の賛否があるから見えなかったことが見え、自分の意見を強化することにもつながる。もしくは大きな穴が見つかり賛否を変えるかもしれない。だけどそれは論理的には正しい意思決定であるわけで、大いに賛否は変えるべきこともある。

重要なのは自分の意見を常に複眼的な思考にさらし、論理性を破綻させないようにする努力だ。賛否はその結果でしかない。

もう20年以上前の本だけど、今でも色褪せない。むしろSNSが発達してフェイクニュースや陰謀論、詐欺情報も流れてくる昨今、自分の情報との向き合い方を考えるうえでためになると思う。

今だけ50%ポイント還元とのこと。今は文庫になっているんですね。

知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)


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